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「いぃDay!」山岳会日本支部   


第543 回:いぃDay!山岳会日本支部登山のご報告  

2019年6月22日()〜23日(

行き先【南アルプス/小太郎山(2725.1m)

コースタイム:

1日目〉JR新宿駅[7:00](スーパーあずさ1号)⇒JR甲府駅[8:27/9:05](山梨交通バス・2150円)⇒広河原BS[10:58/11:10]→休憩[11:53/11:57]→休憩[12:29/12:35]→白根御池小屋[13:34]

2日目〉白根御池小屋[3:40]→休憩[4:30/4:33]→休憩[5:23/5:28]→分岐[5:32]→休憩[6:25/6:28]→前小太郎山[6:45]→小太郎山[7:10/7:13]→前小太郎山[7:33]→休憩[8:35/8:42]→分岐[9:10]→休憩[9:25/9:28]→白根御池小屋[10:02/10:17]→休憩[11:12/11:15]→広河原山荘[11:53]→広河原BS[12:22/13:00](山梨交通バス・2150円)甲府駅[14:50]⇒都温泉[15:10/15:45]→蕎麦屋(バス)⇒甲府駅[18:35](あずさ30号)新宿駅[20:10]

トレイルマップ
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高度記録
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今回の山行は、去年途中までで断念した小太郎山に再チャレンジする。去年と全く同じ時期、山開きの日、梅雨の合間を上手く縫うことを願うばかりである。(去年の報告はこちら

1日目〉
甲府駅からバスに乗って広河原バス停に到着した時、ちょうど山開きの儀式が終わる頃だった。無料の蕎麦が振る舞われていて、儀式の参加者、登山者などの長蛇の列が出来ていた。我々は人が少ないうちにと、とっとと登り始める。

樹林帯の中を縫って行く登山道は案外急登である。新緑の緑が輝いて見える。すぐそばの木の高い所でオオルリが囀っていたが、姿は確認できなかった。同じバスで来たアメリカ人3人組に追い抜かれたが、彼らは休憩が多くて長いのですぐに追いついてしまう。抜きつ抜かれつとなり、あえて彼らの手前で休憩してみたが、なかなか腰を上げない。仕方なく、追い抜く。

ようやく急登が終わり、「小屋まで20分」の表示がある、ほぼ平坦な道になった辺りで、小雨が降り始めた。傘を差しながら歩く。出発から約2時間半、白根御池小屋に到着。ビールまたはジュースの無料サービス券を今年ももらったので、荷物を部屋に置いたらすぐに、食堂でビールを有難くいただく。これは越冬ビールだそうだ。去年荷揚げしたが飲み切らなかったビールをまた下すのももったいないので、無料で提供しているとの事。味は全く問題ないので「とても良いサービスで、すごくありがたいです!」と強調しておいた。

ビールを飲んでいたら、先程のアメリカ人3人組がやって来て、小屋の前でのんびり休憩している。小屋泊まりなのかと思ったら、やがて出発して行ったが、どこまで行くのだろうか。

今回は小屋の夕食をいただく。複数のおかずが少量ずつ松花堂弁当風に盛られていて、ちょっとお洒落である。夜7時には布団に入った。

2日目〉
3時に起きて340分に出発。小屋を出るとすぐ、白根御池の上部斜面に雪渓があり、チェーンスパイクを履いて登る。すぐに雪が消えたのでホッとした。草すべりも案外急な道が続く。日の出時刻を迎え、鳳凰三山の姿が浮かび上がって見えて来た。今日は池山吊尾根や雪渓も綺麗に見えている。まだ芽吹いていないダケカンバの林の中、高度を上げて行くと、高嶺に遮られて見えなかったオベリスクが、ツンと姿を現した。植生保護柵のあるお花畑はまだ一面緑色で、シナノキンバイとハクサンイチゲが少し咲いているだけだった(花がやけに小振り)。

分岐点を過ぎて小太郎尾根まで上がり切ると、北岳、中央アルプス、仙丈ケ岳、北アルプス、甲斐駒ケ岳、八ヶ岳、鳳凰三山が見えている。遠くには薄らと富士山までも見えている。小太郎山への分岐からは大きく下る。去年はやや平坦な尾根道を少し進んだ辺りで引き返したのだった。花盛りであったチョウノスケソウが今年は一つも見当たらない。コイワカガミがけな気に岩に張り付いて咲いている。

