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「いぃDay!」山岳会日本支部


第323回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告  

2014年1月25日(

行き先【中央線沿線/鹿留山(1632)・杓子山(1597.6m)

コースタイム:
JR中央線「高尾」[746]〜富士急行線「都留市」[849/857]〜(タクシー3500円)
〜御正体神社入口ゲート [917/925]〜脱ぎタイム[945/948]242243分岐
[1002/1007]242鉄塔[1027/1032]〜アイゼン装着[1043/1047]
1の岩[1135]〜1P[1200/1208]〜第2の岩[1210]〜急登のあとの稜線[1248]
登山道稜線[1317]〜鹿留山山頂[1340/(昼食)/1350]〜杓子山[1435/1440]
ゲート[1525]〜不動の湯[1540]〜アイゼンはずす〜鉱泉閣前[1550]
(タクシー3050円)〜(コンビニ)〜富士急行線「三つ峠」[1621]〜(ホリデー快速富士山2号)
〜JR中央線「立川」[1734]\(^0^)/

今年はなんとまあ雪に恵まれていることか。足跡のない新雪を見つけると、すぐに踏みたくなる私だが、すでにお腹一杯になりつつある。しかし、いざ雪を目の前にすると、しっぽを振って雪の中に飛び込んで行ってしまうのだ。今日もガチ雪奮闘記デアル。

高尾駅から河口湖行き電車に乗り込むが、さすがに冬になると電車はがら空きだ。富士山が世界遺産になった直後の混雑がウソのようである。今の時期の乗客はもはや物好きだけか・・、いやいや本当の山好きである。富士急行線の都留市駅で下車し、タクシーで御正体神社近くのゲートまで行く。ゲートを越えるとすぐ登山道に入るが、雪はない。10センチ以上もある霜柱をザクザクと踏み抜きながら登って行く。足が埋まって歩きにくいものだ。昭文社地図では点線の道である、沢沿いの東電巡視路を進んで行く。巡視路にお馴染みの黒いプラスティックが見え隠れしているが、すでに階段の役目は果たしていない。「243・242」の分岐では、地図通り242号鉄塔の方へ登って行く。25分ほどで鉄塔に着く。眺望が開け、小金沢連嶺の白谷ノ丸、雁ヶ腹摺山が見えている。

鉄塔を過ぎると、お待ちかねの雪が積もっていた。こちらに歩いて来た鹿が慌てて向きを変えたような、新しい足跡を発見。私たちを見つけて咄嗟に木陰に隠れ、辺りを窺っているのか・・・。リスの小さな足跡もたくさん見つけた。と思ったら、ピーピー鳴き声をたてながら木々を伝って行くリスの姿が2,3匹見えた。高度を上げていくうちに雪の量も多くなり、アイゼンを着ける。さらに登って行くと、動物の足跡だけが点々と残る、新雪が続いている。先頭のラッセルは疲れるので、順番に交代しながら進んで行く。

私が先頭に立つと、目前に鹿の足跡が続いていた。そこが歩きやすそうだったので、鹿の足跡を辿って進んで行くうちに、なんだか面白くなってきた。後ろから「赤テープから逸れてるよ〜」と声を掛けられるまで、ついつい足跡を追いかけちゃった。次に先頭になって、雪の深い所に差し掛かった時には、「誰かの尻を蹴るようなつもりで、しっかり蹴り込んで!」という副隊長の超分かりやすいアドバイスをもらい、俄然やる気が出た!! 誰の尻を蹴っていたのかって?それはナイショ。なんだかんだ言いながら、新雪を登って行くのはワクワクするものだ。

地図に記載されている1個目の岩は左から巻き、2個目の岩は中央突破して、新雪を一歩一歩踏み締めて着実に進んでいく。一歩足を動かせば一歩前に進むと信じて、皆黙々と登る。雪はさらに深くなっていき、スパッツの上まで達するほどに。斜面もさらに急になって行く。急な斜面を登り切った所で、先にピークが見えた。いよいよ頂上かと思いきや、「頂上はまだ2,3つ先だよ」という副隊長の答えに、「ハア〜」とため息がもれる。また気を取り直して登る、登る、登る!すると、標識らしきものが見えてきた。山頂標識かと思ったら、「登山道」って書いてある。えー、まだ〜?近づいてよく見ると、「鹿留山頂上」とマジックで書き足してあった。やったー!ついに山頂だ!夏時間3時間弱のところ、4時間強かかってやっと鹿留山頂に辿り着いた。

白く雪の積もった大きな富士山が、冬枯れした枝の隙間からかろうじて見えた。思ったより時間がかかってしまったので、食べ物をささっと口に放り込んで、すぐに杓子山に向かう。南斜面になり雪はぐっと少なくなり、南アルプスと富士山を眺めながら、息抜きの尾根を歩く。45分ほどで杓子山頂に到着。杓子山頂で今日初めて人に出会った。御正体山に登ってからここに来たという、超健脚のおにいさんに写真を撮ってもらう。あっという間に身軽な身のこなしで下山して行った。目の前に何も遮るものがない、大きな富士山が貫禄たっぷりに聳えている。ブルドーザーが刻みつけたジグザグ模様まで、手に取るように見える。箱根の山々、愛鷹山などがうっすら茜色の空をバックにして、くっきり見えている。

