コースタイム:
〈1日目〉JR東京駅[6:36](上越新幹線たにがわ401号越後湯沢行)⇒JR大宮駅[6:38]⇒JR上毛高原駅[7:53/7:57](宿の車送迎)⇒ロープウェイ山麓[9:20](ロープウェイ往復1800円/200円宿割引)⇒ロープウェイ山頂駅[9:35/9:38]→休憩[10:42/10:45]→奥白根山[11:55/12:00]→休憩[12:30/12:35]→二荒山神社[13:45]→天空カフェ[13:48/14:10]→ロープウェイ山頂駅⇒ロープウェイ山麓駅・座禅温泉(ロープウェイ券提示で500円、宿送迎)⇒ペンションてんとうむし[16:00]
〈2日目〉ペンション[6:00](宿送迎)⇒鳩待峠駐車場[6:55]→鳩待峠[7:00/7:05]→オヤマ沢田代分岐[8:33]→P[8:35/8:40]→悪沢岳[8:49]→小笠(往復)[9:30/9:38]→P[9:55/10:00]→笠ヶ岳[10:29/10:38]→小笠[11:21]→P[11:27/11:35]→悪沢岳[12:14]→オヤマ沢田代[12:25]→P[12:36/12:40]→鳩待峠・駐車場[13:30/14:05](宿送迎)⇒ペンション[15:00](宿送迎)⇒花咲温泉[15:20/16:20](800円が宿割引で500円)⇒ペンション
〈3日目〉ペンション[6:00](宿送迎)⇒丸沼温泉環湖荘[6:45/6:48]→休憩[7:46/7:51]→四郎峠[8:23]→四郎岳[9:27/9:38]→四郎峠[10:16]→休憩[10:45/10:48]→燕巣山[11:50/12:00]→四郎峠[13:00]→丸沼湖畔[14:20/15:15](宿送迎)⇒ペンション[16:00]
〈4日目〉ペンション(宿送迎)[8:05]⇒吹割の滝⇒沼田城址公園⇒沼田駅・喫茶店⇒タクシー⇒鮎茶屋巴⇒タクシー⇒沼田駅[13:31]⇒新前橋駅[14:06.14:10]⇒高崎駅[14:20/14:24](グリーン車)⇒大宮駅[15:42]
トレイルマップ
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高度記録
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〈1日目〉
4連休初日、久し振りの山行参加に心躍らせながら新幹線に乗車。連休とは言え、コロナの影響か新幹線の乗客はまばらだ。下車した上毛高原駅も閑散としている。出迎えてくれた宿の車に余計な荷物を預け、直接ロープウェイ駅まで送ってもらうことになった。車に揺られること1時間20分。ロープウェイ山麓駅へは、予定よりかなり早い到着となった。
ロープウェイで山頂駅に向かう。眼下に丸沼、その向こうに四郎山・燕巣山の展望が広がる。15分で標高200mの山頂駅に到着。白根山山頂はどんより雲の中だ。
二荒山神社の鳥居をくぐり、登山開始。コメツガやシラビソの針葉樹林帯の緩やかな道を、森林浴を楽しみながら歩く。登山道沿いは、いたるところにカニコウモリが群生している。30分ほどで、七色平へ向かう分岐を通過。避難小屋があるはずだが、いつの間にか通り過ぎていた。登山開始から1時間が過ぎると、徐々に急登となる。森林限界を越えると一気に展望が開け、山頂が見えてきた。眼下にロープウェイの山頂駅も見える。山頂直下の砂礫の道を強風に吹かれながらあとひと登り。更に最後のガレた道を一気に登り、山頂に到着。雲が多く、遠方の展望はなかったが、日光の山々や湖を望むことができた。しかし、さすが百名山。狭い岩場の山頂は人が多く、密状態。証拠写真を撮ると早々に下山した。
