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「いぃDay!」山岳会日本支部   


第583 回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告  

2020年6月27日()〜28日(

行き先【小金沢連嶺/赤宮本宮〜黒岳(1987.5m)〜ペンションすずらん〜栖雲寺

コースタイム:

〈1日目〉JR高尾駅(甲府行)[8:02]⇒JR大月駅[8:44/8:55]⇒タクシー(7490円)⇒大峠[9:37/9:42]→赤岩ノ丸[10:18](荷物デポ)赤宮本宮[10:35]→赤岩ノ丸[10:49/10:54]→黒岳[11:37]→白谷ヶ丸[11:55/12:00]→黒岳[12:18/12:22]→川胡桃沢ノ頭[12:50]→牛奥ノ雁ヶ腹摺山[13:22/13:37]→パノラマ岩[13:53]→ペンションすずらん[14:50]

〈2日目〉ペンションすずらん[8:30]→休憩[9:40/9:43]→境沢ノ頭[10:53/10:58]→三角コンバ[11:07]→境沢橋[11:40]→栖雲寺[12:11/12:45]→やまと天目山温泉(入浴料520)[12:59/14:31]⇒バス(300円)甲斐大和駅[15:21]⇒高尾駅[16:33]

トレイルマップ
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高度記録
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今日は山登り再開後初めての宿泊山行だ。宿泊先として選んだのは、我々お馴染みのペンションすずらん。

〈1日目〉
高尾駅に全車両ボックスシートの電車が入線して来た。今までは望んでいたボックスシートだが、今となっては全部ロングシートであって欲しいと思ってしまう(ボックスは密ではないのか?)。

大月駅からタクシーに45分程乗って.大峠まで来ると、駐車場には車が溢れている。ほとんどの人が目指すのは雁ヶ腹摺山であろう。車を降りると早速、間近に富士山が見えて嬉しくなった。しばらく見ないうちに雪がほとんど消えている。

黒岳へ向かって樹林帯の斜面を登って行く。木々の緑が眩しい。赤岩ノ丸に荷物を置いて、赤テープを頼りに急斜面を15分程下って行く。前方の突き出た岩の上に、ちょこんと佇む小さな石祠が見えた。ここが赤宮本宮(パワースポットらしい)、その小高い岩の上に登ってみると眺望が一気に開け、緑に包まれた山々が見渡せて気持ちが晴々する。いつまでもここにとどまっていたくなる。赤岩ノ丸まで急斜面を登り返す。

荷物を持って黒岳へ。広葉樹林や針葉樹林を潜り抜けて行く、気持ちの良い尾根で、大好きな場所の一つである。緩やかにアップダウンを繰り返して進む。黒岳山頂に荷物を置いて白谷ヶ丸山頂への足を延ばしてみる。この先も「山梨の森林100選」に選ばれている黒岳の広葉樹林を通過する、美しく快適な尾根だ。

白谷ヶ丸着くと視界がぱっと開けて、思っていたよりも晴れている。西の方はガスっていて良く見えないが、南の方は薄らと南アルプスの連なり(甲斐駒ケ岳から笊が岳まで)や八ヶ岳も見えている。広くてなだらかな山頂は風が渡り、爽快だ。家に閉じ籠っていたので、広々した場所が何より嬉しく感じられる。

黒岳まで戻ってから稜線を先へ進む。川胡桃沢ノ頭を経て、青々したカラマツの樹林帯を抜けて行くと、急に開けた稜線に出て、富士山や南アルプスがまた見えた。急な斜面を登り切ると牛奥ノ雁ヶ腹摺山山頂に到着。ここでも富士山が出迎えてくれた。

あとはペンションすずらんへ向かって一気に下る。途中立ち枯れした木々の、不思議な林を抜ける。ガスっている時に通過するとおどろおどろしい雰囲気だが、今日は軽やかな風景だ。パノラマ岩からも大菩薩湖と山々の美しい眺めにしばし癒される。

下り始めて1時間ちょっと、ペンションすずらんの赤い屋根が見えた時にはとても懐かしく、我が故郷に戻って来たような気がした。この後は居心地が良く、まったりとした一時を過ごした。

〈2日目〉
夜中から雨が激しく降り始め、雨音と共に目覚める。しっかり雨支度をして出発。源次郎岳を示す指導標に沿って、しばらく林道を歩く。傾斜が一定の道路歩きは案外きつく、延々と感じられる。下日川峠からようやく山道に入り、カラマツの樹林帯に囲まれて気持ちが和む。梅子婆(仮称)付近から左に折れて南に進む。所々に咲いているヤマボウシの白い花が目を惹く。ハウチワカエデなどの広葉樹林帯に入ると、雨に煙る風景も幻想的で、雨歩きも良いものだと思い始める。

