コースタイム:
〈1日目〉JR東京駅[8:08](山形新幹線つばさ121号新庄行)⇒JR米沢駅[10:22/10:29] (JR米坂線)⇒JR今泉駅[10:58/11:09](山形鉄道フラワー長井線荒砥行)⇒荒砥駅[11:39/11:45]⇒タクシー(2140円)⇒道の駅白鷹ヤナ公園・あゆ茶屋[12:00/14:00]⇒タクシー(2140円)⇒荒砥駅[14:15/14:31]⇒今泉駅[15:02/15:05]⇒宿送迎⇒白川温泉・いいで白川荘[15:40]
〈2日目〉白川温泉・いいで白川荘[4:55]⇒宿送迎⇒大日杉小屋(600m)[5:20/5:30]→休憩[6:05/6:08]→休憩[6:49/6:52]→休憩[7:25/7:30]→休憩[7:55/8:00]→だまし地蔵(1409m)[8:12/8:17]→地蔵岳(1538.9m)[8:50/8:55]→休憩[9:38/9:43]→目洗清水[10:03/10:15]→休憩[11:00/11:05]→御坪[11:14]→休憩[11:56/12:02]→切合小屋(1750m)[12:35]
〈3日目〉切合小屋[3:45]→草履塚(1908m)[4:21]→姥権現[4:36]→休憩[4:37/4:42]→御秘所[4:48]→御前坂[5:08]→本山小屋・飯豊山神社(2102m)[5:40/5:42]→飯豊山(2105.2m)[5:58/6:12]→本山小屋[6:30/6:35]→草履塚[7:40/7:43]→切合小屋[8:15/8:30]→切合・種蒔山分岐[8:54]→休憩[9:20/9:23]→休憩[10:38/10:41]→地蔵岳[11:02/11:05]→休憩[11:48/11:53]→休憩[12:15/12:20]→大日杉小屋[13:16/13:22]⇒宿送迎⇒白川温泉・いいで白川荘[13:50]
〈4日目〉白川温泉・いいで白川荘[8:20]⇒JR手ノ子駅[8:39/8:56](JR米坂線)⇒JR米沢駅[9:56/10:10]⇒レンタカー⇒喜多方・田舎家[11:30/13:05]⇒酒蔵・蔵粋[13:10/13:35]⇒旧甲斐家蔵住宅[13:45/14:05]⇒道の駅・裏磐梯⇒JR郡山駅[16:10/17:07](JR東北新幹線・やまびこ66号東京行)⇒JR大宮駅[17:59]
トレイルマップ
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高度記録
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〈1日目〉
明日の早朝から登り始められるように、今日は山のふもとの白川温泉いいで白川荘に辿り着けばよい。という事で、荒砥駅近くの道の駅白鷹やな公園・あゆ茶屋まで足を延ばす。最上川沿いに、今まで見た中で一番大きな簗があった。鮎の塩焼きと田楽などを頂く。元気に泳ぎ回って筋肉を良く使っていた為なのか、とても美味しい鮎だった。今泉駅まで戻り、宿の車で白川荘に向かう。(なお)
〈2日目〉
早朝、宿の送迎車で登山口の大日杉小屋まで送ってもらう。登山開始からいきなり急登。その名もザンゲ坂。しかも坂の最後は長い3つの鎖というおまけつき。気を引き締めながら一気に高度を上げる。クサリを登り切ると少し緩やかになるが、所々木の根が狭い登山道を覆っているので、滑らないよう気を遣う。おまけに晴天で気温が高く、無風。樹林帯とはいえ、暑さで汗が流れる。こまめに給水するため、30分ごとの休憩はありがたい。副隊長はというと、「汗が止まらない。」と、何度も濡れたタオルを絞っている。熱中症にならないか気掛かりだ。
出発から2時間半ほどで、遙か遠くの稜線に切合小屋が見えてきた。ブナ林の登山道を進むと、ほどなく「だまし地蔵」に到着。目の前に地蔵岳と、これから辿る尾根が続き、その奥に飯豊連峰の大きな山塊が姿を現した。「だまし地蔵」から一端下るが、すぐに登り返すと「地蔵岳」に到着。一段上がると、目の前に雄大な飯豊山が聳えている。ここまで登山口から累積1000mは登ったことになる。
ここから尾根をひたすら辿ることになるが、予想以上にアップダウンがある上に尾根の南側のトラバース道は夏の強い日差しが容赦なく照りつけ、かなり体力を消耗する。途中、下山の登山客と何回もすれ違う。
「目洗清水」で給水後、ダケカンバの樹林帯を抜け、分岐を右の雪渓コースではなく、左の登山道に入ってひと登りする。切合小屋がようやく近づいてくる。あとひと頑張りだ。雪解けの小さな沢を渡ると、チングルマ、キスゲ、ヒメサユリ等の花が出迎えてくれる。初めて見るヒメサユリの薄ピンクの花に癒やされる。雪渓を高巻きして、ようやく広い稜線に出ると、眼前に飯豊連峰最高峰の大日岳が姿を現した。
切合小屋に到着し、小屋番の方が雪渓で冷やしていてくれたビールで乾杯。時刻はまだ昼過ぎと早いが、夕食までゆっくり体を休めることができた。夕食のカレーの美味しかったこと!!電気がないので、19時には就寝。次の日に備えた。
