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「いぃDay!」山岳会日本支部   


第437 回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告  

2016年5月28日(

行き先【塩原/釈迦ヶ岳(1795m)〜大入道(1402m)

コースタイム:

東武線浅草駅[6:20](会津田島行)〜新藤原駅[8:46/8:50]〜タクシー(6560円)〜鶏頂山西口登山口[9:18/9:25]〜大沼[10:15]〜弁天沼[10:35]〜休憩11:12/11:16]〜釈迦ヶ岳[11:47/昼食/11:59]〜剣ヶ峰[12:55/13:00]〜大入道[13:45]〜山の駅たかはら[14:50/15:07]〜タクシー(7750円)〜まことの湯[15:40/16:30]〜タクシー〜JR矢板駅[17:00]〜宇都宮駅[17:29/17:46](やまびこ148号)〜大宮駅[18:10/18:18]〜池袋駅[18:42

トレイルマップ
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高度記録
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今日も「リベンジ」を合言葉に、シロヤシオを追い求める山行である。

昨年は矢板駅で下車して大間々から剣ヶ峰に登ったが、今年は東武線新藤原駅で下車し、鶏頂山西口登山口からまず釈迦ヶ岳を目指し、それから剣ヶ峰に向かう。

釈迦ヶ岳登山口でタクシーから降りた途端、盛大な歓迎の声が耳に鳴り響く。ホトトギス、ウグイス、カッコウなど有名どころの鳥たちが一斉にさえずっているのだ。赤い鳥居をくぐって新緑の中の登山道へと入っていく。鳥たちの大合唱にエゾハルゼミの大きな声も加わり、静かな山歩きどころか、うるさい位である。新緑のカラマツと笹の中を通っていく道はほとんど傾斜がなく続いていて、まるで高原にいるようである。さらに進んで行くと、シラカバの木が加わり、時折カッコウがさえずると、これこそまさに高原気分になる。

「大沼」を指し示す立派な石柱があったので、そちらへ行ってみると、大きな沼のはずだが水の一滴も見当たらない。何が原因なのかわからないが、これだけ完全に干上がらせてしまう自然の力に脅威を感じる。石柱まで戻りさらに東南に進むと、辺りはなんだか怪しげな雰囲気の樹林帯になる。よく見ると檜林なのであるが、多くの木々の幹が湾曲していて、しかも密集して乱立しているのだ。普通檜林はすくっと直立して、整然と並んでいるものであるが、植林した後に手入れが行き届かなかったのだろうか?不揃いな檜林の中を歩いていると魔女でも出てきそうな気がしてくる。

いつの間にかエゾハルゼミの声が遠のき、鳥の心地よいさえずりだけになり、静けさが戻ってきた。副隊長によると、エゾハルゼミが生息するのは標高1400m辺りだそうである。

檜林を抜けると、ほとりに祠のある小さな池が見えてきた。弁天沼のようである。ここが鶏頂山と釈迦ヶ岳の分岐点で、石の標識が二つ建っていた。一つには御嶽山との記述、釈迦ヶ岳はかつて御嶽山と呼ばれていたらしい。鶏頂山までピストンする時間的余裕がないので、紅葉の頃にまた来ることにして、釈迦ヶ岳を目指す。先に進んで行くとモミジの木がたくさんあった。紅葉の頃さぞかし綺麗であろうと妄想していると、今日のお目当てのシロヤシオが現れた。花がたくさん付いている木があると思えば、まだ葉が出たばかりという木もある。

ヒーツーキーヒーツーキーヒー(ツーが低くキーが高い音)という壊れた電子音のような、変わったさえずりが時々聞こえてくる。初めて聞く鳥の声だ。(後で録音を師匠に確認してもらった所、「エゾムシクイ」と判明、山地帯から亜高山帯に夏鳥としてやって来るとのこと。)

シロヤシオに目を奪われながら登って行く。山頂直下はしばし急登になり、一気に高度を上げて行く。大間々台との分岐から山頂へ向かうと間もなく眺望が開け、釈迦ヶ岳山頂に到着。思ったよりもたくさんの人が休憩していた。さすが三百名山である。お椀を被せたような形の男体山とゴツゴツと尖った感じの女峰山がシルエット風に綺麗に見える。鶏頂山が目の前すぐそこに見える(秋に行かねばならぬ)。山頂には祠と、山頂にしてはずいぶんと立派な釈迦如来の仏像が安置されている。ここは見晴らしが良く、関東平野を見下ろしながら昼食を摂る。まだ先が長いので早々に出発する。分岐まで戻り、剣ヶ峰を目指す。山頂直下は下りもやはり急である。所々ロープが設置されている。登って来る人と何回かすれ違うが、この登りはきつそうである。

