晴天で気持ちのよい朝。高尾駅北口より増発の臨時バスに乗る。5分先の霊園前で下り、八王子城跡に向かって20分歩くといわゆる「お堀」にあたる川に突き当たる。八王子城は、自然の川を堀の代わりにして、きつい尾根のアップダウンを守りに生かした山城だった。辺りは静かな森で、ウグイス、ホトトギスはじめ、野鳥たちの鳴き声が涼しげ。サンコウチョウも来ているらしく、超望遠レンズをかまえたバードウォッチャーたちが大勢待ち構えていた。濠や大手門跡などを見た後、説明板まで戻って反対側の登山道に入る。８年前に来た頃よりずいぶん山道が整備され、旧道の激しいアップダウンや郭あとのイメージは無くなっていて少し残念に感じた。
　歩きやすい分だけサクサク進めて八王子城本丸や櫓跡を後にする。富士見台（今日は富士山は見えず）、杉沢の頭、途中林道と道を合わせたり別れたりしながら全部で５〜６個のピークを登ったり下りたり。最後、黒ドッケのピークから堂所山方面には行かず、「夕やけこやけの里」方面へ向かって下りて行った。
　夕やけこやけの里・おおるり家の立ち寄り湯は、午後１時から４時半までで、私たちはほぼピッタリ１時ころ到着、汗を流し、「いろりばた」レストランでビール片手に至福の時を過ごした。
　北高尾山稜は中生代の粘板岩や層状チャートが波打っている硬い山隗で、コンパクトな地域中にアップダウンが激しく、変化があって面白い。夕やけこやけの里（宮ノ下バス停）は、ＪＲ高尾駅北口から陣馬高原下行きバスのルート途中に位置し、便利。夕やけこやけの里の入浴料は八王子市の施設のためリーズナブルで、大人一人５００円。
　トレーニングにもちょうどよく、お財布にもやさしい、満足なハイキングだった。（この）