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井手山岳会日本支部


244回:井手山岳会日本支部登山のご報告  produced by H.Tanuma   

期日:1016()

行き先【奥多摩/三頭山(1,531m) 

コースタイム:
JR中央線「高尾」駅[746]JR中央線「上野原」駅[808812](バス)〜鶴峠BS[915920]〜向山分岐[10201030]〜神楽入ノ峰[11151120]〜三頭山[11551240]〜避難小屋[1250]〜三頭大滝[1335]〜都民の森BS[14001417]〜数馬BS蛇の湯温泉たから荘[14281542](バス)JR五日市線「武蔵五日市」駅[16361647]JR中央線「立川」駅[1722]

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(提供 Fukutaicho&Konochan

  今回は久しぶりの奥多摩の山だが、アプローチは中央線「上野原」駅から。例の828分発松姫峠行きのバスに乗るつもりで上野原駅前に降り立つと、88分発飯尾行きのバスが未だ居て、傍にいたバス会社係員が「このバスは鶴峠に行きます」との仰せ。云われるままに乗車すれば、運転手からも「本来は飯尾行きだが今日に限って鶴峠まで行きます」とのアナウンス。こちらとしては別にそんな勿体ぶった説明は不要で、要は鶴峠まで行けるのか否か知りたいだけ。ともあれ、想定より早く鶴峠に辿り着くことが出来、滑り出しとして申し分ない。
  鶴峠まで来た乗客のうち、1パーティ6名が奈良倉山を目指し、我々2名を含め4名が三頭山。2名はどちらも単独行氏で、あっという間に見えなくなってしまう。かくしてこの先、暫くはこの尾根道を独占できそうだ。登り始めは林道に絡みながら進み、1,087m点までは尾根の南側の植林帯、その先は北側を巻き気味に広葉樹林帯を登ってゆく。紅葉には些か早いが、これだけの緑に包まれるのに悪かろう筈がない。
  やがて向山からの木段道と合流。何れこちらに下ることも有るかも知れない。1,332m峰の「小焼山」は巻いて通過するが、このまま良い調子で進んでいると、三頭山そのものを巻いてしまって気が付くとヌカザス山なんてことにならぬよう、分岐に注意する。果して、申し訳程度の標識があり、尾根に沿って登れば三頭山に辿り着くと教えてくれる。導かれるままに高みを目指せば、やがて神楽入ノ峰(1,447m)。期待したほどの眺望は無いが一寸ひと休み。もう三頭山までは指呼の距離。
  丁度昼食時に着いた三頭山西峰には、隙間なくハイカーが屯していて、我々の腰を落ち着かせる場所が見当たらない。っていうか、まるでうっかり団体専用食堂のドアを開けてしまったような、はたまたアザラシかセイウチのコロニーに立ち入ってしまったかのようで、その迫力に気圧されてしまい、そのまま通過するしかない。流石に人気のある三頭山、むしろ我々の登頂ルートの方が特別なのだ。とりあえず東峰の展望台まで行ってみるが、残念ながら今日は眺めが利く様な天気ではない。再び戻って中央峰でお湯を沸かしながらおにぎりをパクついているとき、携帯電話が鳴った。今朝、東南アジアから帰国したばかりの隊長からで、さっそく立川で落ち合う時間を調整することとする。
  そうと決まればあまりのんびりともできないが、避難小屋まで行ってみる。奥多摩界隈の共通仕様のログハウス調避難小屋ではあるが、周囲の景観にマッチしていて好感が持てる。中も綺麗になっている。先代の避難小屋に泊まってから36年が過ぎた。枕元に置いた登山靴が鼠に齧られたことを思い出す。やけに寒い夜だった。まだ1年生なので綿の寝袋だったせいか。寒さで小屋の構成木材が割れたり軋んだりする音でなかなか寝付けない。時々鼠が走り回る音もする。そんな寒い夜に活動していた鼠も偉いものだが、その時は靴を齧られて怒り心頭だった。小屋を見てちょっとトリップできたので、大滝に向かって下山する。沢沿いの道は石が濡れていて気持ち悪い。水の音がするようになり、谷が狭まればそこが大滝。見学専用の立派な釣橋がある。ここから都民の森の施設までの散策路は、木チップが敷き詰められている。そのおかげでベビーカーを押してくる家族まである。ここまでやると、ここはやっぱり「山」では無く、観光地なのだろう。ミシュラン入りを目指しているのだろうか。
  森林館などの都民の森の施設は、6年半ぶりに見ても大仰な施設だ。そのまま通過してバス停へ。菊丸がビールを見つけてきてくれた。飲み干す間もなくバスがやってくる。数馬で乗り換えずに、茅葺屋根の蛇の湯温泉たから荘へ(1,000)。風呂は貸し切り状態。熱くも無く温くも無く丁度いい。休憩室の壁に「秘湯ビール630円」(330ml、枝豆付き)のポスターがあり注文してみる。「秘湯を守る会」限定の商品らしい。地ビールとしては悪くない味。再び数馬バス停に戻り、武蔵五日市行きに乗る。増発バスまで出て、スカスカ状態だったが、途中から次第に乗客が増え、終点に着く頃にはほぼ100%となる。武蔵五日市駅で待っていた電車は、これも旨い具合にホリデー快速だ。隊長と、やや遅れてやってきたアユラシと立川「だるま」で締め括った。

参加者:副隊長、菊丸
天候:曇時々晴
今回の実働時間:3時間40
今回の累積登高差:1,057m
今回の踏破距離:8.6km

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〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 

スライドショウの開始
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【01】ここが鶴峠の三頭山登山口。
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【02】始めは尾根の南側の植林帯を進む。いかにも奥多摩的とも云える。
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【03】途中から尾根の北側へ。こちらは広葉樹林帯で明るい。
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【04】向山からの道と合流点。
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【05】間もなく紅葉が始まる気配。それにしても良い雰囲気だ。
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【06】神楽入ノ峰はそれほど眺望が利かない。
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【07】三頭山西峰直下。ちょっとだけ岩がある。
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【08】西峰山頂は別世界。っていうか、ほぼ下界と言っていい。
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【09】東峰は比較的静か。
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【10】避難小屋はいつものように佇んでいた。
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【11】中はご覧の通り。綺麗に使われているようだ。
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【12】びっしりとキノコが生えた朽木。
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【13】三頭大滝。都民の森の目玉(もしくは客寄せパンダ)と言ってもいいだろう。