マンマ・ミーア!山行ご報告
その60 北アルプス*唐松岳(2696.4m)・五龍岳(2824.2m) |
2012年8月2日(木)〜3日(金) p120802 |
コースタイム: 西JR立川駅スーパーあずさ松本行き[12:22発]〜松本駅[14:45/大糸線15:08発]〜信濃大町駅[16:11/南小谷行きに乗り換え16:28発]〜白馬駅[17:08着]〜(徒歩12分/民宿きぬがさ荘(泊))〜 <1日目>きぬがさ荘[6:43発]〜(きぬがさ荘の車)〜ゴンドラリフトアダム[7:00発]〜うさぎ平〜八方池山荘(第1ケルン)[7:40]〜第2ケルン[8:29]〜八方池[8:55/9:10]〜雪渓(P1)[10:32/10:42]〜 丸山ケルン[10:52]〜唐松岳山荘[11:46/11:58]〜唐松岳[12:13/昼食/12:30]〜唐松岳山荘[12:45]〜大黒岳手前鞍部[14:00/14:05]〜大黒岳[14:10]〜2345m鞍部[14:16]〜P2[14:50/14:55]〜 白岳[15:18/15:21]〜五龍岳山荘[15:30/泊/<2日目>4:25]〜五龍岳 [5:30/朝食/6:16]〜五龍岳山荘[7:14/7:42]〜西遠見池[8:48/9:02]〜大遠見山[9:34]〜中遠見山[10:43/10:48]〜 小遠見山[11:10/11:15]〜P3[12:00/12:05]〜地蔵の頭ケルン[12:54]〜アルプス展望リフト乗り場[13:00/13:05]〜(リフト+テレキャビン)〜遠見[13:35]〜(遠見駐車場からドリーちゃんの車)〜 白馬駅[14:05/あずさ26号14:38発]〜立川駅[18:12]\(^0^)/ |
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トレイルマップ ☆クリックすると地図が拡大します↓ |
高度記録 ☆高度記録拡大は画像をクリック↓ |
今回の参加者: このちゃん、+(2日目から)ドリーちゃん、マユリン、フクリン 実働時間:13時間20分 (1日目6時間40分+2日目6時間40分 累積登高差:(+)1695m 踏破距離:16.3km |
今回のとっておき写真*北アルプスパノラマ写真集 北アルプス花のアルバム集 |
8月1日〜3日に子どもたちが二人とも合宿などで不在になった。梅雨が明けて日本晴れが続くこの時期。アルプスに行かない手はない! マンマミーアのメンバーに山行をもちかけるが、7月に大菩薩〜小金沢、8月11日から「いぃDay!」山岳会の夏合宿と続くから、そう頻繁に外泊 ばかりできない…とのこと。それもそうだよね。クボッちは「4から一緒に大キレット縦走はいかが?」という。う〜ん、5日は娘が模擬試験のため 帰ってくる日。結局、単独行を決意した。行き先は、高校2年の時にトレッキングした八方尾根に白羽の矢を立てた。 なるべくコンパクトな荷物に…と思って古いリュックにしたら、背負う部分のほつれに京王線内で気付いた。幸い立川で30分待ち時間が あったので、石井スポーツへ駆け込んで28Lのピンクのザックを購入(10500円也)。2日後に古リュックは取りに来ると言い残してスーパーあずさに 飛び乗った。(このリュック、PAINEという石井スポーツオリジナルだが、実に使い勝手が良いことが分かり、ラッキーだった。) 独りの電車旅は、話し相手もなく手持無沙汰。自然に地図を取りだしては車窓の景色を楽しんだ。高2の時にスキーや白馬トレッキングで来た 神代山荘(母校の施設)のある南神代を過ぎ、白馬に到着。当時は見える山の名前など、一つも知らなかったなぁ。駅前の観光案内所で紹介して もらった民宿「きぬがさ荘」(一泊朝食付き5000円+弁当500円)に泊まる。夕食は駅の近くのA-Coopでお弁当を買った。宿泊客は私一人。ゆっくり お風呂に入って、ロンドンオリンピックを見てから寝た。 <1日目> 翌朝はゴンドラリフトが7時から動いているということなので、6時45分ころに乗り場に送ってもらった。もうリフトは動いていたが、切符売り場は 思ったより混んでおり、結局ゴンドラに乗れたのは7時だった。リフトをあと2つ乗りついで、足元のオオバギボウシやアカバナシモツケソウ、 ハクサンシャジン等のお花畑に脚が当たらないよう持ち上げながら、腹筋運動のような数分間だった。 八方池山荘には7時40分に到着、歩き始める。高校生の時「ニッコウキスゲ」の名を初めて覚えたのがここ八方尾根だ。35年前よりも整備 されているというか何というか、石段ばかりで思ったよりも歩きにくかった。しかし、花は圧巻。