急な岩場を慎重に下る。後方からトレイルランの女性が勢いよく追い抜いていく。先頭を行くウッディーさんは速すぎて、あっという間に姿が見えなくなった。なんでも、ランの女性に抜かれて悔しくなり、競争心が沸いたのだとか・・・。阿弥陀ヶ池の近くまで下山すると道は緩やかになった。下山してきた道を振り返ると、山頂直下の岩場がそそり立っているのが見える。
山頂駅に戻ると、運の良いことに青空が広がり、奥白根山がどっしりとした姿を現していた。その山容は「山」という漢字そのものだ。天空のカフェで、奥白根山を眺めながらのお疲れ様ビール。至福のひとときだった。ロープウェイ山麓駅に戻り、駅構内にある座禅温泉で汗を流した後は、宿の送迎車でこの日の宿に向かった。 (のり)
〈2日目〉
2日目は尾瀬ケ原の西に位置する笠ヶ岳(2057m)に登った。ペンションの送迎で鳩待峠へ直行。戸倉で乗り換えなくてすむのがありがたい。朝から雨を予想していたけれど、なんとか午前中はもちそうという予報だった。
笠ヶ岳へは、鳩待峠の広場の西の端にある至仏山登山口から登る。ササと樹林の間をゆるやかに道が続く。よく整備された歩きやすい道だ。ほどなく雨がパラパラと落ちてきた。北八ヶ岳での雨がトラウマのようになっていて、ザっとこないうちにと、あわててカッパを着用。幸いにも雨はすぐに止んだが、また降ってきそうで、一日中カッパを脱ぐ気にはなれなかった。
樹林帯の少し急なところを登っていくと、視界が開け、原見岩という大きな岩があった。その先は木道が敷かれている小湿原になる。もう草紅葉が始まっていた。かろうじて小至仏山が木道の前方に見えたが、ほかは白い雲に閉ざされていて眺望はなし。木道を緩やかに登っていくと、オヤマ沢田代の分岐に着いた。そこで至仏山への道を右に分けて、笠ヶ岳方面に進む。また樹林帯に入り、間もなく悪沢岳の標識に出会ったが、道は頂上を巻いて通っているらしく、どこが山頂なのかわからなかった。晴れていれば、このあたりから笠ヶ岳がきれいに見えるそうだ。そこからは、アップダウンはゆるやかだが、樹林帯の中、ぬかるんでいたり、倒木があったりのワイルドなところと、気持ちのよい草原が交互に表れた。途中、一か所だけトラロープの下がる小さな崖を下った。ウメバチソウやリンドウ、アキノキリンソウやヤマハハコ、トリカブトなどの花がまだ少し残っており、ゴゼンタチバナの赤い実も目を楽しませてくれた。
小笠(1960m)のあたりは、草原の中、山頂のすぐ下の道を進んだ。地図には登山道は示されていないが、踏み跡をたどって山頂へ。しかし、ようやく一人か二人が立てるような狭いところで、すぐ向こう側が崖。危ない、危ない。小笠からはいったんゆるやかに下り、笠ヶ岳の山腹を巻くように登っていくと、直下の露岩帯を見上げるところに出た。これまでとは打って変わって荒々しい岩山が出現。岩をよじ登っていくと、360度が見渡せる山頂に到着した。晴れていれば、至仏山や燧ガ岳、武尊山をはじめとして、日光の山々、谷川岳などの上越の山々などが見えるそうだが、至仏山や足元の片藤沼、ならまた湖などがやっと。風が強く寒いので、早々に退散した。
