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コースタイム:
〈1日目〉JR上野駅[6:18](山形新幹線つばさ121号新庄行)⇒JR米沢駅[8:20/8:30](山交バス)⇒上杉神社前[8:40]→市内観光(上杉神社・上杉博物館・稽照殿・酒蔵東光)→ランチ(ミートピア肉の扇屋)⇒ナセBA[12:50](市循環バス)⇒米沢駅[13:05/13:30](山交バス)⇒白布温泉待合所BS[14:42]→白布温泉中屋別館不動閣[14:43](泊)
〈2日目〉宿[7:45]⇒宿送迎⇒若女平登山口[7:50/7:55]→休憩[8:30/8:35]→小和清水[9:07]→若女平[9:45/9:48]→大木崖[9:59]→休憩[10:27/10:30]→竜崎[11:22]→休憩[11:26/11:30]→西吾妻山[12:44]→梵天岩[13:10]→大凹の水場[13:42/13:45]→かもしか展望台[14:14]→リフト乗り場終点[14:33]→天元台ロープウェイ高原駅[15:19]→湯元駅[15:51/16:20](山交バス米沢駅行)⇒米沢駅[17:10/17:44](JR奥羽本線各停福島行)⇒峠駅[18:01/18:05]⇒宿送迎⇒滑川温泉福島屋旅館[18:22](泊)
〈3日目〉滑川温泉[8:00]⇒宿送迎⇒JR峠駅[8:26](奥羽本線各停福島行)⇒福島駅[8:53/荷物デポ/9:23](阿武隈急行各停富野行)⇒保原駅[9:42/9:50]⇒タクシー(約9,050円)⇒霊山登山口[10:15/10:20]→見下し岩[10:48/10:50]→レインウエア着用[10:55/11:00]→国司沢[11:06]→国司館跡[11:19]→霊山城跡[11:20/11:22]→東ノ物見(標高825m)→休憩[11:31/11:36]→学問岩[11:40]→蟻の戸渡り[11:50]→鉄塔[11:57]→かもしかに遭遇[12:03]→りょうぜん紅彩館(モンベル会員割引340円)[12:30/13:45]⇒タクシー(約9,050円)⇒保原駅[14:05/14:20](阿武隈急行各停福島行)⇒福島駅[14:40/飲食・荷物ピックアップ/15:51](東北新幹線やまびこ60号東京行)⇒上野駅[17:18]
トレイルマップ
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高度記録
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雪の西吾妻山には、まさにコロナの感染が気になり始めた2020年3月に登頂しているが、吾妻連峰の紅葉を愛でながら縦走し、麓の温泉に浸かるという今回のプランがとても楽しみだった。しかし、残念なことに秋雨前線と台風接近の影響で、天気予報は雨マークが付いていた。
〈1日目〉
東京から新幹線に乗車し、2時間ほどで米沢まで移動。駅を下りると、今にも降り出しそうなどんよりとした曇り空が広がっていた。外気は東京より、ひんやりとして肌寒い位だ。
初日は観光なので、駅のコインロッカーに荷物を預け、バスで上杉神社バス停まで移動。降り始めた雨の中、上杉神社を参拝したり、5年前にも寄った上杉博物館、上杉家の宝物殿である稽照殿、東光という老舗の酒蔵を見学したりした。
そうこうしているうちに丁度お昼時になり、お腹も空いてきたので、「ミートピア肉の扇屋」に移動。人気の店のようで、入り口の階段は既に10名ほどの客が並んでいた。我々はともちゃんが事前に予約してくれていたお陰で、直ぐに店内に案内された。米沢牛が売りの店なので、各自牛鍋、牛生姜焼き、カルビ焼きを注文した。さすがブランド牛、とても柔らかくて口の中でとろける感じがした。
