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「いぃDay!」山岳会日本支部   


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第402 回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告  

2015年9月5日()〜6日(

行き先【北八ヶ岳/にう(2351.9m)・稲子岳(2380m)

コースタイム:

〈1日目〉JR東京駅[6:52](あさま601号)〜JR佐久平駅[8:18/8:31]JR小海線八千穂駅[9:05/9:10]〜タクシー〜白駒池入口BS[9:50]〜青苔荘キャンプ場[10:03/テント設営/10:38]〜休憩[11:18/11:21]〜にう[11:42/11:50]〜稲子岳[12:38/12:48]〜中山峠〜見晴らし台[13:47/13:50]〜中山[14:10/14:15]〜高見石小屋[15:06]〜高見石[15:10/15:13]〜キャンプ場[15:50]

〈2日目〉キャンプ場[5:55]〜休憩[6:40/6:43]〜休憩[7:30/7:33]〜林道に出る[8:13]〜山道〜林道に出る[8:31]〜山道〜稲子湯温泉[8:50/10:10]JR松原湖駅[10:44/11:23]JR小淵沢駅[11:27/14:36](あずさ20号)〜立川駅[16:11
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トレイルマップ
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高度記録
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1年半ほど家で眠っていた私のテントが、いよいよデビューの時を迎えた。今回は北八ヶ岳の白駒池キャンプ場にテントを設営し、にう、稲子岳に登る予定である。

小海線八千穂駅からタクシーで40分程の白駒池入り口バス停から歩き始める。すぐに八ヶ岳らしい苔むした樹林帯が出迎えてくれる。サンダル履きの人がたくさん歩いている。サンダルが全く似合わないほどの幽玄な雰囲気なのだが、それだけ道が奥深くまで整備されているということであろう。そのお陰で、私達も重たい荷物から10分ちょっとで解放されるのだ。

ほぼ平坦な道なので、あっという間にキャンプ場に到着する。ありがたいことに板でサイトが組んである。一番広くて水場に近いサイトを選んでテントを張る。板のサイトは、すぐにテントが張れるし、テントは汚れないし、水はけは良いし、寝心地は良いし、良い事尽くめである(これで板の使用料900円なら申し分ない)。テント設営後大きな荷物を置いて、すぐに出発する。始めは木道を進み、白駒湿原を通り過ぎ、やがて苔むしたシラビソ林の中を抜けていく。「もののけの森」、「にゅうの森」などの名前を示す看板が立っている。この苔むした幽玄な風景を見ると、八ヶ岳に来たんだなぁ〜とつくづく思う。八ヶ岳は私の好きな山の一つであるが、苔むした森がポイントを稼いでいるのは間違いない。途中に分岐の指導標があるが、「にゅう」、「にう」、「乳」、「ニュー」と、まちまちである。時と共に名前が変遷したのだろうか?作った人の好みなのだろうか?

にうの山頂までもう一登りという所で、東天狗、西天狗が姿を現してくれた。石がゴロゴロしている斜面を登り詰めるとにう山頂だ。大きな石が積み重なったような山頂は見晴らしがよく気持ちが良い。北西には縞枯山や茶臼岳、緑の中にぽっかり青い白駒池、南には天狗岳や硫黄岳の爆裂火口が見渡せる。にうはマイナーな山かと思っていたが、結構多くの人で賑わっていた。しばし景色を楽しんだ後は稲子岳を目指す。

ここからは地図にない道を行くことになるが、案外踏み跡がしっかり付いていた。が、登山道は木の根や石が行く手を阻み、なかなかワイルドである。シラビソの林はどんどん深くなり、原始の姿を留めているかのようだ。別天地に踏み入ったような感じがして、ワクワクする。一度行きすぎてしまったが、副隊長が難なく稲子岳への尾根に取り付く地点を見つけ、稲子岳山頂を目指して登って行く。にう山頂から40分程歩いた所で、「稲子岳」という標識を巻き付けた、木を見つけた。ここが山頂らしいが、眺望はない。ここで昼食を済ませて先に進むと、すぐに眺めの良い所に出た。ここにも「稲子岳」の標識が枯れ木に付けられている。硫黄岳がすぐ近くに見える。目の前のザレザレした斜面が真下に切れ落ちている。どちらが本当の山頂なのだろう?

