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「いぃDay!」山岳会日本支部   


第524 回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告  

2019年1月12日()〜13日(日)

行き先【御坂山塊/蛾ヶ岳(1279m)〜釈迦ヶ岳(1271m)〜三方分山(1422m)〜王岳(1623.3m)

コースタイム:

1日目〉JR新宿駅[7:00](スーパーあずさ1)⇒JR甲府駅[8:28/98:43](ワイドビューふじかわ4号)⇒JR市川大門駅[9:02/9:10]⇒タクシー(3790円)四尾連湖[9:28/9:34]→蛾ヶ岳[11:00/11:04]→休憩[11:50/11:55]→折門峠[11:56]→八坂峠[12:53]→休憩[13:10/13:15]→釈迦ヶ岳[13:38/13:43]→休憩[14:00/14:03]→三方分山[14:58/15:00]→女坂峠[15:26]→精進レークホテル[16:05]

2日目〉精進レークホテル[8:14]→女坂峠[9:17/9:20]→五湖山[10:02/10:11]→休憩[10:57/11:00]→横沢ノ頭[1126/11:40]→王岳[12:20/12:34]→吉沢山[12:53]→鍵掛[13:26]→鍵掛峠[13:45/13:48]→登山口[14:30]→いやしの里根場BS[14:50/15:10](富士急山梨バス)⇒富士急河口湖駅[15:50/河口湖ステーションイン日帰り入浴(650円)/16:50](富士山ビュー特急12号、自由席400)⇒大月駅[17:3717:55]⇒高尾駅[18:43]⇒立川駅[19:02]

トレイルマップ
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高度記録
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〈1日目〉
今日から12日で四尾連湖(しびれこ)から西湖の西の端まで稜線を歩く山旅である。

甲府駅から身延線に乗り換えて市川大門駅で下車。常駐の駅員はいない。車掌は特急を降りた我々の切符を精算すると小走りで列車に戻っていった。

四尾連湖の登山口までタクシーで向かう。この仕事をして15年の年配運転手さん、昔は歩いて山越えをしたそうで、先代は炭を担いて提灯を持ち歩いたと懐かしく話してくれた。

蛾ヶ岳登山口では先行グループが出発しようとしていた。地元のロータリークラブの紹介によると、四尾連湖は富士八湖の一つで紺碧の水は清らか云々・・とあり、この湖に強い思い入れがあるようだ。

さあ、蛾ケ岳(ひるがたけ)へ向おう。明るい自然林の幅広い尾根道を登っていく。高度を上げると、真下に四尾連湖の深緑の水面が見えてきた。遠くに見える白い峰々は八ヶ岳であろう。

細くなった尾根道を右へ左へと巻いて登っていくと、西肩峠に着いた。可愛らしいお地蔵さんが迎えてくれた。ここからひと登りで蛾ケ岳山頂である。山頂で南には雲の上に頭を出した富士山、西には南アルプスの峰を望むことができた。

追い抜いた2組のグループは蛾ケ岳までであろうか。ここから先は誰にも会わずに静かな山歩きとなった。右の潅木の間からは富士山が見え隠れする。雲が出てあっというまに見えなくなったと思ったら、いつの間にかまた頭を出している。天気が崩れる前兆のつるし雲がかかっている。遥か先に黒い山容が見えているのが三方分山だろうか、まだまだ先は長い。ただ、ひたすら歩くのみ。それほどに急登はなく水平移動が多い。

新八坂峠で林道にぶつかる。向かいの崖を登り返すがそこにザイルが張ってあったので難なく登り切ることができた。このトレイルは道標やピングテープなどきちんと管理されているので、道迷いをすることはない。

釈迦岳の直下は急登が続く。頂上で証拠写真を撮りすぐに下山。分岐に戻り三方分山を目指す。

三方分山は等高線を見ると頂上から尾根の張り出す角度が綺麗な三等分で「三等分山」の意味があるそうだ。最初は桧の植林帯で急登が続く。1400過ぎると日が傾いて少し寒くなってきた。明日登る予定の王岳が冬枯れの木立の間からうっすらと見えている。

ほぼ午後3時に三方分山の山頂に到着する。もちろん誰もいない。滞在せずに女坂峠へ下山開始。

切れ落ちているキケンな箇所はトラロープと巻き道で安全に下りられるようになっていた。沢が出てくるともうすぐ集落。精進集落はかつて駿河と甲府を結んだ中道往還の宿場町で、武田氏に仕えた九一色氏の拠点だったと、立て看板にあった。だが、今は廃屋が多くて荒れ果てた状態になっている。

