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「いぃDay!」山岳会日本支部   


第731回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告  

2023年7月15日()〜17日(

行き先【南アルプス/奥茶臼山(2473.9m)&御池山(1905.6m)

コースタイム:

〈1日目〉バスタ新宿[655](中央高速バス飯田行4400円)⇒飯田駅前BS[1320]⇒ジャンボタクシー(23670円)⇒しらびそ高原・天の川[1430]

〈2日目〉しらびそ高原・天の川[453→しらびそ峠[505]→前尾高山[547/552]→尾高山[640/6:46]→奥尾高山[725]P[800/810]→岩本山[824]P[850/855]→奥茶臼山[932]P[938/948]→奥茶臼山[955]→岩本山[1045]→P[1100/1105]→奥尾高山[1138]→尾高山[1210/1218]→前尾高山1300/13:07]→しらびそ峠[1335]→しらびそ高原・天の川[1353

〈3日目〉しらびそ高原・天の川[455→焼山[5:28]→クレーター展望台「550/5:57」→遊歩道入口・駐車場[600]→御池山[635/645]→遊歩道入口・駐車場[708]展望駐車場(総合案内板)[715/724]→隕石クレーター内側散策(南アルプスエコーライン)→折り返し地点[7:50]→展望駐車場[802]→しらびそ高原・天の川[850/(入浴)/1045]⇒ジャンボタクシー(23980円)⇒飯田駅[1155]→昼食→飯田駅前BS [1345/1400] (中央高速バス新宿行4400円)⇒バスタ新宿[2120]

トレイルマップ
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高度記録
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1日目〉
海の日の3連休とあって中央高速道路は出発からノロノロ運転。相模湖まで渋滞し、飯田駅前には2時間遅れの到着となった。予約しておいたジャンボタクシーでホテル「しらびそ高原・天の川」に向かう。途中、大断層である中央構造線の露頭が見られるという地区を通った。タクシーで約1時間、ようやく、山の奥深くに建つ孤高のホテルに到着した。目的の御池山クレーターには3日目に行くことにした。

2日目〉
ホテルに無理を言って、朝食をおにぎりにしてもらい、5時出発とした。奥茶臼山往復9時間コースである。日本300名山ガイドブックでは、「南アルプス前衛の森深き山へ踏み跡を分け入る」とある。今回私たちが歩いたしらびそ峠からの往復コースは、2006年に飯田市により整備されたもので、このルートによって奥茶臼山は身近な山になったとの記載がある。それまでは、大鹿村から標高差約1000m、約14kmの林道歩きのあと、山道(青木林道コース)を登る忍耐を強いられる山だったそうだ。今回のコースは、登りやすくなったとは言え長丁場。

奥茶臼山まで、前尾高山、尾高山、奥尾高山、岩本山とピークを踏んでいくが、眺望はなく、ただひたすら深い森の中を歩く。単調といえば単調な、それだからこそ忍耐が要る山だ。出会ったのは、静かに歩きたいという雰囲気のソロ男性4人と、夫婦、3人グループのみ。

登山口から前尾高山まで、笹に覆われたシラビソ、カラマツの原生林が続く。靄がかかって幻想的である。前尾高山を過ぎると、笹はシダと苔に変わり、荘厳さが増す。尾高山の山頂付近は露岩が見られ、また、奥尾高山の辺りでは、ここが赤石山脈の一部だと実感する赤い大小の岩石があった。この間ずっと、苔むしたシラビソの原生林。立木より倒木が多いくらいだが、登山道は整備されている。

ホテルの人の話によると、手入れができていない悪路のせいで宿への帰着が遅れる登山客がいたため、3年前に市から予算をもらって整備するようにしたとのこと(このちゃん聴取)。もうそろそろ奥茶臼山だろうと、斜度を感じる登りが続いた先が山頂であった。ここも眺望がないので、さらに先の荒れた登山道を5分程下ったところに展望のよい場所を見つけて休憩した。

下山は、往路を戻る。それぞれの山のピーク毎、登り返しを結構きつく感じながらも、アクセントになって飽きずに歩くことができた。徐々に晴れ間が広がって、木々の間から日が差してくると、森の中の雰囲気も違って見えた。

ようやくホテル到着。目の前に南アルプスの連なりが広がっている。玄関前でお疲れ様ビールを飲んだあと、ホテル前の展望所で、改めて南アルプスの山々を眺めた。

(番外編)
夕食後、日がとっぷりと暮れた8時半頃、ホテルの名前にもなっている「天の川」を見たくて外に出た。ホテル主催の星見の会が催されている。昼間は雲が浮かんでいたのに、もうすっかり満天の星!南天にさそり座、北天に北斗七星、北極星、地上近くにカシオペア、天上には夏の大三角形、天の川・・・お見事!(知っている星座しか言えなくて残念)

