|
コースタイム:
〈1日目〉新宿駅[7:00](特急あずさ1号)⇒韮崎駅[8:36/8:50](北峡バス2200円)⇒金平平BS手前、登山口[10:05/10:15] →取り付き点[10:43]→思案峠[11:10/11:15]→向山[11:32/11:35]→思案峠[11:48]→休憩[12:00/12:08]→五里山[12:28/12:35]→あるく岩[12:47/12:50]→思案峠[13:29]→取り付き点[13:45]→登山口[14:05]→金山平BS[14:10/14:30](北峡バス2200円)⇒韮崎駅[15:50]
〈副隊長単独、1日目〉金山平[14:11]→魔子登山口[14:37]→魔子[15:10]→瑞牆山展望台[15:22]→魔子登山口→瑞牆山荘[15:56](泊)
〈2日目〉瑞牆山荘[6:20]→富士見小屋[7:16]→飯森山[8:23/8:27]→分岐[8:47]→鷹見岩[9:06/9:11]→分岐[9:23]→富士見小屋[9:57/10:04]→里宮神社[10:32]→瑞牆山荘[10:54/11:15]⇒タクシー(13,700円)⇒韮崎駅[12:10/12:32](各停塩山行)⇒甲府駅[12:44/ランチ/14:16](あずさ30号)⇒立川駅
トレイルマップ
☆クリックすると地図が拡大します↓

 |
高度記録
☆高度記録拡大は画像をクリック↓

|
瑞牆山荘に泊まって晩秋の奥秩父を楽しむ山行計画だったが、参加者それぞれの理由により、結局宿泊は副隊長のみとなってしまった。
〈1日目〉
瑞牆山荘までのバスは本日が季節営業終了とあって、駆け込み山行のせい?で満員(座れなかった)。空は青く晴れ渡り、バスの車窓からも鳳凰三山、甲斐駒ケ岳、八ヶ岳、富士山が良く見えた。何と言っても、里山の紅葉は、日に照らされて輝き、美しい。
金山平BSより手前の駐車スペースがある場所で降ろされた。そこが向山、五里山への登山口にあたるようで、運転手さんの計らいだったようだ。向山、五里山への取り付き点に向かって、土管を並べた橋を渡って林の中に入っていく。里の紅葉とは打って変わって、ここはもう冬。すっかり落葉している。目の前に広がる林の中、辛うじて赤テープを見つけて進んでいく。
2つの堰堤を越えて、さらに奥へと進む。違う沢筋だと気づいて戻ったりして、取り付きまで一苦労あった。取り付き点からは谷筋を登る。登山道らしき踏み跡はあるものの、落葉に隠れてゴロゴロした岩があって歩きづらい上、なかなかの急登である。
きょうは冬型の気圧配置が強まっているという予報で、風がかなり冷たい。日差しがある日向はポカポカしているが、日影で風が吹くと体感温度が10度は違う感じ。一気に冬が訪れた。
登り切った鞍部が、思案峠。この思案峠を起点に向山と五里山に登る。まずは、向山に向かう。木々の間を縫うように急登を登っていく。落葉の下の土が柔らかく、ズルズル崩れる。やっと尾根に上がったと思ったら、その尾根は、人ひとりの幅しかないような細尾根、露岩が続く。その細尾根からもう一登りした先が向山山頂だった。
山頂から突き出た岩の上で記念撮影して、すぐさま下山。ズルズル崩れる山道を慎重に下りて、思案峠に到着してホッと一息。次は五里山を目指す。
峠から大岩をトラバースして進むのだが、そのトラバースがまたかなり緊張。落葉がかなり積もっていて、その下に朽ちた枝が隠れていたりして、向山と同様に土が脆い。落葉の中をすり足で、下を探りながら歩く。ここにも辛うじて赤テープはあるが、すぐに道を見失う。緊張のトラバースを過ぎ、大岩の裏側に回ったところ、木々の向こうに瑞牆山から金峰山の山塊の景色が広がった。
ひと踏ん張り、岩を登ったところが五里山だ。ここの山頂も岩の塊。山頂から甲斐駒ケ岳や鳳凰三山、八ヶ岳が一望できた。