山頂付近のザレ場を下って行くが、間違って下らないように紐が張られている。ザレ場が終わると、また針葉樹林帯の道となり、下り切った所で中山峠への一般道の分岐点となる。ここから中山峠までは暫しの急登が続く。酸素が薄いので足が重く感じられ、息も苦しくなる。中山峠で休憩かと思ったら、副隊長はどんどん先へ進むので、慌てて1枚だけ写真を撮って、後を追いかける。と間もなく眺望の開けた場所に出て、休憩となる。目の前に稲子岳山頂直下の断崖絶壁が見える。なるほど、こういう形をした山だったのか。

さらに中山の展望台へと進んで行くと、ちょこんとした出っ張りのような、にうも見えて来た。刈り取った稲束を円錐状に積み上げたもの「にゅう、にお、にう」に山の形が似ていることから名前が付いたらしいが、それよりも出べそのようだ。中山峠まで登ってしまった後は大きなアップダウンはなく、順調に高見石小屋に着く。ビールの看板が目に毒である。グッと我慢して、高見石に登ってみる。大きな石が積み重なっている所をひょいひょいと登って行く。眼下には深い緑の森が一面に広がっているのが見える。白駒池が青い湖面を湛えているのが見える。爽やかな眺めだ!ビールが恋しくなって来たので、青苔荘を目指して一気に下ることにした。

八ヶ岳特有の石がゴロゴロしている道は、石の上を慎重に、かつ調子よく渡って行かなければならないので、神経を使う。時々平和そうな顔しているくせに、思わず足を滑らせる石がいる!全く油断がならない。(いや、単に石の選び方が悪いのか・・・。)もういい加減飽きたよ〜〜という頃に白駒荘に到着。湖の桟橋にはボートがひっそりと繋がれている。湖畔に添った木道を進んでから少し登ると青苔荘に着いた。早速外のテーブルで、ビールで乾杯!

少し寒くなって来たので、テントの中へ移動する。暫くまったりしていたが、日の暮れる前に、ということでお待ちかねのすき焼きを始める。牛肉が柔らかくて美味しかったこと。すき焼きの味に日本酒がよく合う。すき焼きの汁は大切に取っておく。一番のメーンイベントのすき焼きが終わってしまうと一抹の寂しさを感じる。すき焼きでもうお腹一杯になり、食後の日本酒はあまり進まない。自ずとシェラフを広げて潜り込むか、ということになる。

翌朝は4時起床。雨に降られずに済んで良かった。すき焼きの汁で煮込んだうどんと味噌汁で朝食を済ませる。味が染みたうどんが美味しかった。朝食後はテントを撤収して予定通り6時に出発する。稲子湯への分岐までは昨日と同じ道を行く。今日は荷物を全部持っているので、リュックが肩に食い込んで痛くなる。白樺尾根を越えてシャクナゲ尾根までの登りは、荷物の重さと空気の薄さが堪える。

シャクナゲ尾根はほぼ平坦で歩きやすいが、時々木の根や石が邪魔をしているので気が抜けない。シャクナゲが道の両側にずっと続いており、花の季節だったらどんなに綺麗だろうかと妄想しながら歩く。みどり池入口で一旦林道に出るが、林道を横切って再び山道に入る。どこからか硫黄の匂いが漂って来たと思ったら、ほどなく稲子湯に到着した。開業の9時より早いが、入浴OKという返事をもらい、早速お風呂場に急ぐ。

稲子湯温泉は明治13年創業で湯治の湯として親しまれたそうである。山小屋風の鄙びた建物が長い歴史を感じさせる。シャワー設備がなく蛇口だけのレトロなお風呂場では、熱いお湯がじゃんじゃか湯船に注ぎ込まれていた。源泉は7.6度の冷鉱泉で加温しているそうだ。炭酸泉なので飲むとサイダーみたいにシュワーッとするらしい(飲み損なった)。足先も入れられないくらい熱かったが、バルブを開けば冷たい源泉が流れ込む仕組みになっていることに気付き、なんとか沈める温度までうめて、ようやく湯船に浸かる。あ〜〜、極楽、極楽!疲れが吹き飛ぶようだ。

湯上りのビールが最高に美味しかったのは言うまでもない。温泉前からバスに乗り、松原駅入り口で下車する。無人駅の松原駅は、歩いて来たらそのままホームみたいな、階段もない単線の小さな駅だった。ポツンと建つ駅舎が可愛らしい。電車が到着するまで、副隊長のリュックから登場した日本酒をご相伴しながらのんびりと待つ。爽やかな風が吹き抜ける。こんなホームなら電車を待つのも悪くない。

ガタンゴトンというローカル線の心地よい音を聞きながら、周りの長閑な景色を眺めること、1時間ちょっと。小淵沢駅に到着。ちょうど昼食時なので途中下車してお蕎麦屋さんに向かう。

下り3時間はテント全部を持ちきれないと思い、副隊長の荷物がすでに充分重いことを認識せず、副隊長にテント本体とカバーを持ってもらって、大変申し訳なかったm(_ _)m。来年のテント泊に備えて、今から重さの訓練を心掛けよう!次回はちゃんと持ちます! (by なお)

今回の参加者:副隊長、このちゃん、ひろちゃん、なおちゃん
実働時間:〈1日目〉5時間26分、〈2日目〉2時間49分
累積登高差(+)
踏破距離:km
 

☆ テント場はこんな所 Check!
☆ 日帰り温泉はこんな所  Check!
☆ 駅で待ったらこんな感じ Check! 
☆ 
打ち上げはこんな店  Check!
☆ 帰りに乗ったのはこんな電車 Check!
☆ 打ち上げ第二弾はこんな店 Check!


〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 〜

スライドショウの開始
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001 [1日目]八千穂、到着。
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002 ・・・だそうである。
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003 丁度、列車交換。
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004 白駒池入口。
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005 さすがに少々涼しい。
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006 池までは僅か15分。
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007 ちゃんと整備された道。
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008 鬱蒼としたシラビソの森。
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009 駐車場からほんの目の前にこんな森がある。
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010 ここは苔の森をウリにした観光地。
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011 ここにテント設営。
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012 青苔荘の目の前。
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013 至近に、ピカピカなトイレ。
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014 白駒池も目の前。
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015 さて、出掛けますか。
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016 ここは左へ。
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017 こんな湿原もあった。
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018 この辺りは「にゅうの森」。
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019 木道があるのは有り難い。
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020 苔(ミヤマクサゴケ)を触ってみると水分たっぷりだ。
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021 小休止。
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022 ここは右へ。明日はここで左に向かう予定。
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023 樹林帯を抜けた。
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024 天狗岳が見えている。
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025 にう直下。
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026 硫黄岳も見えてきた。
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027 白駒池からは随分来た。奥は茶臼山、縞枯山辺り。
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028 にうの山頂だけが、北八ヶ岳の雰囲気から離脱している。
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029 青苔荘の屋根が見える。
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030 標識が無いため、このちゃんが手話でにう。
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031 天狗岳から南はまた別の世界。
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032 稲子岳への踏み跡ははっきりしている。
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033 この一旦下って登り返すところが一番判り難い。
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034 立ち止まると、原始の森に染まりそうだ。
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035 ここが山頂か。
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036 取り敢えず証拠写真。
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037 この辺りは腐植土のようにふかふか。
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038 突然目の前が開け、硫黄岳が目に飛び込んだ。
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039 東天狗岳。
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040 おや、ここにも山頂の標識がある。
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041 ここは稲子岳の南壁の上だろう。
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042 この先、また樹林帯に入る。
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043 このちゃんは、まだ二つ目の山頂標識。
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044 この下が南壁。
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045 なおちゃん、ちょっとこっち向いてね。
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046 この左側の細いロープは誘導用?
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047 コバノコゴメグサ
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048 ウメバチソウ
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049 何だか北八ヶ岳らしからぬ処。
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050 これから下り。
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051 両側にロープが張ってあるので、迷いようがない。
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052 この先、急降下と急登が待っている。
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053 この眺めはここでおしまい。
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054 急降下。
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055 踏み跡ははっきりしている。
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056 これから登り返し。
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057 振り返ると、あそこに居たと判る。
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058 中山峠到着。
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059 ここは展望台。
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060 稲子岳を振り返る。こうやって見ると、一つ目の山頂標識が正解のようだ。
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061 中山の展望台から、にう。
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062 にうと共に。
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063 この先、白駒池までは石ごろごろ状態。
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064 ここは「オコジョの森」。
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065 飛び石を注視しているので、周りは目に入らない。
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066 高見石小屋。
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067 後ろが高見石。
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068 高見石まで登ってみた。
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069 白駒池はすぐ傍。
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070 この小屋は年中やっているので便利。
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071 さて白駒池へ戻るか。
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072 白駒池。
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073 あっ、ビール。目の毒。
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074 白駒荘を振り返る。
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075 青苔荘に戻ってきた。
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076 では、お疲れさん。
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077 ちょっと涼しいので、テントに戻ろう。
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078 今夜の食材。
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079 鍋奉行はこのちゃん。
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080 ままごと気分。
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081 もうすっかり日が暮れた。
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082 早朝の湖畔。
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083 風もなく穏やかな朝。
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084 でも雲行きはよろしくない。
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085 そろそろ出るか。
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086 快適なテント場だった。
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087 今日も苔むした森へ。
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088 分岐でひと息。今日は左へ。
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089 男山が見えている。
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090 硫黄岳が見えた。
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091 これで見納めか。
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092 ここは急降下。
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093 この先がしゃくなげ尾根。
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094 目の前は岩峰。道は左側。
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095 今日はキノコが目立つ。
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096 これは珍しい。
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097 車道に出た。
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098 まだ先がある。
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099 ここからまた山道。
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100 唐沢橋に到着。
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101 サワギキョウ
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102 稲子湯到着。
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103 久しぶりの松原湖駅。
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104 やってきたのはハイブリッド車。
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105 こういうシステム。
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106 鉄ちゃんが陣取る。
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107 地図を広げてリフレイン。
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108 男山が顔を覗かせる。
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109 小淵沢の蕎麦屋に入る。
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110 やっぱり今日も立川途中下車。

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