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井手山岳会日本支部

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第226回:井手山岳会日本支部登山のご報告  produced by H.Tanuma

期日:11月15日()

行き先【中央沿線/倉岳山(990.1m)北東尾根】

 

コースタイム:JR中央線「梁川」駅[834845]〜貴船神社[900]〜テレビ塔[920935]493m[9:40]〜鞍部[10201030]P1[11201125]747m[1150]〜倉岳山[12301310]〜穴路峠[1327]P2[14101420]JR中央線「鳥沢駅」[1510]

ルートマップはこちら     高度記録はこちら
(提供 Konochan

  

 倉岳山は中央線沿線でも極めてポピュラーな山であり、通常、立野峠か穴路峠経由で登られるが、今回は末端が梁川駅の傍まで延びている北東尾根からチャレンジしてみることにした。バリエーションとは言え1,000mに満たない標高なので、3時間もあれば踏破できると踏んで出発。昨日までとはうって変わってぽかぽか日和。絶好の紅葉散策になりそうだ。

 梁川駅から国道20号線を横切り、桂川を渡ればもう北東尾根末端にある493m峰の取り付き。一般道から右に分け入り、石段を登れば目当ての貴船神社。登り口さえ見つかれば半分達成したようなもの、じっくりと登り始める。踏み跡は見当たらないものの藪は殆ど無く、楽ちんと思いきや、一直線の厳しい登りで忽ちアキレス腱が悲鳴を上げる。足首関節の固い者にとってこれは苛めに近い。

 それでも標高差100m程登れば傾斜は緩み、辺りが開けたところがテレビアンテナ塔がある高み。小金沢連嶺がよく見える。493m峰はだらだらと更に進んだところにある。こちらは眺望無し。ここから約100mの下り。 頃合いを見計らって藪に突入。後から気付いたことだが、だいぶ手前から南に下ったせいか、猛烈な藪。篠竹よりも灌木の枝が手強く、気を許すと帽子やら眼鏡を持って行かれそうになる。ふと気が付くと、ザックに括り付けたストックの先のゴムが片方無い。念のため辺りを捜したが見付からず、諦めて更に下降。もうだいぶ下った筈だと思い周りを見回すと、右側の尾根の方がやや高いようなので、少々トラバース。こちらも更に藪。後ろの方から「どっちー?!」という菊丸の声がし、「こっちー!」と応えるのを繰り返す。なんとか辿り着いた処が鞍部で、藪も無くホッとできる。100m足らずの下りで40分もかかってしまった。体中埃だらけで、着ている服は葉っぱや木の幹の匂いに塗れている。菊丸は「私、こんなとこは一人じゃ来ないな」と言った。同感だ。

気を入れ直し、さて登り。この先も踏み跡こそ無いが、藪もなくゆったりした雑木林の傾斜で、ようやく気持ちよく登れる。なんとか紅葉にも間に合ったようだ。やがて590mあたりから赤テープを見かけるようになる。そして再び胸を突く急勾配。またアキレス腱の存在を思い出す。30分ほどもがいていると、右からの尾根に上がり、その方向に枯れ木のバリケード。よく見ると「下畑↓」と書いた木の標識があり、我々が登ってきたところには同じ標識で「梁川↓」とある。ちょっと混乱してきた。下畑とは倉岳山の北尾根の末端にある集落のはず。ってことはもう北尾根に合流した?そんな筈は無く、行く手にはまだまだ高みがある。解せない気持ちで歩いているうちに分かってきたことは、さっきの支尾根の先は、持ってきた地図には載っていないが、下畑から延びる林道に出られるらしい。今度来るときはそれを確認したい。

  870m付近からまたまた急登。この尾根、結構扱かれる。たっぷり降雪したときに、キックステップで登るにはちょうど好いかもしれない。ぐちゃぐちゃの雪だったら堪らないだろうななどと考えながら更に登ればやがて傾斜も緩み、山頂から笑い声などが聞こえてくる。辿り着いてみれば果して30人ほどの中高年(僅かに青年層も)が屯していて大いに賑わっている。流石にポピュラーな山だ。我々もなんとか居場所を確保してランチ。富士山が白く輝いている。

 気分が乗れば高畑山も行ってみようかと思っていたが、既に結構消耗していて、しかも北東尾根というフルコースのディナーを喰った雰囲気なのでもう満腹、そのまま穴路峠から下降。暫しぽかぽかで欠伸が出そうな峠道だが、やがて沢沿いとなり、先行していた中高年大パーティーが滑りそうな石畳で渋滞している。

 やがて辺りの尾根が低くなり、左手の貯水池をやり過ごせばもう小篠の集落。あとは道標に従って駅まで辿るだけ。鳥沢駅周辺に酒屋は無かったな、と思いつつ国道20号線を西に進むと、果して駅前にデイリーヤマザキがあるのを発見。ビールさえあれば電車待ちの時間を持て余さずに済む。今日は日曜日なのでそのまま立川「だるま」に直行。ともあれ今回の北東尾根は新たな発見と課題があった。倉岳山界隈もまだ暫く楽しませてくれそうだ。




今回の参加者:副隊長、菊丸

今回の実働時間:5時間05分
今回の累積登高差:978
今回の踏破距離:9.5km


〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 

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【01】梁川駅から。始めに目指す493m峰と最終到達予定点の倉岳山の両方が見える。
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【02】トタン沢橋を渡れば取り付きは目の前。スカイラインの左端がそうらしい。
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【03】貴船神社の参道。
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【04】この神社は新装して間もない様子。
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【05】神社の左手から登山開始。
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【06】踏み跡は無い。直ぐにアキレス腱が悲鳴を上げる勾配。
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【07】でも見上げれば陽光に照らされた木々に癒される。
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【08】共同テレビアンテナ塔。
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【09】小金沢連嶺は滝子山から黒岳までが一望。
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【10】こちらはどっしりとした扇山。
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【11】さてこれから急下降。やはり踏み跡は無い。
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【12】篠竹よりも灌木の枝のほうが手強い。
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【13】ようやく藪から解放される。
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【14】鞍部に到着。赤テープがぶら下がっている。
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【15】なんとか紅葉に間に合ったようだ。
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【16】590m圏のピーク。
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【17】真っ黄色だー。
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【18】再び急登。真っ直ぐに登るのはかなりしんどい。
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【19】主稜線はまだだいぶ上。
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【20】真赤だー。
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【21】747m峰直下にて。我々は標識に「梁川↓」とある方から。一方、「下畑↓」とある方には通せんぼ。
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【22】まだまだ登りは続く。
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【23】倉岳山に到着。ここからだと小金沢連嶺は全部見渡せる。
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【24】富士山は輝いていた。
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【25】穴路峠。
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【26】ぽっかぽかで眠気を催す峠道。
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【27】沢沿いは滑りやすい。
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【28】下界に降り立ったら目に飛び込んでくるのは扇山。
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【29】駅前のデイリーヤマザキでビールを仕入れ電車を待つ。
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【30】仕上げは立川「だるま」で。


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