精進湖畔の舗装道路に出ると街頭が灯っていた。ほんの少し歩くと精進湖レークホテルに着いた。先に着いていたクマちゃんと合流する。

久しぶりにロングトレイルの一日だったが、雨には遭わずに富士山を眺めることができて充実していた。天気予報通りに午後5時過ぎ頃から雨が降り出した。山の上は雪だろうか。明日が楽しみである。

B班)別行動のくまちゃんは新宿駅から高速バスで河口湖駅へ。富士急バスに乗り換えて940ごろにホテル着。荷物を置いてパノラマ台へ向かい、そこから根子峠へ。富士山を眺められる絶景コースだそうだ。精進峠を経て三方分山へ登頂。帰路は我々と同じ女坂峠経由で下山したそうである。 (ひろ)

2日目〉
起きたときは薄暗く、周囲の山は雪化粧をして、垂れ込めた雲が富士山をすっぽりと覆っていた。精進湖にも薄く氷が張っているようだった。7時半出発の予定のところ、ホテルの食事時間の関係で815分の出発。「今日は快晴だよ」と副隊長は断言したけれど、まだ歩き出したときには半信半疑だった。

旧上九一色村のほとんど廃屋になっている集落を通り、精進の大杉を左に見て、女坂峠への山道に入っていく。足元はうっすらと雪が積もっている。沢沿いの道を折り返しながら登り、いくつか堰提を回り込んでいくと、だんだん急坂になった。先を行く副隊長から、チェーンアイゼンをつけてという声がかかり、傾斜の緩んだところで装着した。

女坂峠に着いた頃には青空が見えるようになった。そこから、樹林帯の中を東へ向きを変えて進んだ。何度か上り下りを繰り返し、五湖山(1339.8m)に着く頃には、青空が大きく広がってきた。さらに東へ進むと、時おり木の間から南アルプスが見え、やっと富士山も姿を現してくれるようになった。チェーンスパイクにくっつく雪と泥のかたまりを蹴落としながら、さらに東へ進んだ。副隊長の予言どおりに快晴になって、雪焼けが心配になってきた。

横沢ノ頭(1465m)まではゆったりと樹林帯の中を歩いた。富士山が雲に隠れてしまっていないか、時おり確認しながら王岳へ向かう。王岳山頂では、富士山だけでなく南アルプスから八ヶ岳までの展望を楽しむことができた。

王岳からの下山は、急坂のあと、アップダウンを繰り返しながら尾根を歩いた。そろそろ疲れてきたせいか、やたらに鍵掛(1589m)が遠くに感じた。鍵掛では富士山と西湖の展望を楽しむことができた。

さて、最後は鍵掛峠を目指す。どんどん下るけれど、きっとまた登り返すんだろうな、峠ってなんで山の上にあるんだろうと心の中でぼやいているうちに、間もなく鍵掛峠に到着。向こうに見えるのは、たぶん、昨年マンマ・ミーアで登った鬼が岳。

鍵掛峠からは急坂を下り、富士山に別れを告げた後は、自然林の美しい広い谷間をジグザグに下った。そのうちに沢に出て、いやしの里根場に到着した。ほぼ丸一日、富士山を拝むことができた素晴らしい山歩きだった。 (菊丸)

今回の参加者:副隊長、くまちゃん、菊丸、ひろちゃん、なおちゃん
実働時間:〈1日目〉6時間37分 〈2日目〉4時間51分
累積登高差(+):〈1日目〉1278m 〈2日目〉1147m
踏破距離:〈1日目〉14.2km 〈2日目〉10.8km