杓子山頂はいつもの通り、地面がグチャグチャだ。大権首峠に下る道は泥だらけなので、バリエーションで避けて下りる予定だったが、時間がなくなってしまい、やむなく大権首峠から下りる。こんな泥んこで絶対に転びたくないので、慎重に下る。靴底に泥が張り付いて行き、どんどん厚底靴のようになって行く。やっと林道に出た。今日は鄙びた雰囲気の葭池温泉に行くのも目的の一つだったが、7時からワインのお店を予約済なので、温泉は諦めて一番早く着く電車に飛び乗ることにする。まだ雪は多少残っていたが、アイゼンを履いているとスピードが出ない、とのことで、アイゼン着脱指令が出る。「はい!」っとばかりにアイゼンを脱ぎ、アイゼンの泥を落とすのももどかしくリュックにしまう。それから後はずっと小走りだ。男性陣に比べて、コンパスの長さでハンデを負うのんちゃんと私。そこは、根性の回転数でカバーする。不動ノ湯から少し下った所で呼んだタクシーに乗り、三ツ峠駅へ向かう。何とか電車に間に合いそうだ。途中コンビニに寄り、隊長、副隊長が買い物をしている間、おもむろに財布を取り出し、「駅までだといくら位ですかね〜?」と聞くと、親切な運転手さんがその場で支払いを済ませてくれた。あとは電車に飛び乗るばかり。

快速富士山2号に乗り込み、ビールで乾杯!冷えたビールのなんと美味しいこと!!深い新雪をラッセルして登り、林道では小走りで下り、本当に良く頑張った一日だった。頑張れば頑張った分だけ、ビールも美味しくなるのさ。

立川で高砂湯に立ち寄って汗を流した後は、新規開拓の「ブラッスリー・アミカル」(フランスワインをカジュアルに楽しめるフレンチ・ダイニング)にて、菊丸、アヒルちゃんと合流する。立川とは思えないようなオシャレなお店で、ワインを楽しんだ。ガチ雪相手に頑張った分だけ、満足感も大きな一日だった。  (by なお)

今回の参加者:隊長、副隊長、ウッディーさん、のんちゃん、なおちゃん、夜の部: 菊丸、アヒルちゃん
実働時間:5時間40分
累積登高差(+)m
踏破距離:km

〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 〜

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01 鹿留林道のゲートからスタート。
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02 しばし沢沿いの東電巡視路を進む。
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03 巡視路の分岐。右の242号鉄塔を目指す。
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04 巡視路の黒いプラスチック製ステップが所々見える。
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05 242号鉄塔を通過。
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06 小金沢連嶺の白谷ノ丸や雁ヶ腹摺山が見える。
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07 ホンドリスの群れ。ピーピー鳴き声が聞こえてくる。
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08 雪が増えてきた。
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09 後ろの特徴的なピークは三ツ峠山。
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10 木々の間からは南アルプスも見える。
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11 まだまだ先は長い。
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12 ラッセルも交代して行うようになる。
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13 一つ目の岩は左から巻く。
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14 この辺りは雪が深くて傾斜もきつい。
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15 都留の街並み。
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16 2つ目の岩は中央突破。
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17 更に行くは深くなり・・・
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18 傾斜も急になる。
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19 この高度感、わかりますか?
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20 この辺りはスパッツよりも雪が深い。左側にはプチ雪庇。
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21 なおちゃんのパワフルなリード。
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22 ここが山頂一つ手前のピーク。
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23 白根三山が見える。
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24 こちらは茫洋とした御正体山。
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25 登り4時間強、漸く山頂に到着。よく頑張りました。
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26 南斜面は北尾根とは雪の量が全然違う。
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27 手前が杓子山。奥は南アルプスが端から端まで見えている。
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28 どーんと富士山。
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29 杓子山山頂にいた単独行氏に撮影を依頼。
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30 箱根の山。
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31 愛鷹山。
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32 相変わらず杓子山の下りは道が悪い。
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33 なんとか快速富士山2号に間に合う。
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34 酒とつまみもしっかり仕入れることもできた。
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35 なおちゃん、ついに焼酎にも手を出す!
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36 ぐっとシックに、立川/ブラッスリー・アミカルのディナー。
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37 牡蠣の燻製。
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38 バルバリー鴨の自家製スモーク。
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39 アルザスのトリムバッハ。ゲビュルツトラミネール種。
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40 キャロット・ラペ
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41 パテ・ド・カンパーニュ。食べ掛けで失礼!
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42 アンディーブとブルサン・チーズのサラダ。
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43 ブリのサラダ。
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44 ボルドーのマルゴー村産の「ムーラン・ディッサン」。いけました。
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45 アナゴのベニエ、バルサミコとタルタル、二種のソースで。
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46 スパイシーソーセージと彩り野菜のグリエ、クスクス添え。
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47 牛ハチノスのトマト煮込み。
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48 牛ハラミのステーキ、フレンチ・フライ添え。
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