一人なものだからいつものようにパーティの歩む速さを 気にする必要もなく、花に見とれに見とれてしまった。それでも、五龍まで行かなくてはいけないからという考えもよぎり、写真もそこそこにして歩いた つもりだった。不思議だったのは、八方池周辺の蛇紋岩帯は低い標高でもハイマツが生えているということ。池より上はまた広葉樹林帯になり、 本当の森林限界はその上にあるのだった。気温が上がるにつれて、下の雪渓から湿ったガスが上がってきて山の頂を隠してしまう。やはり、 ガスが上がる前の早朝から尾根を登るのは正解だったな、と思った。急いだつもりでも結局4時間かかって唐松岳山荘に到着。荷物を置いて、 唐松岳を往復した。ガスがどんどん上がったり去ったり、五龍や剣岳は見え隠れしたが、不帰の剣方面はもう見えなかった。ザレた斜面に咲く コマクサがかわいかった。 さて、昼食食べて元気になった後はもうひと歩き。五龍岳目指して出発した。牛首周辺は少し険しいところがあるものの、乾いているし、鎖が しっかりあるから問題はなかった。楽しくでも慎重に進んでいると、後ろから口笛で合図された。振り返るとパトロールのイケメンお兄さん2人組だ。 追いかけてきて口笛で呼び止められるなんて、久しぶりの「ナンパかな」なんてちょっとドキドキしたけど(!?)近づいてきたお兄さんは「ゆっくり行って いいですよ。」と、爽やかに声をかけてきた。きっとこわごわ一人で歩いている私の姿が心もとなく見えたのだろうね。「パトロールお疲れ様です。 どちらまでですか?」と聞くと、「今日は五龍山荘に泊まりです。」「私もそうです。」ちょっと嬉しくなったけど一応、「お先にどうぞ。」というと、 「いいんですか?」といって、遠慮がちにぬかし、そのあとは健脚であっという間に見えなくなってしまった。 五龍山荘までの2時間半の道のりは長かった。真夏の日中一番日差しのきつい時の2時間半だったからだろう。道は安全だし、岩場は○と×が わかりやすいので迷うことはないが、夏の炎天下、からっからの尾根道なので、熱中症にならないように水分をこまめに摂った。後半は30分ごとに 水で口を湿しながら歩いた。地図上の「最低鞍部」よりもう一ピーク越えたところにもっと低い場所があり、そこから臨む剣・立山が凛々しかった。 コースタイムより大分遅れたように感じながら白岳を登りつめ、遠見尾根への分岐点にたどり着くと…眼下に五龍岳山荘が見え、そこから5分で 山荘に着いた。遅れたとばかり思っていたが、見てみたらコースタイムぴったりだった。 五龍山荘は、蚕棚式の小部屋が両側に2段に並ぶ作りで、同年代の女性3人がいる部屋に案内された。小屋の人も、コミュニケーションが 旅の重要な要素と考えているんだね。同室のメンバーは、フクリン&マユリンの愉快なコンビと、単独行のドリーちゃんだった。3人とも明るく元気、 ずっと昔からの仲良しのような感じですぐに打ち解けた。早速、明日は早朝にドリーちゃんと五龍に登り、五龍を今日済ませたフクリンとマユリンに 先行してもらって、おそらく後から遠見尾根で追いつくだろう…という見通しだ。 <2日目> 早朝の五龍登頂は、目論見通り大正解だった。ああ、何という幸せ。鹿島槍の右には槍・穂高が見え、剣・立山連峰のずっと右手には妙高・雨飾山 など新潟の山々。ぐるりと360度の展望、富士山や中央アルプスまで見ながら朝ごはん。五龍の山頂で45分も長居をしてしまった。 さて、展望を満喫した後は、山荘に戻り、長いアップダウンの遠見尾根を下りるのみだ。この遠見尾根、「長いから嫌い」という人も少なからずいる そうだが、適度なアップダウンは、変化があって楽しめた。今回のように晴れていると、素晴らしい展望を楽しみながらだから、ちっとも苦ではない。 その上ドリーちゃんは花にも造詣が深く、たくさん名前を教えてもらって飽きずに歩くことができた。マユリン&フクリンは一緒にいて笑いの絶えない 名コンビ。自称「ナンちゃって山ガール」のマユリンの分まで荷物を背負う元気印のフクリンと、高カロリーのかりん糖を食べながら皆で励まし合い歩いた。 道すがらずっと冗談が飛び交い、笑いながら歩いていたら地蔵の頭ケルンに到着。そしてめでたくアルプス展望リフトに乗って、楽しかった珍道中の 幕を閉じた。ラッキーなことに、白馬駅までドリーちゃんの車で送っていただき、白馬発のスーパーあずさに余裕で乗れた。 ドリーちゃん、マユリン、フクリン、大変お世話になりました!またどこかの山でお会いしましょう! |
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