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「いぃDay!」山岳会日本支部
第370回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告
2015年1月24日(土)
行き先【奥武蔵/萩ノ沢山(712m)・高指山(676m)・
岩菅山(770m)・二子山(雄山・雌山(882.7m))
コースタイム:
西武池袋線「所沢」駅[7:31]→(快速急行長瀞・三峰口行)→正丸駅[8:27/8:37]→旧正丸峠[9:40/9:45]→初花集落[10:20]→P1[10:40/10:45]→690m圏峰[11:17]→萩ノ沢山[11:25]→高指山[11:45]→陽だまりで昼食[11:48/12:12]→岩菅山[12:32]→二子山登山道と合流地点(分岐)[12:34]→すぐ先でアイゼン装着[12:38/12:43]→二子山(雌山)[13:04]〜二子山(雄山)[13:11]往復〜(雌山)[13:22]→分岐[13:34]→アイゼン外す[14:05/14:07]→西武・芦ヶ久保駅前・道の駅[14:23/14:45]→芦ヶ久保駅[14:53発]→西武秩父駅[15:02]→(タクシー1450円)→丸山鉱泉[15:15/16:30発]→(タクシー1960円)→パリ―食堂着[16:45]〜(西武秩父まで歩いて戻る)〜駅前の「そば膳」にて食事〜西武秩父駅[18:25発特急レッドアロー号]→所沢[19:22/19:29]→秋津[19:32]
トレイルマップ
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高度記録
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朝焼けのとても美しい朝だった。今日は奥武蔵の雪を楽しむ企画。初花集落から低山をつなぐバリエーションだ。2015年1月20日付けのヤマレコ情報に加え、下界では水曜木曜とたっぷり雨が降ったことから、山の積雪量への期待が膨らむ。
今日はメインディッシュである初花の尾根の取りつき口に着くまでに、4.5kmをオードブルとして歩かなくてはいけない。
正丸駅を出て左に進み、通りから左下にわかれる道を進む。一本手前に似たような分かれ道があるが「旧正丸峠→」と示す立札があるので間違える人は少ないだろう。旧正丸峠への小道に入ってすぐにロウバイが咲いていた。「もう春だね。」という気分。少し行くと舗装が無くなり、「いにしえの道」という雰囲気になってきた。途中、車道と重なるところもあるがなおも進んで1時間ほどで旧正丸峠に到着。そこから先はまだらに雪が残っているようだ。
旧正丸峠では風が峠を吹き抜けていたが、そこ以外では風はほとんどなく穏やかな日和だった。山並みの先の丸山を見ながら、初花につづく昔道へと歩み出す。雪の上には鹿の足跡と熊の(たぶん)大きな丸い足跡が続いている。みんな藪の中より、いにしえの道が好きなのね、と思う。しばし動物たちの足跡とともに進むが、途中、沢を渡る辺りで鹿熊たちに騙された。(道なき道を、鹿のようにジャンプしなければならないような場所に入り込みそうになる。)5分ロスするがもとの道に合流して事なきを得た。
雪の昔道の周りはイタヤカエデとミズナラの落ち葉の多い広葉樹林で、写真のようにイタヤカエデの幹にぶら下げたポリタンクが気になる。副隊長が後から調べてくれたが樹液を試験的に採って記録しているらしい。峠から35分ほどゆるやかに下り、橋を渡って初花集落右手の尾根の下に着いた。
さてここからが本日のメインだ。尾根にはその真下から取りつけそうだ。石垣の上を上るとお地蔵さんがあり、そこを右折して北西方向に進む。尾根の形は明瞭で、取りついたらあとは高みを目指すのみ。どんどん高度を稼いでいく。さほどアキレス腱がのびっぱなしというわけでもない程よい傾斜なので、サクサクと登っていける。しかし、「無い!雪が無い!」雪の中、サングラスで歩けるようにと今日はコンタクトレンズを入れて来たのに。
取りついて20分、高度540m辺りで1本入れる。尾根はほぼ一直線。そこから150m高度を上げて690m圏のピークで右の方の尾根に進む。25000分の1の地図を見ると、自分が進む方向と地形から、「ここで左の尾根に入り込まないようにしないといけない。」と予測がつく。でも、雪が無いのでトレースがわかりやすく、登りで迷いそうなところは無かった。「あ、ここは。」と思いそうになるような場所には必ず白テープがついていたのも役立った。まあ、地図とコンパスと地形読みと野生の勘でバリエーションを楽しみたい人にとってはテープの付けすぎはおせっかいに感じるかもしれないけれど。
