番外編 マンマ・ミーア!山行ご報告
その33 南アルプス*雨乞岳(2036.8m) |
2011年12月10日(土) p111210 |
コースタイム: 「新宿」駅発「スーパーあずさ1号」[7:00発]〜立川[7:21]〜小淵沢[8:54]〜(タクシー3770円)〜ゲート[9:25/9:35] ビレッジ白州[9:42]〜平久保池登山口[9:50]〜遊歩道終点[10:35]〜P1[10:45/10:47]〜水場付近(アイゼン装着)[11:30/11:45]〜 雨乞岳山頂[12:45/13:19]〜アイゼン着脱[14:42/14:47]〜登山口[15:10]〜ゲート[15:23]〜(タクシー5120円)〜延命の湯[15:55/17:15]〜 (タクシー1700円)〜小淵沢駅[17:20/17:41発スーパーあずさ28号]〜「立川」駅[19:12]〜新宿駅[19:36]\(^0^)/ |
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今回の参加者:なおちゃん、このちゃん 実働時間:4時間50分(登山口から山頂への往復は4時間25分) 累積登高差:(+)951m 踏破距離:10.0km(ゲートから登山口への往復1.2kmを含む) |
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入浴の温泉や飲む店が先に決まり、後から山をチョイスするのは、井手山岳会では良くあることですが、今回は、9月の北八ヶ岳の帰りに利用した「あずさ回数券」の余り1枚を使うためにアレンジした企画でした。小淵沢か韮崎周辺で目的地をリサーチ、南アルプス前衛の雨乞岳に白羽の矢を立てました。前日が東京都心でも氷雨が降るほどの冷え込みで、「一晩で甲斐駒も八ヶ岳も真っ白だろうな。日も短いし心して行かねば。」と思いました。でもまあ、林道のゲートも閉まっていないとの話だし、前夜から「アイゼン持って新雪を踏みに行こう!」と、なおちゃんとワクワクもしていました。 当日、小淵沢から予約のタクシーで平久保池登山口を目指します。すると、ビレッジ白州の手前500mのところにゲートが登場。閉まっているではありませんか。看板には「12月10日(今日だ〜!)から4月15日まで閉鎖」と、書いてあります。「聞いてないよ〜!」とはタクシーの運転手さん。普通は閉まる前に役所から知らせがあるらしいのですが…。「やはり、私たちの力量では今日はやめておこうかな。」思いが頭をよぎりました。でも、ゲート手前にもう一台止まった黒ワゴン車の若手3人のお兄さんが身支度を始めており、雨乞岳まで往復するという…。ならば、と、帰りのタクシーをお願いしていざ、雨乞岳登山口目指してゲートを越えて出発しました。 焦りは禁物ですが、日が短いこの季節なので休憩は最低限にし、無理のない範囲で早めペースで行こうと思いました。雨乞岳のこのルートは、3〜4年前に整備された新しいコースとのことで、良く整備されています。最後の5分の1くらいは笹が茂っていて踏み跡が隠れているものの、危険もなく歩きやすいコースでした。取りつきの登り坂が一段落して木の階段が終わり、気持ちよい尾根歩きがすんでまた急な登りの始まる1700mの水場付近でアイゼンを装着しました。最近、山が激しくマイブームになっているなおちゃん、10月の石割山以来、今日で7回目の参加です。買ったばかりの登山靴が急に小さく感じて先日、吉祥寺の山幸に行って靴を広げてもらったとか。荒井店長も「買ってから山登りを続けて、半年くらいで足が大きくなる人は時々いるんだけど、お客さんのように1ヶ月半でこんなに大きくなった人は珍しいですよ!」と驚いていたそうです。「その時、ついでにアイゼンとスパッツと、冬用の手袋も買っちゃったの。でも、こんなにすぐアイゼンを使えて嬉しいわ!」どこまでも前向きで行動派のなおちゃんです。 稜線を進みながら何度か乗越しがあり、尾根の右を巻くときは八ヶ岳が見え、左または稜線上になると甲斐駒、鳳凰三山、富士山が見え…と眺めを楽しみながら登れるのも楽しいものです。アイゼンを履くと、急斜面の雪でもサクサク登れて、結局頂上に着いたのは先行する若手3人お兄さんたちと同じくらいでした。山頂の眺めは素晴らしく、八ヶ岳、奥秩父、小金沢、御坂から富士山、鳳凰、甲斐駒ケ岳がすべてつながっていて、凍りつく寒さも忘れるほどでした。昨日の雪で大気中の汚れが浄化された…といえる澄みきった空気です。しかし、さすが南アルプスの前衛、雨乞岳。寒さも2000m級です。登る時に出た汗がカチンコチンに凍って、髪がツンツン棒のようになってしまったのには驚きました。乾いた石の上に置いたコッヘルの蓋の水滴が一瞬で氷になっており、早々に帰り仕度をはじめました。 下りはコースタイム2時間のところを1時間45分で下りました。もっと飛ばしたいところでしたが、午後の雪は凍って滑りやすい上、笹や木の根に足が引っ掛かるので、慎重に進みました。先を行く若手3人組の滑った跡がたくさんある中、私たちはアイゼンのおかげでほとんど大丈夫、往路で落として探していたなおちゃんのサングラスも、先行の3人がコース沿いにわかりやすく置いてくれて(感謝です!)見つかり、ほぼ時間に間に合ってタクシーの待つゲートへ。タクシーの止まっている場所が外カーブで見晴らしの良い場所で、彼方に日向山の雁ヶ原が見えました。 タクシーには小淵沢「道の駅」の隣「延命の湯」へ向かってもらい、3種類の色の違うお湯を楽しんだ後、小淵沢駅へ。そこからスーパーあずさ利用で優雅な旅のしめくくり。今日も「マンマ・ミーア!」とはじけた気分で山を満喫した、いい一日でした。 追記: 実は、雪の降った前夜Woodyさんから心配のメールをもらっていました。「インターネットでコースを見ましたが、明日は寒そうですし、昨夜の雪が心配です。→暗くなるのも早いので、無理は禁物です!…」下山したらメールするからと約束しての山行でした。3時40分ころタクシーの中から「無事、下山」の報告メールを送ったら、早速返信に「今、電話しようか迷っていました。今日は晴れて、富士山も素晴らしかったと思います。」と返ってきました。先週の計画を体調不良で中止、1週間延期したわけですが、山の上でのこの1週間の違いは大きい。山の恐さをよく知る仲間からの、気遣いの有難さを深く感じるとともに、これからも無謀なことは絶対にするまい、と思いました。 今回は、自分たちのみの単独行ではなかったこと、山頂でも風がさほど強くなく天候に恵まれていたことも幸いしていました。Woodyさん、ワゴン車の3人衆、すべての廻り合わせに、感謝!! |
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