マンマ・ミーア!山行ご報告
本来は公式山行で阿夫利山に行くはずの今日、副隊長がアクシデントのため不参加となり、天気予報が雨となり、急遽前日に行き先を変更。眺望はなくても春の野花を楽しめる、八重山・能岳ハイキング・コースへ。
ウッディーさんの優しい笑顔に見守られながら、ガールズトークは朝から快調だ。今日のコースはどうしようか?と盛り上がっていると、ウッディーさんが遠慮がちに一言、「降りなくて良いのかなぁ〜」。ハッと気づいた時には、降りるはずの上野原駅プラットホームが後方に飛び去っていくところだった。「あ〜あ・・・」、点3つ分の沈黙の後には、もう気持ちを切り替え、今後の対策を考える。次の駅で引き返すか、いっそのこと大月駅まで行って、お伊勢山にも登るか。こんな時でもないと、大月市秀麗富嶽十二景の1つでもある、お伊勢山に行く機会はないだろう。
大月駅で下車して「お伊勢山へ」というと、タクシーの運転手さんが怪訝な顔をする。桜の名所で観光客は多いはずなのだが・・・。ただの丘のようなお伊勢山に行くには、私たちが重装備すぎたのか?20分弱で大神社鳥居に着く。写真で見たような、ピンク一色に染まったお伊勢山を想像していたが、目前の山にはピンクのピの字もない。どうやら桜見物には時期が早過ぎたようだ。神社の参道を登っていくと、あっという間にお伊勢山頂に着いてしまった。3000本あると言われている桜はまだほんの1分咲き。しかも桜の木が若くて小さいので、おのずと花数も少ない。寂しいお花見となってしまった。大きく見えるはずの富士山も、今日は厚い雲の向こう。そんな山頂で一際目を惹くのが、山岳写真家白旗史郎氏の顕彰碑と氏の写真が施された石碑。大きくて立派な碑が2つ並んでいる。白旗氏は大月市出身で、秀麗富嶽十二景の選定と撮影の中心になられたそうだ。
先程の運転手さんを呼び、タクシーで大月駅へ戻る。ちょうど良いタイミングで高尾行の電車に乗れ、上野原駅で下車すると、また運良く新井行のバスが待っていた。大堀バス停で下車し、ハイキングコース入り口を目指して歩いて行くと、川沿いの桜が満開だった。しだれ桜が濃いピンク色を水面に映している。お伊勢山の桜よりずっと綺麗だ。ハイキングコースは樹林の中のなだらかな道で、気持ち良く山歩きが楽しめる。が、バリエーション好きな私たち、尾根伝いに登っていく道を見つけると、すかさずその登山道へ。ちょっとショートカットして、あっという間に八重山展望台に着いた。晴れていれば丹沢、御坂、道志山塊、その奥に富士山が見えるらしいが、今日は重い雲が垂れ込めていて、すぐ目前の虎丸山しか見えない。虎丸山の名前から、今日参加できなかった菊丸を思い出し、「菊丸の山だね」と皆で話し合う。虎丸山が急に身近な山に思えてきて、しばらく眺め入る。
さらに20分ほど登ると八重山頂に到着、あずま屋がある。お伊勢山に足を伸ばしたお陰で遅い昼食になってしまった。シュンランコースという標識があったので、能岳に登る前に寄り道してみる。シュンランの花は、葉と同じような緑色で、地面近くに下を向いてひっそり咲いている。草の緑と同化して、始めのうちは花をなかなか見つけられない。かつてシュンラン好きの同僚がいたという、このちゃんは次々に見つけている。慣れてくると、あちこちに咲いているのがわかるようになる。再び八重山頂に戻る。山頂標識の小数点が消えていて、5307メートルになっていた。私たち、日本最高峰踏破だ〜。15分ほど歩くとすぐに能岳山頂。樹木が茂り、眺望はない。
せっかくなので、菊丸の山、虎丸山を経由して下ることにする。歩きやすい道をズンズン下っていく。虎丸山頂を踏むためにはハイキングコースを外れていくことになる。尾根を登って行く右の道、緩やかに下って行く左の道という分岐があった。山頂に向かうのだから、迷わず右を選択。しばらく歩くが、虎丸山頂らしきものになかなか辿り着かない。GPSで確認すると、ひとつ違う尾根を進んでしまったようだ。分岐まで引き返し、今度は左の道を進んで行く。やがて虎丸山を示す標識が現れる。ハイキングコースらしい、なだらかだった道が急な斜面となり、虎ロープまで出現。さすが虎丸山と名付けられているだけのことはある。急登を登り詰めると、虎丸山頂に到着。小さな祠がある。最後の登りのお陰で、山に登った感がプラスされ、今日の満足度がアップ! !
上野原駅行のバスが新井バス停に今から20分後に来るようだ。運良ければ、バスに間に合うかもしれない。西シ原の標識の方へ、スピードアップして下山する。歩きやすい道なので、案外スムーズに下りられる。舗装道路に出たと思ったら、すぐにバス停が見つかり、バスにちょうど間に合った。その後上野原駅からも、すぐに東京行の電車に乗れた。今日は上野原駅通過の失敗以外は、電車、バスの乗り継ぎがとてもスムーズでラッキーだった。
高尾駅で途中下車し、駅に隣接したカフェに寄り道する。お洒落なおつまみと共に、生ビールで乾杯!最後はやっぱりビールで締めないとね、一日が終わらないからね。(by なお)
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