マンマ・ミーア!山行ご報告
番外編 中央線沿線*湯ノ沢峠〜小金沢連嶺 |
2012年11月24日(土) p121124 |
コースタイム: |
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トレイルマップ ☆クリックすると地図が拡大します↓ 今回は地図なし |
高度記録 ☆高度記録拡大は画像をクリック↓ |
今回の参加者: のんちゃん、みかちゃん、明親くん、なおちゃん 実働時間: 累積登高差: 踏破距離: |
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今も目に焼き付いている一枚の写真がある。青い空をバックに、美しいボディラインを強調してポーズを取っている、すまし顔の富士山の写真だ。大菩薩嶺から撮影したものだ。この写真が私を小金沢連峰にしきりにいざなうのだ。前回7月の大菩薩嶺から湯ノ沢峠縦走では、とうとう姿を見せてくれなかった富士山。今日は、前回の続きで湯ノ沢峠から南へ縦走し、景徳院に下りる計画だ。富士山よ、今日こそ姿を見せて、お願い! 前回来た時に湯ノ沢峠登山口からの道が荒れていたので、甲斐大和駅から湯ノ沢峠避難小屋までタクシーで行くことにする。タクシーが道を上がって行くと、周りの山の木々が真っ白に凍っているのが見えてきた。道の両脇には雪らしき白いものがチラホラ見える。昨日の東京の雨は、この辺りでは雪だったのだろうか。避難小屋でタクシーを降りてみると、そこは一面白銀の世界が開けていて、まるで別世界に踏み込んでしまったようだ。積雪は数センチに過ぎないが、案外サクサクした雪を踏みしめて、登山道を歩き始める。標高のある山は冬の訪れが一足も二足も早いのだ。周りは白い靄に包まれている。今日も眺望は難しそうだなあ・・・。が、足跡の付いていない初雪を踏めて、ウキウキした気分になる。 なだらかな尾根道を歩いて行く。両側には高山植物を保護するためのロープが張られている。笹に囲まれた草原状の小高い所に出る。天気が良かったら、いかにも眺望が良さそうな大蔵高丸山頂。今日は靄の中で何も見えない。さらに先に進むと、破魔射場(ハマイバ)丸山頂、ここも眺望ゼロ。積雪がだんだん少なくなり、いつの間にか無くなっていた。ここまではなだらかな道が続いていたが、ハマイバ丸を越えたところに滑りやすい急坂が待ち受けていた。土が粘土質らしく、やけにツルツルしている。見るからに滑りそうなので、慎重に足を運ぶのだが、それでもツルッと滑る。何回か転びながら、ようやく急坂脱出。 「天下石」という名前の通りに大きな岩を過ぎ、20分ほど登り返したところが大谷ヶ丸山頂。ようやく晴れてきて、南アルプスの甲斐駒、鳳凰三山などの白い山並みが見えた。遠くの山々の頂きが見えると、急に元気が出てくる。ここで、早めのランチタイム。カップ麺で体がポカポカ温まる。大谷ヶ丸の下りは地図に「滑り易い急坂」と書かれているが、さっきのツルツル坂に比べれば、なんのその。快調にコンドウ丸山頂に到着。この調子なら景徳院14:37発のバスに楽勝で間に合うね、と余裕の気分。 もう後半戦、快調に先を飛ばして行く。ほぼ西に向かっていた道が南方向に曲がるはずなのに、そのまま西に向かって高度を下げている事に気付く。赤テープを確認しながら、尾根を下りてきたはずなのに、突然道がなくなった。「道がわからなくなった時には元へ戻る」ということで、コンドウ丸山頂まで引き返す。私たちがコンドウ丸に着いた時に、グッドタイミングで3人のグループが登って来た。このグループの後について、再度曲り沢峠を目指す。3人はスイスイと南方向の道に入っていく。振り返って確認してみると、倒木が道を通せんぼしていた。私たちは倒木を避けたため、右側に逸れて歩いていたのだ。運良く人に出会えて、ラッキーだった。しかし、まさかの45分のロスタイム・・・。 無事曲り沢峠に到着。どうせなら大鹿山頂を踏んで景徳院に下りようと、スピードアップする。ほどなく高みに到着。標識は見当たらないが三角点があるので、ここが大鹿山頂だろうと、三角点にタッチして記念撮影。数十メートル先に進むと、山頂の標識がちゃんと設置されていた。さっきの三角点タッチがちょっぴり恥ずかしい・・・。バスの発車時刻まであと50分になってしまった。標準コースタイムは70分、ここからさらにスピードアップで一気に下る。 氷川神社を通り過ぎると、一軒の民家のお庭を横切らせてもらわなければならない。おじいちゃんとおばあちゃんが広縁に白菜を並べていた。軒下には、大きな立派な柿がたくさん吊り下げられていた。庭先を開放してくださるなんて、どんな方がお住まいなんだろうと思っていた。想像通り、人の良さそうな方々だった。「お邪魔しまーす、いつも通らせていただき、すみませーん。」と通り過ぎる。「よく登って来たね〜。」と声を掛けてくださった。 景徳院のバス停に10分前に着いた。里に下りてみると、燃えるような紅葉が真っ盛りだった。初雪の冬と紅葉の秋の両方を楽しめた贅沢な一日だった。すまし顔の富士山に会えなかったのは残念だった。富士山はお出ましのために、どれだけ念入りにおめかししているのだろう。今度出会えた時には最高に美しいことだろう。「小金沢連峰からの富士山に出会えるまで、登り続けるぞ!」と決意を新たにするのだった。(by なお)
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