下って行くと、山の斜面にオオカメノキが群生していて、緑の中に白い花がフワフワ浮いているように見える。あまり脚光を浴びない花であるが、これだけたくさん咲いているとなかなか見事なものである。さらに進むとシロヤシオがまた次々と姿を現してくれる。剣ヶ峰山頂は眺望もなく、寂しい山頂である。ここから去年と同じコースとなり、正確にはここからがリベンジとなる。去年はシロヤシオをあまり見られなかったが、今年はたくさん咲いている。無事リベンジ達成である。大入道を目指して進むと、樹齢が古いのであろう、幹が盆栽のように芸術的な造形をしているシロヤシオの木を多く見かけるようになる。花よりもついつい幹のほうに目が行く。「縄文躑躅」という立て札の付いた大きな木があった。今年はまだ白い花を付けていた。

大入道も眺望のない山頂なので、先を急ぎ雑木林を下って行く。標高1400m位になると、またエゾハルゼミの合唱が襲ってきた。我々が来るのに合わせて、さっきのエゾハルゼミ達が待ち伏せしていたかのようだ。そろそろ道の駅たかはらでのビールを考え始めると、思いがけず新緑の中の朱色が目に飛び込んできた。それがあっちにもこっちにも。なんとヤマツツジの花盛りである。去年はただ緑一色の山であったように思う。薄緑色と補色関係の朱色とのコントラストが目を惹く。思わす何枚も写真を撮る。ヤマツツジを堪能しながら斜面を下って平らな所に出たので、もう終わりかとホッとしたら、その先は大きく下って沢を渡り、また登り返す道だった。さらにもう一度下って沢を渡って登ると、学校平も間近、ようやくヤマツツジが咲き誇る平らな道となる。朱色のヤマツツジがトンネルを作り、そこにレンゲツツジのサーモンピンクが折り重なっている。下に落ちた花弁がさらに絨毯のように彩っている。「小間々の女王」と呼ばれるトウゴクミツバツツジの木があるのだが、残念ながら花は散っていた。

道の駅たかはらに到着し、ビールの自動販売機が調整中になっているのを横目に見ながら、「生ビールがあったはず」と売店に向かうと、「色々事情があって生ビールはありません」とのこと。今日は安心しきって下って来たのに、なんとまあ・・・・・。仕方がないので、ジュースやサイダーを飲みながらタクシーの到着を待つ。

地下1500mから汲み上げる源泉75度でかけ流しの温泉だという「まことの湯」に立ち寄った。お湯が熱くて気持ちの良い露天風呂だった。休憩所でお預けを食らっていたビールに、やっとやっとありつけた!7時に池袋でアユラシ、和尚、のんちゃんと合流することになっているので、そそくさと矢板駅に向かう。新幹線ができて特急、急行がなくなってしまったので、宇都宮駅から豪勢にも新幹線に乗る。やはり快適である。

今日は歩き始めから終わりまで植生が次々に変わって行く面白いコースであった。リベンジのシロヤシオはもちろんのこと、オオカメノキ、ヤマツツジ、レンゲツツジ、さらには鳥のさえずりも楽しむことができて大満足な山行であった。 (by なお)

今回の参加者:副隊長、なおちゃん
実働時間:5時間4分
累積登高差(+)
踏破距離:

☆ 山から下りたらこんな店 
☆ 日帰り温泉はこんな所 
☆ 帰りにまず乗ったのはこんな電車 
☆ 帰りに次に乗ったのはこんな電車  
☆ 打ち上げはこんな店
 


〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 〜

スライドショウの開始
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001 鶏頂山登山口。
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002 ちゃんと鳥居がある。
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003 狛犬の面構えはなかなかいい。
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004 笹と落葉松林。
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005 ウマノアシガタ?
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006 雑木林に変わる。
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007 再び笹と落葉松。
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008 一向に登るべき山が見えてこない。
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009 あれが鶏頂山だろうか。
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010 大沼へ寄り道してみたら・・・
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011 干上がっていた。でもカエルの鳴き声が聞こえる。
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012 大沼越しに鶏頂山。
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013 沼の周りに咲いている、これはズミか。
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014 とても密に咲いている。
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015 不思議な感じのヒノキ林に入った。
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016 植林のようには見えない。
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017 だって、こんな木や・・・
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018 こんな木もあるから。
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019 弁天沼に到着。
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020 こんな案内図がぶら下がっていた。
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021 釈迦ヶ岳はかつて、御嶽山と呼ばれていたようだ。
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022 ハウチワカエデ。この辺り、多い。
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023 漸く登りらしい登り。
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024 稜線に出た。鶏頂山が目の前。
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025 関東平野は霞んでいる。
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026 シロヤシオ現る。
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027 なんとかリベンジ。
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028 咲いていてひと安心。
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029 こちらはオオカメノキ。
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030 蕾もある。
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031 中岳、西平岳が見えている。
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032 振り返れば、鶏頂山。
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033 鬼怒川温泉街が見えているようだ。
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034 シロヤシオその3。
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035 お札を納めた祠。
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036 シロヤシオその4。
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037 アズマシャクナゲ。
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038 きれいな色付き。
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039 シロヤシオその5。
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040 シロヤシオその6。
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041 シロヤシオその7。
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042 如何にもシロヤシオの葉だが、花芽は無い。
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043 釈迦ヶ岳から望む日光連山。
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044 正面が女峰山。左奥が男体山。
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045 日光連山と鶏頂山。
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046 釈迦ヶ岳山頂からの眺めを楽しむ。
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047 何やら仏像もある。
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048 あれは燧ケ岳のようだ。
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049 山頂にいた若者に撮ってもらった。
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050 釈迦ヶ岳から下り始めるとオオカメノキが目立つ。
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051 オオカメノキその2。
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052 オオカメノキその3。
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053 オオカメノキその4。
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054 オオカメノキその5。
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055 立派なシロヤシオの幹。
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056 シロヤシオその8。
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057 シロヤシオその9。
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058 シロヤシオその10。
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059 シロヤシオその11。
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060 シロヤシオその12。
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061 シロヤシオその13。
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062 おや、ムラサキヤシオ。
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063 色が濃い。
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064 薄紫色のこちらはトウゴクミツバツツジ。
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065 矢板市最高点の無名峰。
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066 斜面に、シロヤシオとトウゴクミツバツツジが点々と見える。
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067 前黒山とシロヤシオ。
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068 剣ガ峰到着。
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069 どうってことのない山頂なのでスルー。
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070 シロヤシオその14。
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071 シロヤシオその15。
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072 シロヤシオその16。
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073 シロヤシオその17。
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074 シロヤシオその18。
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075 シロヤシオその19。
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076 シロヤシオその20。
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077 シロヤシオその21。
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078 うねったシロヤシオの幹。
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079 相当な老木のようだ。
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080 前黒山は中々ひとかどの山である。
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081 老木が目立つ。
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082 これもすごい。
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083 見えてきた。
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084 これが縄文躑躅。
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085 まさか数千年も樹齢があるとは思えないが。
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086 でもこんなシロヤシオ、見たことない。
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087 しっかり花も付けている。
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088 白樺が増えてきた。
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089 大入道に到着。
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090 ここも余りピークらしくないが、一応証拠写真。
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091 ヤマツツジ出現。
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092 ヤマツツジその2。
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093 ヤマツツジその3。
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094 ヤマツツジその4。
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095 ヤマツツジその5。
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096 ヤマツツジその6。
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097 ヤマツツジその7。
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098 ヤマツツジその8。
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099 ヤマツツジその9。
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100 ヤマツツジその10。
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101 ヤマツツジその11。
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102 ヤマツツジその12。
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103 ヤマツツジその13。
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104 ヤマツツジその14。
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105 ヤマツツジその15。
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106 ヤマツツジその16。
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107 ヤマツツジその17。
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108 ヤマツツジその18。
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109 ヤマツツジその19。
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110 これはユキザサか。
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111 ひっそりと一輪、咲いていた。
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112 ヤマツツジのトンネル。
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113 ヤマツツジのトンネルその2。
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114 ヤマツツジのトンネルその3。
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115 ヤマツツジのトンネルその4。
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116 今年も小間々の女王は咲いていなかった。
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117 山の駅にあった小間々の女王の写真。たしかに立派。
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118 ヤマツツジとレンゲツツジ。
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119 ヤマツツジとレンゲツツジその2。
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120 ヤマツツジとレンゲツツジその3。
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121 ヤマツツジとレンゲツツジその4。
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122 ヤマツツジとレンゲツツジその5。
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123 ヤマツツジとレンゲツツジその6。
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124 ヤマツツジとレンゲツツジその7。
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125 まさか裏切られるとは・・・。
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126 まことの湯で汗を流す。
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127 新幹線で移動。
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128 池袋にて。

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