☆ 泊まったのはこんな宿 
☆ 山から下りたらこんな店 
☆ 日帰り温泉はこんな所 
☆ 帰りに乗ったのはこんな電車 
☆ 打ち上げはこんな店 


〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 〜

スライドショウの開始
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001 【第1日目】市川大門駅は個性的。
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002 四尾連湖畔からスタート。
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003 甲斐国唯一の景勝地!?
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004 市川本町駅から歩いてくるコースもある。
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005 ゆったりとした九十九折の径。
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006 ようやく四尾連湖が見えた。
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007 尾根道との分岐が見えた。
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008 尾根道もこの辺りはゆったり。
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009 左手に甲府盆地。
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010 細尾根。
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011 四尾連湖が遠くなった。
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012 細尾根がここにも。
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013 先行者に追い付く。
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014 日差しが弱いので薄ら寒い。
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015 西肩峠で鋭角に曲がる。
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016 女子連は「かわいい」を連発。
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017 ここから蛾ヶ岳までは急登。
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018 木々の間に富士山。
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019 あそこが山頂か。
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020 蛾ヶ岳に到着。
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021 富士はぽっかり雲の上。
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022 南アルプスも雲の上。
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023 八ヶ岳と奥秩父は雲が懸かっていて見えず。
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024 荒川三山クローズアップ。
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025 山頂にはご夫婦がひと組。
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026 富士山もズームイン。
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027 ここも山梨百名山のひとつ。
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028 あちらは毛無山。
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029 尾根を東へ。
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030 まだまだ先は長い。
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031 吊るし雲が連なっている。
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032 単調な径。
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033 折門峠でも鋭角に左折。
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034 大平山を巻く径。
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035 何やら看板がある。
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036 樹勢も旺盛とのことだが・・・
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037 キツツキに穴だらけにされている。
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038 半分だけ、青い。
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039 この辺りは尾根の幅が広い。
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040 八坂峠、通過。
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041 林道はもうすぐ。
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042 ここを登れば新八坂峠。
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043 展望が開けた。
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044 新八坂峠から白根三山を望む。
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045 新八坂峠から先は、こんな登りが待っている。
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046 梯子の先にはザイルがぶら下がっている。
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047 このザイルはいわゆるクライミング用。
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048 トラロープよりしっくりくる。
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049 右手奥が三方分山か。
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050 釈迦ヶ岳への登り。
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051 真っ直ぐな登りなので、結構アキレス腱にくる。
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052 釈迦ヶ岳に到着。
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053 辛うじて富士山。
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054 三方分山への登りに懸かったところで小休止。
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055 釈迦ヶ岳を振り返る。
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056 あっちは明日登る予定の王岳。
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057 三方分山への登りは長い。
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058 地道に登る。
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059 倒木はよく見かける。
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060 あの山形は黒駒釈迦ヶ岳か。
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061 山頂はもうすぐ。
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062 誰もいない三方分山に到着。
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063 先ずは富士山をバックに。
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064 富士山は山頂が雲に隠れている。
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065 ここも山梨百名山。
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066 もう12キロ歩いた。あと4キロ。
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067 さっさと下ろう。
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068 女坂峠。
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069 こういう謂れがある。
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070 まだ3キロもある!?
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071 三方分山を振り仰ぐ。
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072 径は歩き易い。
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073 精進湖畔に着いた。
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074 やっとこさ、宿。
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075 喉が渇いたので風呂に入る前に一杯。
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076 今宵のディナー。
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077 お疲れさんでした。
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078 【第2日目】朝の精進湖。富士山は雲の中。
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079 朝食のみかんは山に持っていった。
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080 山は薄っすら雪化粧。
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081 手前は凍っている。
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082 中国系団体観光客が乗るバス。
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083 そろそろ出発。
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084 宿の若旦那に撮ってもらった。
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085 さて出発。
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086 辺りは雪化粧。
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087 歩き易い峠径。
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088 精進湖を見下ろす。
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089 段々雪の白さが際立ってくる。
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090 モノクロの世界。
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091 もうすぐ峠。
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092 頭の上は快晴。
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093 女坂峠。
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094 ここから東進。
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095 所々、岩峰を越える。
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096 あちらは昨日登った三方分山。
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097 三方分山。
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098 ちょっと雪国気分。
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099 ほんのちょっとの雪でも世界が変わる。
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100 この時間だけしか見られない造形。
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101 この辺りの木々はブナが多い。
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102 富士山が雲の上に出た。
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103 あれが王岳。
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104 南アルプスも顔を出した。
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105 我々が辿った尾根に薄く雪化粧。
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106 王岳に到着。
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107 鍵掛峠から見る西湖と富士山。
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108 すっきり富士山。
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109 遠望は毛無山。
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110 根場いやしの里と富士山。
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111 富士山ビュー特急で帰る。

〈全天球画像〉蛾ヶ岳登山口/蛾ヶ岳山頂/釈迦ヶ岳山頂/精進レークホテルのダイニング/女坂峠から王岳に向かう途中/王岳山頂/鍵掛 /鍵掛峠/富士山ビュー特急3号の車内/立川「狸穴」

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