米沢牛を堪能した後は、市内循環バスで米沢駅に戻り、預けていた荷物を回収。再び天元台湯元行きのバスに揺られること1時間、前回の山行でもお世話になった白布温泉不動閣に到着した。のんびり温泉に浸かったり、鯉の洗いや芋煮鍋など、地元の食材をふんだんに使った料理を味わったりしながら、翌日の山行に備えた。
〈2日目〉
朝起きると、なんとか雨は降っていないようだが風が吹いている。問い合わせてみるとロープウェイもリフトも強風の影響で動く可能性が低いとのこと。残念だが、縦走は諦めざるを得ないため、宿にとりあえず余分な荷物をデポし、宿の送迎で若女平登山口へ向かった。予定を変更し、登山口から西吾妻山を目指し、天元台高原ロープウェイ側に下山する周回ルートを歩くことにしたのだ。若女平の登山道は登山客がほとんど通らないルートのようだが、地図上では実線コースとなっている。
登り始めは杉の樹林帯を緩やかに登っていく。実線コースなので、登山道は整備されているようだ。1時間ほどで、左手にロープウェイ高原駅が見えるようになるが、雲が低く垂れ込めている。時折、強風で、樹木についた雨粒が落ちてくるが、雨は降っていない。
いつの間にか辺りはブナやダケカンバの広葉樹の樹林帯に変わり、「小和清水」という表示が出てくる。ここは、最上川の源流にあたる。時折ナナカマドが真っ赤に紅葉しているが、曇天のせいか全体的に他の樹木の紅葉はくすんで見える。
径は更にゆるやかになり、登山開始から2時間で若女平に到着した。ここから徐々に岩が多くなり、濡れて滑り易いため、足元に気を遣いながら進む。径はしだいに急登となり、おまけに夜間に降った雨のため、登山道は沢のようになっている。最後は完全に沢歩きになってしまった。倒木も多く、通り抜けるのに難儀した。
そんなこんなで思いの外時間が掛かり、途中引き返した方が良いのでは?でも、同じ径を下山するのは嫌だな・・・などと考えているうちに、やっと木道が見えてきた。辺りは視界がなく、真っ白だが、風はさほど強くなく、幸い雨も降っていない。若女平からここまで2時間半以上掛かってしまった。
木道を進むと、この日始めて数名の登山客に会った。12時44分、登山開始から5時間で、山頂(2035m)に到着。周囲は樹木に遮られ、晴れていても眺望はなさそうだ。
スノーシューでたどり着いた5年前の山行では、山頂標識は雪の中に埋もれ、樹木のてっぺんだけが頭をのぞかせていた。真っ白でのっぺりとした広い山頂から、磐梯山や東吾妻山の展望が広がっていたことを思い出した。今回の山行とは全く異なる山の風景だった。
山頂から一端ゆるやかに下り、更に梵天岩の岩場を下る。先の水場で休憩後、再び登り返す。所々、草紅葉の広がる湿原の木道を進む。木道は濡れていても思いの外、滑ることはない。晴れていたらどんなに素晴らしい景色が広がっていただろう・・・。中大巓分岐から、かもしか展望台を通過し、あっという間に第三リフトの終点に到着した。
4時台のバスの時刻に間に合うようにと、ここからスキー場のゲレンデ内の緩やかな径をどんどん下る。ゲレンデ内にはアキノキリンソウや終わりかけたリンドウ、ヤマハハコの花が残っていた。第一リフト終点あたりから眼下の雲が取れ、展望が開けてきた。赤や黄色に染まり、辺りの樹木の紅葉も美しかった。頑張って歩いてきたご褒美をやっと貰えたような気分だった。ロープウェイは終日運休だったようで、梵天岩からここまで結局だれにも会うことはなかった。宿にいた登山客も、この日は登山を諦めたのだろう。
高原駅から湯元駅まであとひと頑張り。5年前も下ったコンクリートの径をひたすら下る。前日に磐梯山に登頂したという単独行の男性は、「ロープウエイが止まっていたので、心が折れそうになった。」と言っていた。
15時50分、下山開始から4時間で湯元駅にたどり着くことができ、安堵した。宿の方にお願いして、預けていた荷物を車で届けてもらい、4時台の米沢行きのバスになんとか乗車することができた。