一旦林道に出てから、からっ窪という指導標の示す方へ進んでみるが、からっ窪は見つからなかった。元に戻り、急斜面を登って行く。時々斜面が緩む所もあるが、約45分淡々と登ると境沢ノ頭に到着。登り切った所で、正面の木々の合間から甲斐駒ケ岳の雄大な姿が見えた。雨の中頑張ったご褒美のようだ。

ここから10分程で三角コンバに到着。久しぶりに来たら山頂標識が新しくなっていた。境沢橋へ向かって下る。木々の若葉の薄緑が雨に濡れて活き活きして見える。木々の緑が見られるだけでもありがたい気持ちになる。家に籠っている間に緑に飢えていたようだ。

急な斜面をしばらく下って行き、最後は地形に沿って右に捲くように下る。指導標のある道と合流したので、やれやれと思ったが、傾斜したトラバース道なので滑らないようにと気を遣う。境沢橋に出て、ようやくホッとする。雨も上がったようだ。

林道歩きは気を緩めて歩けるから楽チンだが30分も歩くと疲れて来た。ようやく石庭で有名な栖雲寺に着いた。拝観料300円を箱の中に入れて、庭の方へ進む。斜面に苔むした巨石がいくつもいくつも積み重なった石庭は圧巻な眺めである。どうやら自然のままの巨石群らしい。禅寺にしては荒々しい感じであるが、厳かな雰囲気が漂っている。庭を一周ぐるっと廻れるようになっていて、いくつかの巨石には名前が付けられている。薄れていて何が描かれているのかよくわからなかったが、磨崖仏も二体あった(山梨県では唯一の磨崖仏で県指定文化財)。

この先のやまと天目山温泉まで歩き、高アルカリのつるつるしたお湯にゆっくりと浸かった。

緑が溢れて眺望も楽しめる小金沢連嶺は何度足を運んでも飽きる事のない、良い所だと改めて思った。ウグイス、ホトトギス、ツツドリ、アオバトなどの囀りに耳を傾けながら、山に足を踏み入れられるだけでもありがたいという気持ちが湧きあがって来た山行であった。 (なお)

今回の参加者:副隊長、ウッディーさん、このちゃん(1日目のみ)、なおちゃん
実働時間:〈1日目〉4時間48分 〈2日目〉3時間48分
累積登高差(+):〈1日目〉840m 〈2日目〉638m
踏破距離:
〈1日目〉9.3km 〈2日目〉12.2km

