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井手山岳会日本支部
第252回:井手山岳会日本支部登山のご報告 2011年4月2日(土) 行き先【丹沢/ミツバ岳(834.5m)〜屏風岩山(1,051.6m)東尾根下山】 コースタイム: (提供 Konochan)
「忘れえぬ風景」というものがあります。山にでかけ、行く先々で思いも寄らない風景に出会い、それが瞼に焼き付いて、また山へ足を運んでしまう…。誰もがその経験をもっていると思いますが、今年もまたミツマタの季節がやってきました。 ミツバ岳にはJR「谷峨駅」からタクシー利用で、滝壺橋からスタートしました。登り始めはかなりの急登ですが九十九折りをゆっくり踏みしめて登ります。1時間ほどで勾配がゆるみ、ミツマタの群生と甘い香りが近づいて来ました。昭文社の丹沢の地図では破線にもなっていないルートですが「静かなる尾根歩き」(松浦本)で紹介されているせいか、ミツマタが満開のミツバ岳山頂にはミツマタ目当てと思われるハイカーが大勢いました。去年は3〜4日前だったらもっとすごかったのでは…?と思いましたが今回は一番の見ごろにドンピシャリ。おまけに富士山までくっきり。 感動の写真を撮りまくったあと、権現山目指して少し下ってから登り返します。途中のミツマタの群落は針葉樹の木漏れ日を浴びて初々しく光を集めています。日影のところは気温が上がりにくいせいか、まだつぼみの堅いミツマタもあります。ミツバ岳から1時間ほどで権現山に着き、楽しく昼食を摂ったあと、200m下り茅ノ丸に少し登り返した後また100m下って二本杉峠へ。途中、崩落しかかった場所もあり(写真19)スリル満点。二本杉峠は「峠」の名から想像できるなだらかな場所ではなく、V字谷の底に木のテーブルをポンと置いたような場所です。記念撮影して一息ついてから、見上げる先の急登を、覚悟を決めて登り始めます。ザイルロープの場所もあり、一気に200m登って951m峰を過ぎると、後は少し傾斜がゆるんだ尾根道になりました。屏風岩山山頂へ最後の100mは一気の登りです。「イヤー、今日はもっと楽チンコースが良かったんだけど、これはこれで効率よく登れるのはいいね〜。」気楽な発言はアユラシ。アユラシは多忙で、12月の御正体山以来の参加でしたがいつも「楽なのがいいな〜。」というわりには健脚で、ハアハア息が上がっているのを見たことがありません。屏風岩山の山頂(1051.6m)は本日の標高最高地点で静かな樹林帯。そこから東へ下りていきます。15分ほど進むと踏み跡が明らかに二方向に分かれている場所に出ました(写真25)。あひるチャンの左手前方に尾根を巻くように下りていく道が写っているのは前回進んだ南東尾根。去年は途中で当初の計画(東尾根)と違うと気づきましたが、あまりのミツマタ群落の美しさと甘い香りに心打たれて、そのまま誘われるように進んでいったのでした。今回は計画通り、あひるチャンの背中側に続いている東尾根をたどっていきます。 大滝橋方面に伸びる東尾根は距離的には短く、「冬枯れの山道」という感じの明るい道でした。順調に下りていき、標高800m辺りからミツマタの群落がお目見え。ミツマタの群生は標高と関係があるのか、800m〜650m付近に多いような気がします。松浦本解説では鹿の柵沿いから左の針葉樹林帯にそれて下りていくことになっていましたが、今日もまたミツマタの美しさと別れがたくて鹿柵沿いにそのまま進み650m峰辺りで満開のミツマタを堪能してから下りる…という選択をした隊長でした。隊長、ありがとう。おかげで私たちはまたもや「忘れえぬ風景」と出会うことができました。写真の多さからもその感動が伝わると思います。 大滝橋への登山道には沢に下りて「通行禁止」の立て札のある場所から合流し、中川温泉からバスに乗り、小田急線「新松田」駅から鶴巻温泉に出て一風呂浴び、下北沢で打ち上げしました。日本酒で調子の上がった隊長の「今日のミツマタの満開の花の下で感極まって抱き合う人といったら、誰?」という質問に、みんな思い思いの答えで盛り上がりました。「あのミツマタの中で、自分の初恋の人と抱き合ってキスしたかったな〜!」春爛漫の光とミツマタの甘い香りは、アラフィフスの私たちに高校時代の輝きとときめきを甦らせ、元気をわかせてくれました。 今回の参加者:隊長、アユラシ、菊丸、あひるチャン、このちゃん
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