続いて、「あるく岩」という岩場に向かった。見上げるような木の根がはびこった岩場に、一瞬たじろいだが、ザックを置いてアタック。岩の上からは、瑞牆山から金峰山までカッコいい岩肌の全容を余すことなく眺めることができた。しかし、風が強く足場が狭いので、長居はできず早々に岩から下りた。
五里山のトラバースを緊張しながら慎重に下りて、思案峠に戻って来た時は、本当にホッとした。この調子だと、予定の一本前のバスに乗れる!ということで歩を進め、無事金山平BSに到着した。
向山、五里山で、緊張と開放の両方を味わい、充実感と達成感を得られた!副隊長とはここでお別れ。副隊長は金山山荘裏手の魔山に登ってから瑞牆山荘に向かうということだった。
〈追記1〉
男性一人が私たちと一緒にバスを下車した。その御仁は、自分のペースでゆっくり行くと言いながら、道に迷っていたのではないかと思われる行動をしていた。無事下山できただろうか?道標がない上、赤テープはあるが、見逃しやすい。落葉していたので、木々の間から瑞牆山を見ることができたが、方向を見失いやすい山だなと感じた。副隊長のおかげで登れたが、難しい山だ。
〈追記2〉
指定のあずさの50分前に韮崎駅に着いたのに、駅及び周辺ではアルコールを置いている店が開いてなかった。駅に売店がなく、向かいの市民交流センターのお土産コーナーで缶ビールを買い、駅の待合室で過ごす羽目になった。韮崎駅、要注意!(のん)
〈副隊長単独、1日目〉
金山平で日帰りする皆と別れた後、時計を見ればまだ14時過ぎなので、日が短くなったこの時期でも何とか登れそうだと、魔子(標高1,700m)に向かう。瑞牆山荘より500mぐらい手前にある登山口辺りは道路工事中だったが、道標はちゃんとあり、径もしっかり確保されていた。
ここから魔子山頂までは標高差約150m、凡そ30分の登り。左側(南側)斜面は大規模に伐採されている。疎らになった木々の隙間からさっき登ったばかりの五里山が見える。こちらからはちっとも険しさは判らず、何の変哲もない山だ。
小さな鞍部に上がり、振り返ってみると目の前のピークに長方形の板が見え、行ってみると「魔子」と書かれた手製の標識だった。コメツガの木々に覆われ、やけにひっそりとした山頂である。折角なので展望台まで行ってみる。すると直ぐ隣のピークに「魔子の山」という立派な標識があって紛らわしい。ここが本来の「魔子」山頂なのかは別として、「魔子の山」という名称はいかにも変だ。ちょっと後悔するほど一旦下がり、反転して急斜面を攀じ登るとそこが展望台。瑞牆山がばーん、と目の前。でも眺望が利くのはその方向だけだった。
16時に瑞牆山荘到着。ここは大学4年の時に泊まって以来だから44年ぶりになる。余りに昔のことなので記憶も感慨もいまいち。チェックインを済ませ、部屋に案内されたら直ぐ風呂へ。身体が冷え切っていたせいか、湯船に浸かると蕩けるように気持ち良い。10分ぐらい浸かっていた(実際はもっと短いかも知れない)。湯上りにフロントで缶ビールロング缶(550円)をゲットして部屋呑み。部屋にはテレビが無いのでスマホで本を読みながら過ごす。石油ファンヒーターがやや石油臭い。窓の外を覗くと、ちょうど16時30分発の最終バス(今シーズンの最終バスでもある)が出るところだった。
夕食は17時20分から。食堂はなかなか重厚な造りで良い風情。ストーブが暖かかった。他に客は2組だけで、全員合わせても10人に満たない。年齢層は自分も含めほぼ皆同じ感じである。夕食のメインはローストビーフ。グラスワインは無いとのことだったので、仕方なく日本酒(谷桜)を注文した。余った酒は部屋で呑む。寒いし、話し相手もおらず別にやることも無いので19時半には就寝。
〈2日目〉