☆ 泊ったのはこんな宿 
☆ 日帰り温泉はこんな所 
☆ 電車を待つ間には 
☆ 打ち上げはこんな店 


〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 〜

スライドショウの開始
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001 【第1日目】今日は大峠からスタート。
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002 ここから富士山を見るのは初めて?のような気がする。
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003 駐車場は溢れて路上駐車が多い。
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004 「遅い出発だね」と声を掛けられる。
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005 黒岳へ登る登山者は少ない。
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006 緑が濃い。
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007 気持ちが良い尾根。
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008 笹はほぼ枯れている。
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009 エゾハルゼミの鳴き声は疎ら。
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010 名残りのヤマツツジ。
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011 ヤマツツジと雁ヶ腹摺山。
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012 また富士山が見えた。
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013 吉田大沢の上部に僅かな残雪。
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014 赤岩ノ丸はもうすぐ。
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015 赤谷本宮への標識があった。
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016 ここが赤谷本宮(または赤岩本宮)。
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017 目の前が白谷ヶ丸。
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018 富士山がチラリ。
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019 眺めが良いので良い気分。
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020 あれは黒岳。
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021 岩の上は高度感あり。
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022 360度カメラ撮影中。
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023 激登りなので空身じゃないと無理。
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024 赤岩ノ丸で小休止。
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025 この先は針葉樹が増える。
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026 主稜線はもうすぐ。
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027 下草はシダかカニコウモリ。
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028 黒岳に到着。ここから空身で白谷ヶ丸を往復する。
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029 山梨森林100選のひとつ。
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030 緑が鮮やか。
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031 立木はほぼ全てハウチワカエデ。
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032 この辺りでテント泊してみたい。
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033 何故かここだけ、広葉樹林帯。
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034 白谷ノ丸に到着。
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035 視界がぱっと開ける。
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036 このちゃんは何かに夢中。
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037 あのピークにも人がいる。
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038 微かだけれど南アルプスが見えている。
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039 彼方は雁ヶ腹摺山。
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040 ここまで来た甲斐がありました。
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041 西の方は予想以上に良く見えている。
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042 南の方はガスで良く見えない。
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043 日向でもそれ程暑くは無い。
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044 南アルプスは北は甲斐駒ヶ岳から南は笊ヶ岳まで見えている。
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045 再び黒岳の広葉樹林。
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046 リュックをデポした黒岳に戻る。
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047 川胡桃沢ノ頭に到着。
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048 ここからまた富士山が見えた。
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049 落葉松林と笹。
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050 良い雰囲気。
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051 間もなく石小屋沢の源頭。
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052 このちゃん、南アルプスを撮影中。
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053 Woodyさんはとっとと先へ。
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054 甲府盆地は霞んで見えない。
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055 でも富士山はまたまた見えた。
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056 ウマノアシガタ。
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057 牛奥ノ雁ヶ腹摺山に到着。
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058 ソーシャルディスタンスにご注意。
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059 振り返ると黒岳。
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060 目を凝らすと大寺山の仏舎利塔が見える。
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061 あとはペンションすずらん目指して下るだけ。
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062 立枯れ帯は陽が出ていると明るい。
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063 それにしても不思議な光景。
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064 ここを下るときは何故か悪天候が多い。
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065 大菩薩湖が見えた。
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066 まだ南アルプスが薄っすらと見えている。
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067 いつもここは眺めが無いが・・・
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068 今日はまずまずの眺め。
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069 落葉松林を下る。
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070 伐採地を通過。
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071 あれは大菩薩嶺。
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072 奥秩父連峰、左は金峰山、右は雁坂嶺辺りまで見えている。
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073 ペンションすずらんに到着。
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074 変わらぬ佇まいに安心する。
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075 風呂上りにレストランでまったり。
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076 部屋呑みでまったり。
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077 今宵の夕食。
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078 【第2日目】今日は夜半からずっと雨。
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079 和朝食。
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080 洋朝食。
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081 ほとんど残っていないサンショウバラの花。
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082 雨具を着込んで、さて出発しますか。
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083 大菩薩連嶺の主稜線はガスの中。
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084 昨年の台風の影響と思しきところもあった。
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085 下日川峠の手前で左へ延びる林道へ。
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086 この辺りは伐採地。
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087 下にも地図に無い林道が延びている。
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087 直進すれば源次郎岳とある。
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088 地味にキツイ林道。
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090 林道はさらに直進しているが、我々は右折する。
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091 ここが下日川峠。
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092 この右手上に林道がある。
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093 「からまつの林の雨は さびしけどいよよしずけし・・・」
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094 「・・・かんこ鳥鳴けるのみなる からまつの濡るるのみなる」
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095 標高1,510m点付近で小休止。
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096 日本画の風景。
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097 梅子婆付近。
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098 今日はここを左へ。
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099 落葉松林にハウチワカエデ。
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100 ヤマボウシ。
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101 この辺りはヤマボウシが目立つ。
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102 あそこにも。
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103 また林道に出る。
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104 今日も微かに金峰山と国師ヶ岳。
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105 濡れた落葉は滑らない。
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106 三角コンバを指し示す標識、現る。
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107 またヤマボウシ。
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108 境沢ノ頭に到着。
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109 あの姿かたちは甲斐駒ヶ岳。
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110 今回もネジキの花が咲いていた。
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111 いつも木が無くて暑いが、今日は涼しい。
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112 三角コンバに到着。
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113 この標識は新しい。
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114 緑に癒される。
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115 境沢橋を目指して下る。
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116 トラバースルートの折り返し点にある標識。
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117 境沢橋に出た。
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118 ウツギ。
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119 これから栖雲寺の石庭を見学。
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120 累々と積み重なった岩。
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121 たぶん、自然のままなのだろう。
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122 何も聞こえなかった。
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123 摩崖仏もある。
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124 この上で座禅をする?
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125 文殊菩薩の摩崖仏もあった。
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126 何処が忿怒?
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127 忿怒の石仏は見当たらず。
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128 瞑想するには良さそう。
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129 天目山へはこの上から径が続いているはず。
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130 「富士の間」からは富士山が見えず。
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131 ここ「石庭会館」から石庭を眺められる。
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132 ここで一杯やりたい感じだが、怒られるだろうな。
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133 石庭会館からの眺め。
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134 これが本堂。
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135 やまと天目山温泉に到着。
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136 食事処はテーブル間隔が広い。
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137 甲斐大和駅にて。
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138 ここの客の入りは半分以下でした。

〈全天球画像〉雨宮本宮にて / 黒岳の広葉樹林にて / ペンションすずらんにて / 牛奥峠付近にて / 栖雲寺石庭にて / 甲斐大和駅にて

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