3日目〉
「日本で唯一隕石クレーターだと実証されている」御池山クレーター散策。朝から快晴!朝焼けに染まる中央アルプスから北アルプスまでも眺めることができて、気分が上がった。

御池山へは遊歩道が整備されている。木々の間から朝日を浴び、南アルプスの山を目にしながら、ハイキングコースを辿る。コースを辿っていくと、クレーターが最も良く見えるという展望所に着いた。看板に「尾根がクレーターの縁です」とコメント入り写真で説明してあるが、眺めただけでは「どこがクレーター?」といった感じ。

展望所から下って、車道と交わる地点がクレーターの縁歩きの出発点となる。そこからクレーターの縁の一番高いポイントである御池山に続く遊歩道を歩く。このクレーターの縁歩きでは、細かいアップダウンのある尾根歩きをしながら、クレーターの中心に向かって深くえぐられている様子も見て取れた。およそ2〜3万年前に約45mの隕石が衝突してできたクレーターの大きさは直径約900mだとのこと。御池山山頂の岩に立つと、クレーターが丸く曲がっている地形を見ることができた。

副隊長はホテルへと急いだが、女子はクレーターの内部の地層を見に、寄り道をしてきた。道路(南アルプスエコーライン)脇にある地層には、クレーターの中心に向かう放射状の割れ目が入っていたり、衝撃編成したチャートの巨岩があったりで、それを見ることができたおかげで、すり鉢状の内側を実感することができた。

御池山クレーター散策として、クレーターの縁を歩き、内側を歩き、全容を眺めることもできて宇宙のロマンを感じた!

ホテルに戻ってからは、雲一つない南アルプスの山々、方角を変えて中央・北アルプスの山々もしっかり眺めることができて、大満足だった。

名残惜しく思いながら、山深いしらびそ高原を後にして、飯田駅に向かった。飯田駅前のラーメン店で昼食を摂った(とにかく開いている店がなくて、食いっぱぐれるかと心配した)後、14時発の高速バスに乗り込んだ。帰りは、工事渋滞まで発生していて、新宿には3時間遅れ7時間かかっての到着だった。(のん)

今回の参加者:副隊長、このちゃん、ひろちゃん、のんちゃん、なおちゃん
実働時間:〈2日目〉8時間56分 〈3日目〉3時間26分
累積登高差(+):〈2日目〉1528m 〈3日目〉491m
踏破距離:
〈2日目〉17km 〈3日目〉8.9km


〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 〜


スライドショウの開始
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001 【第1日目】「しらびそ高原天の川」に着いたらそのままチェックイン。
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002 一番風呂。
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003 温泉ではないけどいい湯でした。
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004 湯上りはこれ。
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005 今日は一歩も歩いてませんがお疲れ様でした。
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006 一歩も歩いてないので明らかにカロリー過多。
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007 飯田の地酒、喜久水で乾杯。
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008 【第2日目】朝4時37分。雲が低い。
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009 朝の「しらびそ高原天の川」。
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010 しらびそ峠登山口。5時5分
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011 晴れたらこんな眺め。
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012 前尾高山。5時47分
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013 すっかりガスの中。
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014 既に深山の雰囲気。
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015 トウヒの森。
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016 結構下って・・・
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017 また登り。
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018 尾高山に到着。6時40分
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019 トウヒが多いのは南アルプスっぽい。
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020 苔も多い。
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021 やけに暗いね。
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022 倒木が多いので径がうねっている。
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023 シダの原。
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024 奥尾高山通過。7時26分
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025 この辺りは穏やか。
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026 ゴゼンタチバはこの辺りだけ咲いていた。
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027 赤石山脈らしい赤いチャート。
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028 もののけ姫的な雰囲気。
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029 少し明るくなってきたか。
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030 苔がすごい。
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031 倒木もすごい。
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032 岩本山。8時24分
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033 バイケイソウがちらほら。まだ蕾。
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034 苔の原。
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035 それなりに整備されているので、倒木は意外と邪魔ではない。
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036 奥秩父程ではないけどサルオガセの森。
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037 奥茶臼山の苔その2。
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038 奥茶臼山の苔その3。
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039 奥茶臼山の苔その4。
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040 それはサルオガセです。
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041 陽が当たってきた。
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042 振り返って見えるのは尾高山だろうか。
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043 もう標高2,400mを超えた。
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044 奥茶臼山に到着。9時32分
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045 50mぐらい下ると展望台。でも見えるのはガス。
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046 見えているのは前茶臼山だけ。
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047 でも開放感を感じられるのはここだけ。
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048 遠くに見える街並は駒ヶ根辺りか。
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049 待っていても晴れそうにない。
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050 また奥茶臼山山頂に戻る。
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051 ここにも別な手製標識。
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052 同じ尾根を戻る。
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053 この尾根はたとえ晴れても視界が利かない。
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054 木々の間に下界が見えるのはここだけ。
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055 また奥尾高山。11時39分
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056 往路では気が付かなかった別の標識。
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057 ルネ・マグリットの「白紙委任状」を連想させる。
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058 尾高山、通過。12時19分
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059 まだ登りが残っている。ちょっとうんざり気味。
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060 前尾高山。12時58分
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061 ここまで来れば残り1時間。
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062 笹原と落葉松林になるともうすぐフィナーレ。
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063 しらびそ峠。でもまだ最後の登りが待っている。13時34分
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064 しらびそ峠からの眺め。
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065 南アルプスの主稜線が見えるのももうすぐだろう。
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066 宿までの登りが結構きついのだ。
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067 しらびそ高原天の川に戻った。13時53分
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068 登り始めて丁度9時間掛かったことになる。
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069 ガスが取れればこういう景色。
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070 お疲れ様でした!
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071 この景色を眺めながらグビッとやった。
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072 大沢岳がもうすぐ。
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073 荒川前岳が見えてきた。
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074 光岳はまだガスの中。
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075 兎岳も見えてきた。
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076 宿にに戻ったら先ず風呂だ。
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077 夕食メニュー。実際とちょっと違っているのはご愛敬。
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078 美味そうです。
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079 高社ワインを呑んだ。
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080 なかなかイケました。
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081 【第3日目】日の出前。4時39分
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082 今日はピーカン。聖岳が見えた。
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083 光岳も見えている。
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084 北アルプスの槍・穂連峰も見えている。
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085 中央アルプスもズラリ。
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086 中央アルプスの奥にチラリと見えているのは恐らく御嶽山だ。
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087 モルゲンロート。
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088 荒川前岳はまだシルエット。
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089 後立山連峰も見えた。
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090 光岳にも朝日が当たった。
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091 これから御池山へ向かう。
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092 漸く我々にも朝日が当たった。
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093 ここが今日一番高いところ。
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094 でもまだズッキンバッコンが続く。
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095 大きな恵那山。
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096 展望台からクレーターの縁を眺める。
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097 これからクレーターの縁を歩くことになる。
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098 また登り。
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099 この下がクレーターの中心のはず。
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100 岩っぽくなる。
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101 あれが御池山山頂か。
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102 御池山到着。
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103 光岳が目の前。
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104 光岳を眺めながらひと休み。
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105 この下がクレーター、らしい。
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106 では戻りましょう。
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107 緩く右にカーブしているこの曲率がクレーターの外周。
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108 御池山を振り返る。
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109 女子連はこれからエコーラインにそってクレーター見学。
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110 副隊長はもう宿へ戻るモード。
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111 聖岳。
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112 衝撃で放射上の割れ目が出来た地層。
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113 もう一度、光岳。
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114 御池山はもうこれが最後。
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115衝撃変成したチャートの巨岩。
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116 チャートの石英脈に衝撃変成した証拠があるそうですが・・。
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117 宿は結構高いところにあるのだ。
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118 この花、何?
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119 坂がキツイ。
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120 戻ってきました。8時2分
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121 風呂を待ちながら中央アルプスを眺める。
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122 風呂上りのビール。
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123 女子連も宿に戻ってきて・・・
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124 この眺め。
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125 何故か、イトカワの模型。
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126 宿を出る時間、この眺め。
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127 この宿はホント、いい場所にある。
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128 また来る日までさようなら。
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129 派手な飯田駅舎。下界は酷暑。
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130 飯田駅前で唯一、営業中の店。
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131 満席なので待つしかない。
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132 入れました。
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133 揚げ餃子。すでにタレも掛かっている。
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134 肉炒め。
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135 焼きそば。
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136 酒は地元の喜久水。
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137 喜久水で乾杯。
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138 炒飯。
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139 冷やし中華。
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140 締めはワンタン。
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141 外は炎天下、まだ待っている人がいっぱいだった。

〈全天球画像〉尾高山山頂にて / 奥茶臼山山頂直下の展望台にて / しらびそ高原天の川にて / 3日目早朝、しらびそ高原天の川にて

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