アップダウンのある小太郎尾根の稜線の先には甲斐駒ケ岳が見えていて、気持ちの良い眺めである。しかし、ざれていたり、大きな岩があったり、ハイマツの根がはびこっていたり、かなりワイルドな道である。歩きにくくて、はかどらない。シラビソの林を抜けた先のピークが山頂かと思いきや、前小太郎山であった。一旦下り、気を取り直してハイマツの林を抜けて、ざれた道を登り切ると、歩き始めて3時間半、ようやく小太郎山に到着。リベンジを果たせた!!手強い道のりのおかげで、達成感も数倍増しに感じられる。

目の前に聳える北岳はすっきりとして、かっこ良い。甲斐駒ケ岳は手前のアサヨ峰が重なって見え、ちょっと残念。昼から雨の予報なので、雨が降らないうちに戻ろうと、すぐに来た道を引き返す。

西の方角は青空が広がっている。仙丈ケ岳は大きな山容で存在感たっぷりだ。空に浮かぶ小雲が山肌に影を落として、濃緑色に染めている。鳳凰三山にはガスが掛かって見えなくなった。正面の北岳にもガスが掛かり始める。雷鳥の鳴き声が聞えたが、姿は見えず。小太郎尾根分岐までの最後の登りがきつかったが、一歩一歩進む。

白根御池小屋に寄って預けた荷物を取り、「ビールまであと2時間!」と気合を入れ直して出発する。帰りは、外国人カップルが何してるんだかサクサク行ってくれないので、またすぐ追いついてしまう。やれやれ・・・。登りと全く同じ木で今日もオオルリが高らかに囀っていた。同じ場所で長時間啼く習性があるらしいが、往きと帰りで同じ声を聴くとは思わなかった。

広河原山荘前にある自動販売機で無事ビールをゲットして、リベンジを祝し乾杯する。今日のビールは格段に美味しかった。頑張った量に比例して、ビールの旨さは増すようである。

甲府駅からタクシーで都温泉に向かうが、運転手さんは存在を知らなかった。住所を頼りに、それらしき建物に辿り着いた。入り口の簾のために看板が見えなかったが、木彫りの立派な看板が掛けられていた。ご主人いわく、常連のお客さんがゆったり入れるよう、敢えて宣伝などはしていないのだそうだ。おかげで空いていて、気持ち良く汗を流す事が出来た。

結局2日目は雨に降られることなく、素晴らしい眺望を眺める事が出来てラッキーであった。充実感たっぷりだったので、こういう再チャレンジなら歓迎である。 (なお)

今回の参加者:副隊長、なおちゃん
実働時間:〈1日目〉2時間20分 〈2日目〉7時間30分
累積登高差(+):〈1日目〉779m 〈2日目〉1137m
踏破距離:〈1日目〉2.7km 〈2日目〉1137km