朝4時に目が覚め、先ず石油ファンヒーターにスイッチを入れる。部屋の中は確実に氷点下だろう。でも毛布2枚と布団のお蔭で、寒くて目が覚めることは無かった。4時半起床して荷物のパッキング。5時にはやることがなくなり、また暫し読書。
朝食は6時。食事後、フロントで支払いを済ませ、ついでにタクシーを11時半に呼んで欲しいと頼む。6時20分出発。昨日ほどではないけど、陽は当たらないし風があって寒い。今回は甘く見て、晩秋の山に登るつもりで来たがその実、完全に冬山だ。フリースとダブルヤッケを着たまま歩き始める(でも間も無く脱いだ)。
元々は瑞牆山に登る計画だったが、蓋を開けてみれば単独行、そこで以前から気になっていた鷹見岩(2,092.6m)に登ってみることにした。そのついでに隣の飯森山(2,116m)にも登ってしまおうという魂胆である。歩き始めると、駐車場のマイカーで夜を明かしたと思しき輩が次々と現れ抜いていく。
富士見小屋にも数多くのテントが張られていた。さぞかし今朝は冷えたことだろう。飯森山を巻くようになるところで登山道を外れ、尾根を直進する。けものみちのような踏み跡がありこれを辿るが、山頂付近で怪しくなる。苔と折り重なった倒木で覆われていて、地面を直に踏むことは無い。辺りを見渡すと、恐らくは篤志家が付けたと思しき山頂標識を発見。たとえ手製であっても山頂標識が有ると無いとでは大違いだ。この山頂へ来る生き物は多分、ヒトよりもシカの方が多そうである。眺望ゼロでもいい雰囲気。
鷹見岩との分岐点を目指し、歩き易そうなところを拾いながら下山。やはり足元はフカフカで気持ちが良い。北八ヶ岳の冷山を思い出す。
ドンピシャで分岐点に出て、そのまま登山道を横切って鷹見岩へ向かう。こちらはシャクナゲがびっしりだけれど(瑞牆山荘の主曰く、花が咲く頃は最高です、と)、径はしっかりしている。シャクナゲの森を縫うように登ると、ぽっかり岩に出た。鎖にぶら下がって攀じ登るとそこが岩峰の真上で、遮るものが無い大展望が待っていた。大抵の登山者(含、以前の自分)がここを素通りするのは勿体なさ過ぎる。
この角度から見る金峰山や大日岩はとても新鮮に映る。瑞牆山が、飯森山の脇から顔を覗かせている。多少雲は出ているものの、八ヶ岳や御嶽山、中央アルプスの経ヶ岳、南アルプスの鋸岳、仙丈ケ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、鳳凰三山、そして富士山が視認できる。八ヶ岳の北麓に見えた白き頂は鹿島槍だったかも知れない。
独りで絶景を堪能した後はもう下山。でも折角の機会なので、富士見平直下にある里宮神社にも寄ってみた。巨大な岩が積み重なった下に、意外とちゃんとした祠がある。由緒書を見れば祭神は金剛蔵王大権現、つまり熊野古道に祀られているあの神だ。これも何かのお導きかも知れないと御参り。
登山道に戻ったところで、自分に出会わなければ多分、素通りしたであろう母娘に「(神社は)どんな感じでしたか?」と聞かれ、咄嗟に上手い表現が思い付かず「大きな岩の下に祠がありますよ」と雑な返事。それが気に入ったのか、入れ違いに神社に向かって行った。
瑞牆山荘に戻ったら11時。タクシーを待つ間、外のテラスで缶ビールを呑む。ここへやって来る登山者の大半は金峰山か瑞牆山もしくはその両方を登るだろうし、自分もそうだった。でも今回はそんな者は目も呉れない、静かなる山を5つ(向山、五里山、魔子、飯森山、鷹見岩)登り、里宮神社にも参拝出来て、極めて充実した心に沁みる山行になった。ゲーテ曰く、全ての頂に憩いあり、と。その通りだ。
今回の参加者:副隊長 〈1日目のみ〉菊丸、のんちゃん、ひろちゃん
実働時間:時間分
累積登高差(+):1785m
踏破距離:15.6km
|