下りは同じ道を引き返した。相変わらず眺望には恵まれなかったが、このちゃん、なおちゃん、副隊長は、後方に笠ヶ岳のお姿を見ることができたそうだ。また、オヤマ沢田代を通り過ぎてかなり下ってきてから、尾瀬沼を垣間見ることができた。雄大な景色を見られなかったのは残念だが、雨に降られずに初秋の尾瀬の山を楽しむことができて幸せだった。(菊丸)
〈3日目〉
今日は丸沼の北側にある四郎岳と燕巣山に登る計画だ。一昨日ロープウェイで下降中に綺麗に見えていた山だ。
宿の車で丸沼温泉環湖荘まで送ってもらう。始めは遊歩道のような道だったのに、いくつか堰堤を越えるうちに背丈ほどある笹藪を掻き分けて進むようになる。その後は沢沿いの道を進む。何回か渡渉を繰り返すが、水量が少なくてホッとした。
途中沢から離れて、中間尾根をよじ登った。辺りにはサワラの木が多く茂っている。再び沢沿いをしばらく辿り、源流近くまで登った後は再び笹藪に突入する。沢を詰める最後の登りで、ここからは急斜面となる。笹につかまってよじ登るようにして、高度を上げて行く事約30分、ようやく四郎峠に到着。地図では点線の道なので、どんなに荒れているか心配だったが、倒木もほとんどなく、思ったほどではなかった。爽やかな風が吹き抜けて、今までの頑張りが報われるような気分になる。
まず標高の低い方の四郎岳を目指す。登山道の笹は綺麗に刈られていて助かった。笹藪を掻き分けて登るのだったら、さぞかし大変であったろう。それでも、潔いほどに真っ直ぐ延びた急登の道が続いている。眼前に壁のように迫っている山肌をジリジリと登って行く。途中で木々の隙間から奥白根山が見え、元気をもらう。
傾斜が緩むと、ようやく木々に囲まれた静かな山頂に到着。山頂標識は半分欠け落ちていて「郎岳」になっていた。木々に遮られ、丸沼とスキー場がかろうじて見えるだけだ。ここで食料補給しながら一休み。
まだまだ先がある。登って来た急斜面を滑らないように注意しながら下る。浮き出た木の根が手ごわいが、急斜面を効率よく一気に下る。副隊長いわく、「全く無駄なく登れる山で非常に気に入った!」
四郎峠に戻り、次は燕巣山を目指す。始めは緩やかな道で安心していたら、やはり突然同じように急登の道となった。こちらも笹は綺麗に刈られている。細かく九十九折れになっているので、いくらか登りやすい感じはするが、浮き出た木の根がツルツルして油断できない。やはり急斜面をジリジリと詰めていく。山の雰囲気は、植生のせいか四郎岳とは異なっている。
傾斜が緩んできたと思ったら、ようやく山頂に到着。こちらは木彫りの良さげな山頂標識が木に掛けられている。眺望はない。腹ごしらえ後、気を取り直して今来た急斜面を下る。(湯沢峠に下る案もあったが、この先の笹は刈られていないようだ。笹を掻き分けて道なき道を行くほど酔狂に達していない我々は四郎峠へ戻る。)やはり木の根が意地悪をするので、神経をかなり使う。
四郎峠を経て急斜面を下って行く。沢沿いを辿り、堰堤を越える頃には、もう喉がカラカラ。頭の中はビールの泡の妄想で一杯になっている。丸沼まで戻って来て、環湖荘の日帰り温泉に立ち寄ろうとしたら、なんと今日は休業日・・。ガクッとした所で、近くに茶屋を見付け、ビールで乾杯する。急斜面直登はきついが、その分満足度もひとしお、ビールが超美味しく感じられて幸せなことだ!
