マンマ・ミーア!山行ご報告
その66 八ヶ岳*根石岳(2603m)〜硫黄岳(2760m)〜横岳(2829m)〜赤岳(2899m) |
2012年10月7日(日)〜8日(祝) p121007 |
コースタイム: |
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今回の参加者: エイトマン、ザイマン、Konochan 実働時間:時間分 (1日目時間分+2日目時間分) 累積登高差:(+)2253m(1253m+1000m) (−)2656m(832m+1824m) 踏破距離:24.9km (10.4km+14.5km) |
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<1日目> 「どこか、泊まりがけで登りでのある山に行こう!」ということで八ヶ岳山行が決まった。日程調整の結果、「いぃDay!」山岳会の次の日に出発 とうことに。現地で会えるのも一興と、コースを思案したが、鎖・梯子が初めてのメンバーもいるので、山幸店長のA井さんのお勧めコースを取り入れて オーレン小屋泊、硫黄岳や東天狗周辺を散策というプランにした。 1日目は桜平から夏沢鉱泉経由で入り、オーレン小屋にチェックイン。私とエイトマンは荷物をデポ、(ザイマンは「トレーニングのため」といって フル装備で)夏沢峠〜根石岳〜白砂新道を通って本沢温泉へ下りた。前回泊まった(2011年9月10〜11日)根石山荘の前を通過する時、そういえば 去年もこんな風にガスっていたっけ、と思いだした。 白砂新道はなかなか荒れた雰囲気のワイルドな道。そこを上がってきた登山者は「いや〜、まいった。すごい道ですよ!」と、言っていた。下りてみると 果たしてまあ、その通り。でも、傾斜も、荒れかげんも先週の「高谷山から桃ノ木温泉」程ではないよ、と思った。私たちは常々、バリエーションルートもよく 好んで歩くので、ちょっとやそっとでは驚かない自分に気がついた。それに、何よりも同行する「仲間」がいることは心強いことだ。そんな感謝の気持ちを感じながら、 1時間で本沢温泉まで下りた。本沢温泉は3連休で賑わっている様子。宿泊客でない人は内湯600円、野天風呂800円也。内湯は宿泊者が多いからと 断られ、野天は「今、男性二人が行きましたから」と言うことで、ザイマンが代表で野天風呂体験をすることに。この野天風呂、チケットには女性二人が入浴 しているイラスト付きで、いかにも思わせぶり。ところが現地まで行ってみると、囲いも何もない全くの野天風呂で(写真【23】)、湯温は35度くらい!?(ザイマンの 体感温度)しかも上の登山道からも丸見えと来ている!(チケット横の地図の「丸見え所」参照。)入っているのはオッサンばかりで、これで800円とは! 不満な二人が「詐欺だ〜〜!」といくら叫んでも、その声は空しく雲上にコダマして消えていくのだった。 さて、すっかり冷えきったザイマンを慰めつつ、少し体を温めるためにも夏沢峠へ急いだ。一日の最後に一気に300m登るのはきついかな〜と思ったが、 二人とも健脚。疲れ知らずでオーレン小屋まで着いた。オーレン小屋では馬肉のすき焼きとビール・日本酒を味わい、夜から快晴になったので満天の星空を 楽しみ、8時前に眠りに着いたザイマンを初め、私もエイトマンもぐっすり眠ることができた。 <2日目> 翌朝は、4時20分に起床、まだ暗いうちから出発した。当初の予定を変更、「最高峰の赤岳を登ってみたい。」というザイマンのリクエストに答えたからだ。 1日目の二人は、基本、コースタイムの8割くらいの時間で歩いていたので、天候も良いし問題はないと思った。 夏沢峠で夜明けの景色を楽しんだ後、硫黄岳の頂上で朝食にした。我々が一番乗りらしく、しばし山頂を独り占め。最高にいい気分だった。硫黄岳からは 360度の展望。パノラマにもある通り、南南東の富士山だけ横岳に隠れて見えないものの、その右には南アルプス、中央アルプス、北アルプス、妙高や新潟の 山々、蓼科山方面の右には篭の登山や浅間山方面、その右には尾瀬や日光、奥秩父や大菩薩方面の山々まで見える。 この展望を左右に見ながらの稜線歩き。清々しい道だった。硫黄山荘(1日前に隊長たちが泊まった)を過ぎ、横岳へ。