☆ 泊まったのはこんな所 
☆ 山から下りたらこんな所 
☆ 日帰り温泉はこんな所 
☆ 打ち上げ第一弾はこんな店 
☆ 打ち上げ第二弾はこんな店 


〜 以下クリックすると大きな写真がご覧になれます 〜

スライドショウの開始
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001 【第1日目】広河原での開山式後の振る舞い蕎麦。
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002 意地汚く喰う連中を横目に見て出発。
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003 会場には記念撮影中の地元青年団。
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004 上の方は雲の中。
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005 新緑が眩しい。
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006 山に入る。
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007 野呂川の水量は豊富。
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008 馴染みの吊橋。
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009 山の帰りにお世話になるつもり。
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010 大木が倒れていて通れない。
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011 新たな径が出来ていた。
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012 一輪だけ咲いていたクリンソウ。
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013 順調に高度を稼ぐ。
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014 あちらの方は明るい。
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015 マイヅルソウが咲いていた。
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016 こちらはエンレイソウ。
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017 池山吊尾根の雪渓。
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018 根っ子が手掛かり足掛かり。
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019 植生が変わってきた。
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020 鳳凰三山側。
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021 白根御池小屋に到着。
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022 所要時間2時間20分はまずまず。
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023 従業員がお出迎え。
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024 フリーの甘酒はスルー。
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025 やっぱりこっちじゃなけりゃ。
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026 高嶺が見えてきた。
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027 従業員同士の懇談。
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028 白根御池小屋の夕食。
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029 ではいただきます。
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030 部屋からの眺め。
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031 【第2日目】3時45分出発。
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032 仄かに月が見えている。
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033 観音岳。
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034 観音岳と白根御池。
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035 そろそろ日の出の頃。
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036 日の出はあの辺りか。
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037 コバイケイソウの群生。
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038 バットレス第4尾根のマッチ箱が良く見える。
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039 最低鞍部が八本歯ノコル。
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040 地蔵岳のオベリスクも見えてきた。4時49分。
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041 辺りはダケカンバ林。
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042 北岳とダケカンバ。
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043 鳳凰三山が揃い踏み。
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044 お花畑に到着。5時23分。
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045 花はチラホラしか咲いていない。
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046 じっとしていると冷えてくる。
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047 分岐に到着。5時32分。
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048 もう稜線は近い。
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049 早川尾根の向こうに八ヶ岳が見えた。
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050 八ヶ岳クローズアップ。
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051 太陽があんなところに。
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052 稜線には雪が残っている。5時43分。
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053 八ヶ岳がこじんまり。
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054 北アルプスも見えている。
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055 堂々たる仙丈ヶ岳。左に中央アルプス、右に北アルプス。
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056 小太郎山の向こうに甲斐駒ヶ岳、鋸岳。
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057 早川尾根と八ヶ岳。
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058 鳳凰三山は手に取るが如く。
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059 池山吊尾根の向こうに微かな富士山。
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060 これからが本番。
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061 キバナシャクナゲ。
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062 小太郎山まで簡単に行けそうに見えるが・・・。
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063 コイワカガミ。
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064 今が季節か。
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065 径は思った以上にワイルド。
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066 見えている岩峰は前小太郎山。
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067 道形は、南アルプスにしてはかなり薄い。
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068 振り返ればいつも北岳。
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069 だいぶ下ったようだが、まだ下る。
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070 チョコンと地蔵岳オベリスク。
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071 もう一度八ヶ岳クローズアップ。
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072 ジャイアント、仙丈ヶ岳。
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073 稜線上でもこんな径になる。
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074 道形がはっきりしないところもある。
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075 樹林帯を進む。
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076 また中央アルプスが見えた。
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077 風化した岩峰の上に出る。
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078 コイワカガミが見頃。
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079 岩の隙間にどっさりと咲いている。
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080 前小太郎山に到着。6時45分。ここまで丁度3時間。
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081 前小太郎山から見た仙丈ヶ岳。
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082 あれが小太郎山。まだ意外にある。
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083 北岳がだいぶ大きくなってきた。
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084 イワベンケイ。
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085 辿ってきた小太郎尾根を振り返る。
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086 もうひと頑張り。
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087 ハイマツの森。
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088 小太郎山に人がいる。
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089 ようやく山頂。7時10分。
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090 お疲れさまでした。
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091 山頂にいた方に撮ってもらう。
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092 堂々たる北岳。
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093 甲斐駒ヶ岳はアサヨ峰に邪魔されていていまいち。
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094 小太郎山から望む鳳凰三山。
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095 やけに背が低いキバナシャクナゲ。
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096 ずいぶん長く見える仙塩尾根。
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097 雲の間から射す陽の光。
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098 北岳に向かって戻る。
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099 あんなところにもコイワカガミ。
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100 前小太郎山まで戻ってきた。
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101 北岳が戻る方向の目印。7時47分。
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102 仙丈ヶ岳と前小太郎山を振り返る。
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103 北岳にガスが懸かってきた。
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104 自然と足が速くなる。
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105 見る見るうちにガスが山頂を覆ってしまった。
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106 風化した岩屑を登る。
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107 ミヤマキンバイ。
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108 小太郎山がだいぶ遠くになった。
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109 最後の登り。
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110 ハクサンイチゲ。
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111 これでさらば、小太郎山。8時55分。
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112 雪を下ればもうおしまい。
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113 花が疎らなお花畑に戻ってきた。
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114 シナノキンバイ。
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115 この花が一番多かったが・・・
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116 これでもハクサンイチゲか??
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117 キバナノコマノツメ?
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118 草すべりを下る。
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119 白根御池が見えてきた。
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120 草すべりの最後は雪渓。
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121 キックステップが基本。
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122 白根御池に到着。
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123 小屋に到着。10時01分。
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124 ビールはもう2時間我慢、我慢。
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125 暫しの水平移動ももどかしい。
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126 太陽が出てきた。もう雨は大丈夫そう。
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127 上の方はガスが懸かっているようだ。
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128 緑に染まりそう。
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129 もう広河原は間もない。11時49分。
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130 広河原山荘で、待ちに待った一杯。
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131 野呂川を渡れば俗界。
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132 ところ変わって甲府市内の銭湯。
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133 銭湯だが立派に温泉。
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134 風呂上りはここで。
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135 仕上げは七賢酒造の直営店で。

〈全天球画像〉開山式直後の広河原 / 白根御池小屋の食堂 / 日の出直後の草すべり / 小太郎尾根に出た所 / 小太郎尾根 / 小太郎山山頂

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