間もなく「萩ノ沢山」に着く。山頂標も何もない。クボッチの真似をしてノートに山の名を書いて証拠写真とする。(写真24)「あれ、山の名前、なんだっけ?ハギノ入山だったっけ?」私が尋ねると「違うよ。ブンノ入山じゃない。」「あ、そっか。」そのまま「ぶんノ入山712m」と書いて写真を撮る。(結局白くて写っていないけれど!)しかし、違うじゃない。もう一度見直したら「萩ノ沢山」だった!(笑)
副隊長も山の名前を間違えるなんて。でもそれくらい、雪のついていないゆるい低山は半分あくびが出そうな感じだったのかも。
萩ノ沢山の先はやっと待っていた雪景色の登場だった。アイゼンをつけるほどではないものの、「これくらいは雪がないとね。」と、副隊長。本当だ。雪があるかなしかで、山の難易度は一気に変わる。なんてことない低山が、雪がつくことでグレードアップするのは常だ。本当はそれを期待して今日は来たのにね、ちょっと拍子抜けの感があったのは否めない。
萩ノ沢山を過ぎ、ゆるいアップダウンを通って高指山へ。右手には両神山や浅間山、榛名山や谷川岳も見える。落葉した樹林帯の合間に見えるので、パノラマが撮れなくて残念。静けさの中、たまに鉄砲を撃つ音や猟犬のほえる声が聞こえる。高指山の手前で銃を手に腰を下ろしている猟師さんと会った。初花から歩く間、鹿の糞が、よく見かける「溜め糞」ではなく、巻き散らかしたかと思うくらいたくさんあったのを思い出した。それだけ鹿が増えているということだろう。
高指山の少し先の陽だまりで浅間山を見ながら昼食を摂る。右手の山並みを楽しみながら岩菅山を越えるとすぐ、二子山への登山道に合流する。ここが芦ヶ久保駅へ続く道への分岐でもある。
そこから二子山に向かって最後の急登は、流石に凍っていた。アイゼンを装着して一歩一歩氷に歯をたてるように歩く。ロープの張られた急斜面を登りきると雌山の山頂に着いた。少し下ってから登りかえして雄山まで往復してくる。(以前二子山に来たのは2011年1月8日なので、4年ぶり。)
さて、本日の最高峰二子山雄山(882.7m)の山頂にタッチダウンしたら、後は芦ヶ久保目指して下るのみ。本当は副隊長は雌山から西側の神社経由で下りたかったそうだが、「芦ヶ久保氷柱まつり」でそちらの道は氷柱の壁が作ってあるため登山客は通行止め。そこで分岐まで戻って芦ヶ久保駅方面にアイゼンをつけたままで下りていく。
凍った下りはアイゼンで一歩ずつ確実にゆっくり下りるべし。副隊長のアドバイスを受けながら、バタバタしないように下りる。「余裕をもってゆったりと下りる」のが課題だな〜と思う。私はどうも急斜面の下りが苦手で、腰が引けて重心が高くなる癖がある。隊長・副隊長が不在の折に山行を企画して列の先頭になることの多い人が歩き方が下手では話にならない。自分自身の安全を守るためにも、後に続く人が疲れが少なく快適に歩けるためにも、副隊長やグッチーさんのような歩き方が身に付くよう意識を高くもたなければ!と胸に刻んだ。
下りてからは、道の駅「芦ヶ久保」に駆け込んでビールで乾杯。「く〜っ!この『汗の引かないうちの一杯』っていうのがいいんだよね。」お酒が入るとおしゃべりになる副隊長。西武秩父に電車で移動してから丸山鉱泉までタクシーを使った。
この丸山鉱泉が、露天の真正面に武甲山がどかんとそびえている落ち着いた雰囲気のお湯で、とてもリラックスできた。タクシーの運転手さんも「実はこの周辺ではイチオシのお風呂です。自分もプライベートなら丸山鉱泉に入ると思いますよ。」と言っていた。
お風呂の後は、これまた楽しみにしていたパリ―食堂。ところが暖簾もかかっていて中に電気もついているのに鍵がかかっていた。パリ―にふられた後は大正浪漫風の秩父の商店街を歩いてもどり、(本当にテーマパークかと見まがうほど昭和を通り越した「大正」の街並み。ぜひまた来なくては!)第2希望の「駅前」に入ろうとするが締まっているためその下の階の「そば膳」へ。肉豆腐鍋と牛筋だいこんが熱燗にぴったりのお店だった。〆のもり蕎麦も細くてこしがあって旨い。お腹いっぱいなのに、秋津で下りてもう一軒梯子しちゃった。詳しくは、副隊長のブログで。
追記: 風邪で休んだなおちゃんをはじめ、今回来られなかったみなさん、パリ―食堂に入れなかったことは、「みんなそろってまたおいで!」という神様か何かのお計らいかもしれません。ぜひまた秩父方面の山行を企画してリベンジしましょう。
(by Konochan)
今回の参加者:副隊長、このちゃん
実働時間:5時間
累積登高差:1180m
踏破距離:10.8km
☆本日の打ち上げはこんな店 その1:道の駅「果樹園あしがくぼ」
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