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! 第320回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告 2014年1月18日(土) 行き先【中央線沿線/カヤノキビラノ頭(1411m)】 コースタイム: 今回は、「カヤノキビラノ頭を北尾根からのバリエーションルートで登り、笹子峠を縦断する」のが目的だった・・・はず。だが、実はさらに重要な目的のために、下山道は変更された。立川の居酒屋「狸穴」が、その目的であり、飲み放題コース(地酒)を予約してあったので、「狸穴に6時」を目指してコーススケジュールが変更された。ま、飲み会が優先することはままあること。 甲斐大和からタクシーで大持沢橋ゲート下車。甲州街道峠道は冬季車両通行止めとなる。桃の季節に笹子峠〜達沢山〜旭山〜桃源郷までの縦走を計画したことがあったが、笹子峠までのゲートが開いておらず登り口を変更したことがある。桃の花が終わるまでゲートは閉まっている。カヤノキビラノ頭への登り口は、大持沢橋ゲートから道なりに右にカーブしたあたりからおもむろに登山道に入る。その先から尾根に取りつくのだが、道標はおろか目印になるものもないので、今度・・・わかるだろうか? 目標は、945mピークから1052mピークへというルート。雪を期待していたが、下の方はまだ積雪なし。落ち葉や枯れ枝を踏みしめながら、冬枯れの藪をかき分けて登る。落葉しているので、木々の間から笹子峠や笹子雁ヶ腹摺山を確認できる。1000mを越えたあたりから積雪があり、アイゼンを装着するが、雪が少ないので歩きやすく、のどかな尾根歩きである。すると、副隊長からバックの合図。突然登山道が寸断されていたのである。脇道を見つけて進んでみると、しっかりした林道に出た。林道が大月市と甲州市の市境を越えるあたりまで延長していたのだが、地形図にはそこに林道が記されていない。林道が延長したという発想ができない私は、一体自分がどこにいるのか訳がわからなくなってしまった。副隊長にとっても、これは予想外!ここから北尾根に取りつくことはできず、しばし林道を進むことになった。 この林道から、近くに甲州高尾山、遠くに甲武信ヶ岳、金峰山、奥秩父の山々を見渡すことができ、さらに、林道の終点では小金沢連嶺、八ヶ岳に歓声を上げた。 結局、北尾根の一つ西側の尾根を登ることになった。ここから頂上までは、そこそこ雪もあり、その雪が踏みしめられていないこともあって歩きにくかった。さすが、バリエーションルート!と、楽しむ気持ちもあったが、最後、カヤノキビラノ頭と京戸山をつなぐ主稜線へ出るためにトラバースするあたりは、雪が崩れ落ちやすいので、ずり落ちないように一歩一歩踏みしめるように歩いた。ふかふか雪のところは『がぼり』そうなので、慎重になった。『がぼる』という言葉は私の田舎、福井の方言である。足が雪の中に深くはまってしまって、足をとられてしまう時に使う表現だ。(思っていたよりさらにガボッと深く入ってしまう感覚、わかりますか?「がぼって歩きにくい」とか、「がぼるから気をつけて」とか言います。) カヤノキビラノ頭に向かう主稜線はやせ尾根で、雪の付き方によっては油断できないだろうが、ほっかほかの日差しを浴びて気持ち良く頂上に到着した。山頂には立派な看板とベンチが2基ある。冬枯れのおかげで、富士山を垣間見ることができる。今日は雲の切れ間からうっすらとしか見えなかったが、思いの外大きい。 穏やかな日だまりの中で昼食を摂りながら、さて、どこから下山するかという話になった。副隊長は個人的には中尾根ノ頭と笹子峠をつなぎたいという希望がある。しか〜し、笹子峠経由で下山するとなると3時間はかかる。となると立川6時は無理。ということで、短時間で下山できる摺針峠からの下山を選択した。 なだらかな尾根道を15分で大洞山、さらに10分で摺針峠。摺針峠からは大沢山、本社ヶ丸、電波塔でおなじみの三ツ峠山がしっかり見える。地図によれば、多分この真下をリニアモーターカーが走っている。目指すは御坂町三ツ星へ1時間。立派な道標に従って、雪のついたやや急な道を慎重に下りていくと、やがて沢沿いに出た。沢沿いのけもの道のような、確かにうさぎやシカの足跡ばかりがついている道をしっかり下って、堰堤を4つ越えていくと、御坂みち(137号)につながる舗装道路に出た。 この道を下っていると、対面の山にスキー場(カムイみさかスキー場)が見えてきた。この場所にスキー場があることにビックリしたが、さらに、結構な人が利用していることにビックリした。舗装道路の残雪がところどころ凍結していて本日一番の難所だった。滑るとわかっていて、気をつけていても、すってんころりん! 三ツ星BSに到着したものの、バスは20分も前に行ってしまっていた。次のバスは40分後。石和温泉のかんぽの湯へということで、大型タクシーを呼びはしたものの、そのままBSで待つのでは凍えてしまうので、137号をてくてく歩き、新田あたりでキャッチしてもらった。 「かんぽの宿石和」の日帰り利用(500円)は15時までの利用だったかな〜と隊長は心配していたが、20時まで。立派な庭園にまずは驚いたが、中も、もちろんお風呂も広くゆったりした作りで寛げる。露天風呂もあって、いいお湯にのんびり浸かっていたい。しか〜し、目標の時間が決まっている。“訓練された”私達は時間通りさっさと身支度を整え、駅に向かった。 切符を買ったあとに、時間が無いなか駅前のおみやげ屋さんに飛び込み、「冷えたビールはどこですか?」と一目散に冷蔵庫に向かい、ササっとビールを買って、ホームに走る。本当に“訓練された”もんだ。 特急かいじ118号の車中で乾杯! こうして「狸穴に6時」は見事に実現した。 (by のん) INDEXへ |