宿のご主人にすぐに迎えに来てもらう。待ち時間に湖畔に出て見ると、青空が広がっていて気持ちが良い。四郎岳と燕巣山も綺麗に見えている。途中花咲の湯に立ち寄るつもりであったが、ご主人がサンダル履きで行くようにとペンションへ戻ってくれた。今日はもう宿のお風呂で汗を流す事にした。
〈4日目〉
3日間山に登って充分満足したので、今日は観光にしよう。宿の車で吹割の滝まで送ってもらった。ご主人も車を駐車してから滝まで降りて来て、いろいろ解説してくれた。吹割の滝は溶結凝灰岩という岩石からできていて、落差7m、横幅約30mに及ぶ。まるで台地が裂けたかのような大岩から流れ落ちる、今まで見た事がないような形の滝である。緑に囲まれ、静寂な空気に包まれていて、一見の価値がある。
左甚五郎作と伝わる「浮島如意輪観音」が安置されている浮島観音堂にも立ち寄った。像は案外小さく、金箔が貼られていて金ピカ、奥の方に安置されているので、彫りの美しさは全く分からない。
その後は沼田城址公園に送ってもらった。ご主人がまだ同行してくれた。河岸段丘の上に造られた城で、今や天守跡、西櫓台石垣の一部、御殿桜などが昔の面影を偲ばせるばかりである。沼田の街が遥か下に見下ろせ、敵が攻めて来ても天守閣には到達できそうにない。よくぞこの地に城を築いたものだと感心させられる。北の方角には谷川岳や武尊山、三峰山、戸神山などの山々が眺められる。今日は谷川岳、武尊山は雲の中である。復元された城などが無いのが、かえって真田の息吹の名残を感じられるような気がする。
この後沼田駅まで送ってもらった。鮎茶屋巴の開店時間まで駅前の喫茶店で時間を潰す。駅から離れているのでタクシーで鮎茶屋巴へ。お店は野外の簡易座席で簾が吊り下げられ、屋根から水が流れ落ち、涼を呼んでいる。野趣溢れる造りになっていて、風情がある。活鮎の塩焼き、刺身、釜飯など美味しい鮎料理の数々を堪能した。
沼田駅に戻り、電車を乗り継いで高崎駅からはグリーン車に乗ろうという事になった。副隊長がホームの自販機でグリーン券を購入中に、私は席取り完了。やれやれと思ったら、副隊長がスイカを振りかざして何かを示している。グリーン車に乗れないのかなと思って、慌てて荷物を持って降りる。とにかくグリーン券を買わないといけないらしい。しかし、自販機の前には列がぁ〜〜。私の番が来た時には発車ベルが鳴っていた。副隊長とウッディーさんは電車に乗ったまま、「これはヤバい!」と私も諦めて電車へ。「あ〜、ドアが閉まるぅ〜〜〜」、副隊長が足でブロックしてくれて、危機一髪で飛び乗った。あわや泣き別れになる所であった。そんなこんなでようやく座席に落ち着くとグリーン車はえらく快適だ。車内でグリーン券を購入したら、プラス260円だったが、無事乗れて本当に良かった。
3日間、それぞれ趣の異なる山に登り、最終日は観光も楽しめ、達成感と充実感タップリの山行であった。一ヶ所に構えて、毎日美味しい食事を食べられるのは誠にありがたいい。こういう方式に病みつきになりそうである。 (なお)
今回の参加者:副隊長、ウッディーさん、このちゃん、菊丸、ひろちゃん、のりちゃん、なおちゃん
実働時間:〈1日目〉3時間57分 〈2日目〉5時間51分 〈3日目〉7時間3分
累積登高差(+):〈1日目〉707m 〈2日目〉965m 〈3日目〉1300m
踏破距離:〈1日目〉6.5km 〈2日目〉13.6km 〈3日目〉9.6km
☆ 〈1日目〉山から下りたらこんな店
☆ 〈1日目〉日帰り温泉はこんな所
☆ 宿泊したのはこんな宿〈1日目〉
☆ 〈2日目〉山から下りたらこんな店
☆ 〈2日目〉日帰り温泉はこんな所
☆ 宿泊したこんな宿〈2日目〉
☆ 〈3日目〉山から下りたらこんな店
☆ 宿泊したのはこんな宿〈3日目〉
☆ 時間潰しにはこんな店
☆ 打ち上げ第一弾はこんな店
☆ 帰りに乗ったのはこんな電車
☆ 打ち上げ第二弾はこんな店
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