米沢駅からは、JR奥羽本線に乗り、峠駅で下車。宿の送迎で2日目の宿、滑川温泉福島屋旅館へ向かった。宿に着き、ほっとする間もなく慌ただしく湯に浸かった後、部屋に戻ると、直ぐにお膳が運び込まれ、夕食となった。
〈3日目〉
滑川温泉福島屋旅館は一軒宿で、200年もの歴史がある秘湯である。源泉掛け流しの濁り湯で、湯量も多い。早朝は、野趣溢れる露天の岩風呂にゆっくり浸かることができた。湯治場もある古い趣のある旅館だが、我々の部屋のある棟は建て替えたばかりのようで、気持ちよく過ごすことができた。
朝食を済ませ、朝8時、宿の送迎で再び峠駅まで向かう。前日は暗くてよく見えなかったが、雪よけの大きなシェルターの中に無人駅が設置されていて、独特の雰囲気のある駅舎だった。ここは、奥羽本線沿線の中で一番標高が高い難所で、かつての普通列車はスイッチバックで登っていたが、山形新幹線の開通をきっかけに電化され、廃止となったそうだ。普通列車の到着時刻に合わせた「力餅」の立ち売りの風景は、昔の駅弁販売を思わせ、昭和にタイムスリップした気分だった。
福島駅で下車し、帰宅するメンバーと別れ、阿武隈急行に乗り換える。保原駅で下車し、予約してあったタクシーに乗車し、霊山(りょうぜん)の登山口まで向かう。霊山は859年、比叡山延暦寺の慈覚大師円仁によって開山された信仰の山だそうだ。
登山口の駐車場からは霊山の岩壁が聳え、一見、妙義山を思わせる。しかし、登山道はとてもなだらかで、所々「鍛冶小屋岩」などの奇岩が現れる。玄武岩質の火山角礫岩が長年の風化浸食作用によってできたと説明があった。
30分程で、「見下ろし岩」に到着。今日も雨雲が広がり、麓の駐車場が見えるだけで、眺望はあまりない。雨が降り始めたので仕方なくレインウエアを着る。
登山道は緩やかなまま。昨日の沢登りに比べ、なんと登りやすいことか。途中予定を変更し、ルートをショートカットしたため、登山開始からわずか1時間で霊山城跡に到着した。城跡は広場になっており、南北朝時代には、最後は北朝に包囲されて炎上してしまったが、南朝の拠点として城が築かれていたそうだ。
城跡から再び緩やかに登ること10分で、この日の最高地点「東ノ物見(825m)」に到着。辺りは雲で覆われ、眺望は全くない。小休憩の後、下山開始。
「学問岩」「蟻の戸渡り」(雨なので危険回避のため迂回した。)、更に鉄塔を過ぎると、なんと登山道でカモシカに遭遇した。カモシカはしばらくこちらの様子をじっとうかがっていて、逃げようとしない。思わぬ出会いに感激。
それにしても辺りは蜘蛛の巣のトラップの多いこと。時折、登山道をふさいでいるので、くぐりながら下っていく。分岐点に出ると登山出口まではほんの僅か。12時30分には「りょうぜん紅彩館」に到着。2時間のあっという間の山歩きだった。
「りょうぜん紅彩館」で、ゆっくり湯に浸かった後、タクシーを呼び、再び保原駅に向かう。駅のホームに着くと、ようやく晴れ間が見え、日が差してきた。その後、終点の福島駅で下車し、駅ビル内の飲食店で軽く打ち上げ、新幹線で帰路についた。
今回の山行はあいにくの天気だったが、美味しい食事と温泉、東北の秋を楽しむことができ、満ち足りた気分になった。
帰宅後、丁度NHKのBS番組「日本百名山」で、吾妻山を放映していた。我々の歩いた若女平登山ルートを登り、歩くはずだった縦走ルートを実に気持ちよさそうに歩く田中陽希の姿が映し出されていた。晴れたらこんな素晴らしい景色が見られたのだろうと思うと、いつかきっとリベンジしたいという気持ちになった。(のり)
今回の参加者:副隊長、このちゃん、のんちゃん、のりちゃん、ともちゃん
実働時間:〈2日目〉6時間56分 〈3日目〉1時間51分
累積登高差(+):〈2日目〉1273m 〈3日目〉340m
踏破距離:〈2日目〉14.6km 〈3日目〉4.7km
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