〈3日目〉
前日の夜、早く就寝したため、まだ暗いうちに起床。満天の星空の中でオリオン座が一際目を引く。遠くに街の明かりが見える。上着がなくても寒さを感じない。今日も暑い一日になりそうだ。手早く出発の準備を済ませ、余計な荷物をデポして3時45分に出発。まだ涼しいうちに山頂を目指す。
雪渓が凍っていて、滑らないよう慎重に渡る。草履塚のピークを越えると、徐々に東の空が明るくなってきた。稜線の向こうに本山小屋のあるピーク。そして、少し左手に飯豊山山頂がようやく姿を現した。
赤い帽子と服を着た姥権現を過ぎたところで、小休止。辺りはハクサンオミナエシ、マツムシソウ、ハクサンシャジン、ハクサンフウロ、ハクサンコザクラ等のお花畑だ。飯豊山から大日岳への稜線に朝日が当たり、刻々と色が変わって行く様は、早朝、晴天での登山でしか味わえない、最高に贅沢なひとときだ。
その後、クサリの付いた高度感のある岩陵帯を慎重に抜ける。御前坂の急登を高山植物に励まされながら上り詰めると、神社のある本山小屋に到着となる。山頂に向かう途中、飯豊山の固有種だという「イイデリンドウ」が目につくようになる。早朝なのでまだつぼみのままだが、紫色の小さな可憐な花だ。
出発からから2時間ほどで山頂に到着。新潟の街の向こうに日本海。佐渡ヶ島。朝日連峰、鳥海山、月山、蔵王連峰、吾妻連峰、安達太良山、磐梯山の向こうに猪苗代湖、那須や日光の山々、燧ヶ岳、かすかに北アルプスまでも見渡すことができる。
360度の大展望を楽しんだ後は、もと来た道を小屋まで戻る。小屋に到着した時刻はまだ8時過ぎだというのに太陽が照りつけ、ここから先の下山を思うと気が重くなる。
預けていた荷物を詰め、下山開始。来た道を小さなアップダウンを繰り返しながらひたすら下山する。地蔵岳手前のトラバース道辺りが一番きつく、すれ違う女性から、どこの小屋に泊まったのか訪ねられても答える元気がなかった程だ。地蔵岳への急登をなんとか上り詰めた。その後、段差の大きな道やクサリを慎重に下る。
小屋から4時間でなんとか無事登山出口にたどり着くことができた。送迎ついでに宿の方が届けてくれた冷えたビールで乾杯!最高に美味しかった!!機転を利かせて交渉してくれたなおちゃんに感謝!!宿に着いて、ゆっくり湯に浸かり、汗を流した。
飯豊山は話には聞いていたが、奥の深い大きな山だった。たどり着くまでに気力も体力も必要だが、登頂したときの感動・喜びはひとしおだった。(のり)
〈4日目〉
今日は一日中観光予定。宿の車で小さく可愛らしい手ノ子駅まで送ってもらい、米沢駅まで出る。ここからはレンタカーを借りて、との〜の運転で喜多方の街へ向かう。ちょうど昼前に到着したので、まず「会津田舎家」でランチ。色々な郷土料理を美味しく頂いた。
昼食後はもろみの時にモーツァルトの曲を聴かせて育てている、という290年以上続く老舗酒蔵「小原酒造」に行ってみる。建物は立派な蔵造りで、説明を聞きながら酒蔵を見学。より美味しいお酒を造りたいという、こだわりが感じられる酒蔵であった。
その後に、通り沿いが黒漆喰の立派な店蔵で、奥に赤レンガなどを組み合わせた和洋折衷の豪邸がある旧甲斐家蔵住宅を見学した(店蔵以外は中には入れないので、外から)。ガラスには昔ながらの手延ガラスが使われ、蔵座敷には厳選された銘木がふんだんに使われていて、巨額の建築費用が掛けられたらしい。
レンタカーに乗り込んだら、ここからは裏磐梯を抜けるコースで、山中の景色を楽しみながら郡山へ向かう。裏磐梯では、ゴツゴツした磐梯山をチラッと眺める事が出来た。猪苗代湖側に出ると、磐梯山がまるで違う山の顔をして聳えている。ちょうど契約時間にレンタカーを返却し、郡山駅から新幹線に乗る。今日も暑かったが、車での移動のお陰で涼しく過ごせた。(との〜、快く運転を引き受けていただき、ありがとうございました。快適なドライブを楽しませていただきました。)
飯豊山は山塊が大きいだけあって、かなり手強い上り下りを強いられた。天気に恵まれたお陰で熱中症になりそうだったが、奥深い山まではるばるやって来たという感慨に満たされた。360度の素晴らしい眺望を楽しむ事が出来て、登山のしんどさと共に、思い出に刻まれる山行となった。(なお)
今回の参加者:副隊長、との〜、このちゃん、のりちゃん、なおちゃん
実働時間:〈2日目〉6時間16分 〈3日目〉8時間31分
累積登高差(+):〈2日目〉1538m 〈3日目〉1061m
踏破距離:〈2日目〉8.3km 〈3日目〉15.2km
☆ 〈1日目〉ランチはこんな店
☆ 宿泊したのはこんな宿
☆ 〈2日目〉宿泊したのはこんな宿
☆ 〈3日目〉宿泊したのはこんな宿
☆ 〈4日目〉ランチはこんな店
☆ 立ち寄った酒造はこんな店
☆ 打ち上げはこんな店
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