コースタイム：

東京駅[6：30](こだま701号)⇒熱海駅[7：13/7：20]⇒タクシー(5,560円×2台)⇒函南原生林入口[7：50/7：55]→紫水の池[8：50/8：59]→原生の森展望台[9：04/9:08]→箱根旧街道石畳[9：46]→山中城址[9：54/10：27]→竹倉温泉みなくち荘（日帰り入浴600円）[11:35/12：15]⇒タクシー（1800円×2台）⇒じとっこ組合→源氏→三島駅[16：27]（こだま730号）⇒東京駅[17:18]

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今回の目的は、箱根外輪山の鞍掛山の南西斜面にある函南原生林でブナの巨木に会い、北条氏が築いた山中城址を訪ねるというもの。

熱海駅でタクシー2台に分乗し、国道20号熱海箱根峠線をひたすら北上、30分ほどで函南原生林の東側の入口に到着し、ハコネザサに囲まれた道を歩き出した。道はどんどん下るばかりで、なかなかハコネザサから脱出できず、まったく原生林っぽくない。

そもそも、函南原生林は、江戸時代から300年以上も来光川下流地域を潤してきた水源の森で、地元の人たちが「禁伐の森」として手厚く保護してきたもの。昭和59年に函南町が禁伐の森内に「学習の道」という遊歩道を整備し、平成5年に原生林一帯を林野庁と静岡県が原生林自然環境保全地域に指定して「原生の森公園」として、整備したのだそう。原生林というと、秩父の山の中を連想してしまうが、人が暮らしのために守ってきた森ということで、成り立ちが違う。

ハコネザサの道を下っていくと、右が学習の森、左が原生の森の案内板があり、左へ進んだ。まだハコネザサは続くが、その間に、大きなアカガシやブナ、リョウブ、カエデ、ヒメシャラ、ケヤキなどが見られた。禁伐なので、大きく成長しているものが多い。

ほどなく広場のような開けたところに出て、さらに進むと木道があり、湿地っぽい。沢には小さなミズバショウが顔を出していた。このあたりは「原生の森公園」で、東屋で一休みした。「紫水の池」というきれいな池の縁を通り、展望台に向かった。

展望台からは、本来なら富士山がどーんと望めるところだろうが、残念ながら雲が低くて、かろうじて愛鷹山と駿河湾が見えるのみ。気を取り直して元の道に戻り、原生の森と別れて車道を黙々と進んだ。

「松本子豚野」という謎の標識を横目に歩いていくと、箱根旧街道の石畳の道に出た。小田原宿と箱根宿を結ぶ「箱根八里」の「願合寺地区」の区間だ。江戸時代にローム層の滑りやすい道に石畳を敷いて人馬を守ったのだそうだが、なかなか歩きにくくて、雨でぬれていなかったのが幸いだった。

石畳の道は唐突な感じで山中城址に行き当たった。山中城は戦国時代に小田原を中心として活動していた北条氏が築いた山城だ。山の険しい地形を利用しているので、石垣がない。

天守台、本丸、二の丸、西の丸などの間は、深い「障子堀」が造られている。障子堀は堀の中に土手の壁を掘り残して格子状にしたもの。現在は芝が張られているが、当時は滑りやすい土のままで、今よりもさらに深く、落ちたらはい上がれなかったそうだ。北条氏の城に特徴的な堀で、今回、特に見たかった。山中城は想像していたよりも広く、堅固な城だったが、豊臣秀吉の7万の大軍にはかなわず、あっけなく落城してしまった。

山中城を出てから、また石畳の道を歩き、あとはひたすら立ち寄り湯の「竹倉温泉みなくち荘」を目指して歩き続けた。みなくち荘のお湯は鉄分の含まれた「赤湯」で、よく温まった。

この日の打ち上げは、三島駅そばの「じとっこ組合」と「源氏」。静岡らしい料理をいただいた。（菊丸）

今回の参加者：副隊長、ウッディーさん、菊丸、のんちゃん、ひろちゃん、のりちゃん、なおちゃん
実働時間：3時間32分
累積登高差(+)：334m
踏破距離：14.8km