横岳は、いくつかのギザギザの ピークの総称で、いかにも火山でござい、という感じのLAVA(溶岩)の板状節理が続く道である。そのたくさんのピークを、形通りに登ったり降りたり、巻いたりして 縫うように鎖と梯子が続いている。でも、足場の幅は広いし、三点確保をしっかりすれば、安全に歩ける親切な登山道だという感じがした。 梯子・クサリの連続が初体験の二人は「怖い怖い。」と初めのうちは言っていたが、後半は大分慣れた様子。「次回、ザッキーやツボどんを連れてくる時には 余裕で先輩面して、ビビる二人をからかおうぜ!」と、計画をたてているよう(!?)だった(笑)。 5〜6個のピークをやり過ごして横岳を抜けると、梯子が続いて大下り、地蔵の頭に着いた。私個人としては、これで北八ヶ岳の渋の湯〜高見石・丸山〜 中山峠〜天狗・根石から赤岳を経て権現岳〜編笠山〜観音平まで八ヶ岳の8割くらいが繋がったことになる。バンザ〜イ!いつか、丸山から縞枯山〜北横岳 を経て大河原峠くらいまで行けたらいいな、などという思いが頭をよぎった。(ご参考に 2009年9月、2011年4月、2011年6月、2011年9月、今までに4回の 八ヶ岳山行でこれらの山を繋いできた。) 地蔵の頭からは5分で赤岳天望荘に到着。ここで、痛みを感じていたエイトマンの左足首にテーピングをして、これからのきつい登りと下りに備えた。テーピングが 功を奏したらしく、足取り軽くなった二人は、タッタカタ〜という雰囲気で赤岳まで一気に登る。私は朝の硫黄岳の登りで二人の速度についていけなかった時点で、 硫黄岳から先は、救急セットをエイトマンに、ガスと水の一部をザイマンに持ってもらっていたので、硫黄から先はハイペースで歩けていた。(女の私は、持久力と 寒さへの耐性はあっても、筋力に劣るので、荷物が重いとすぐバテやすくなるのである。それは多少筋力を鍛えても、なかなか克服できない弱点だ。やっぱり 男の人がうらやましいな、と思う。今回も二人のおかげで助かったの。ありがとうございました!!)荷物は軽くても、最後の赤岳の登りは若い二人にはついて行けず、 5分遅れくらいのマイペースで登った。 赤岳山頂は、昼からちょうどガスが上がってきて真っ白だった、残念。でも、山ではよくあること。むしろ、午前中、ずっと展望が素晴らしかったことを感謝すれば、 赤岳頂上の霧カーテンなんて小さいことかも。何でも前向きに発想を向けてくれるのも山のありがたみだなあ。 さて、赤岳の頂上で少しのんびりした後は、美濃戸に向かって文三郎道から下山だ。当初は赤岳天望荘までピストンにして地蔵から行者小屋へ下りるつもり だったが、「一度通ったルートでないところをできれば通ってみたい。」ということで、事前に高度シミュレーションをして、急だとわかっていたけれど、文三郎に決めた。 心配したエイトマンの足首も、テーピング後は不安が無くなってよかった。 赤岳から中岳への下りと文三郎道は、「岩場の過激な下り」だった。しかし、鎖はしっかりしているし、天候が幸いして岩も乾いているし、慎重に下れば 問題はなかった。傾斜が緩み、梯子が無くなったあたりで阿弥陀岳からの道(昨日、隊長やみんなが降りてきた道だ。急下降で大変だったろうな。)を合わせ、 間もなく行者小屋に着いた。着いたころにガスは晴れて、見上げれば空にそびえる赤岳。裾野の紅葉が鮮やかで、赤岳君は粋でおしゃれに見えた。 さあ、人がごった返している行者小屋前からは、美濃戸へ岩ごろごろの歩きにくい道を行くのみ。下りだから飛ばしていきたかったが、一日中歩いた私にはちょっと 無理だった。ザイマンは軽々と下り、コースタイム1時間40分のところを1時間10分で到着。悠々と待っている間、カモシカと遭遇して、まったりとした時間を過ごせた ようだ。エイトマンは、膝に負担をかけないこともあっただろうが、私を気遣って一緒のペースで下りてくれた。(ありがとう!) 美濃戸からは林道を45分歩き、美濃戸口へ。美濃戸山荘からタクシーを呼んでもらっていたので、スムーズに帰れた。茅野のあずさの発車時刻まで、駅そばを 食べることができた。行きに買ったあずさ回数券6枚綴りも、3人なのでちょうど往復分。山の余韻を噛みしめつつ飲んだビールが旨かった。 |
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